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旭川医科大学/2025年度

旭川医科大学 2025年 数学 第4問解答・解説

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1問題

旭川医科大学2025年度第4問

n を正の整数とする.赤玉と白玉がそれぞれ n 個ずつ入った 1 つの袋から 1 個の玉を取り出す操作を考える.取り出した玉はもとに戻さず,袋の中が空になるまでこの操作を繰り返す. i=1,2,⋯ ,2ni=1,2,\cdots,2n として,i 回の操作後に取り出した赤玉と白玉の個数をそれぞれ rir_{i} , wiw_{i} とする.また,次の条件を満たす場合の数を ana_{n} とする.

すべてのi=1,2,…,2nに対して,ri≧wi.\text {すべての} i = 1, 2, \dots , 2 n \text {に対して,} r _ {i} \geq w _ {i}.

このとき,次の問いに答えよ。

問 1 a3a_{3} , a4a_{4} , a5a_{5} を求めよ.

問 2 ana_{n} を求めよ.

問 3 2nCn_{2n}C_n を二項係数とするとき, 12n≦2nCn4n≦12n+1\displaystyle \frac{1}{2\sqrt{n}} \leq \frac{{}_{2n}C_n}{4^n} \leq \frac{1}{\sqrt{2n+1}} を示せ.

問 4 N を正の整数とするとき, N2(N+1)≦∑n=1Nan4nn≦N2(N+1)\displaystyle \frac{N}{2(N+1)} \leq \sum\limits _{n=1}^{N} \frac{a_{n}}{4^{n}\sqrt{n}} \leq \frac{N}{\sqrt{2}(N+1)} を示せ.

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • a3=5,a4=14,a5=42,an=1n+1(2nn).12n≦(2nn)4n≦12n+1,N2(N+1)≦∑n=1Nan4nn≦N2(N+1).\displaystyle a_3=5,\quad a_4=14,\quad a_5=42,\qquad a_n=\frac{1}{n+1}\binom{2n}{n}.\quad \frac{1}{2\sqrt n}\leq\frac{\binom{2n}{n}}{4^n}\leq\frac{1}{\sqrt{2n+1}},\qquad \frac{N}{2(N+1)}\leq\sum\limits _{n=1}^{N}\frac{a_n}{4^n\sqrt n}\leq\frac{N}{\sqrt2(N+1)}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

赤玉を +1+1、白玉を −1-1 とし、ii 回までの赤白の差を si=ri−wis_i=r_i-w_i とする。条件はすべての接頭部分で si≧0s_i\geq0 となることである。

長さ 2n2n の赤白列で赤白が同数のものは (2nn)\displaystyle \binom{2n}{n} 通りある。不適格な列では、差が初めて −1-1 となる位置まで赤と白を交換する。この操作で、白が赤より1個多い接頭部分の色が交換され、列全体では赤 n+1n+1 個、白 n−1n-1 個となる。逆に、赤 n+1n+1 個、白 n−1n-1 個の列は最後の差が 22 なので、差が初めて 11 となる位置まで交換すれば不適格な同数列に戻る。よって不適格列は (2nn+1)\displaystyle \binom{2n}{n+1} 通りであり、 an=(2nn)−(2nn+1)=1n+1(2nn).\displaystyle a_n=\binom{2n}{n}-\binom{2n}{n+1}=\frac{1}{n+1}\binom{2n}{n}. したがって a3=5, a4=14, a5=42a_3=5,\ a_4=14,\ a_5=42。

次に bn=(2nn)/4n\displaystyle b_n=\binom{2n}{n}/4^n とおくと、 b1=12,bn+1=bn2n+12n+2.\displaystyle b_1=\frac12,\qquad b_{n+1}=b_n\frac{2n+1}{2n+2}. 下側の不等式は n=1n=1 で等号。bn≧1/(2n)b_n\geq1/(2\sqrt n) を仮定すると、 bn+1≧2n+12n+212n≧12n+1,\displaystyle b_{n+1}\geq\frac{2n+1}{2n+2}\frac{1}{2\sqrt n}\geq\frac{1}{2\sqrt{n+1}}, ここで最後の不等式は (2n+1)2(n+1)≧(2n+2)2n(2n+1)^2(n+1)\geq(2n+2)^2n(差は n+1>0n+1>0)による。 上側は b1=1/2≦1/3b_1=1/2\leq1/\sqrt3。bn≦1/2n+1b_n\leq1/\sqrt{2n+1} を仮定すると、 bn+1≦2n+12n+212n+1=2n+12n+2≦12n+3,\displaystyle b_{n+1}\leq\frac{2n+1}{2n+2}\frac{1}{\sqrt{2n+1}}=\frac{\sqrt{2n+1}}{2n+2}\leq\frac{1}{\sqrt{2n+3}}, 最後は (2n+1)(2n+3)≦(2n+2)2(2n+1)(2n+3)\leq(2n+2)^2 による。よって帰納法により問3の両側が成り立つ。

問2の式から、 an4nn=bn(n+1)n.\displaystyle \frac{a_n}{4^n\sqrt n}=\frac{b_n}{(n+1)\sqrt n}. 問3の下側から bn≧1/(2n)b_n\geq1/(2\sqrt n) なので各項は 1/[2n(n+1)]1/[2n(n+1)] 以上。

上側から各項は 1/[(n+1)n(2n+1)]1/[(n+1)\sqrt{n(2n+1)}] 以下である。

また、n(2n+1)≧2n2n(2n+1)\geq2n^2 より 1/[2n(n+1)]1/[\sqrt2 n(n+1)] 以下である。これらを n=1n=1 から NN まで足し、 ∑n=1N1n(n+1)=∑n=1N(1n−1n+1)=NN+1\displaystyle \sum\limits _{n=1}^N\frac{1}{n(n+1)}=\sum\limits _{n=1}^N\left(\frac1n-\frac1{n+1}\right)=\frac{N}{N+1} を用いると、問4の両側の不等式を得る。

この問題で使う考え方

  • 色交換による一対一対応
  • 数学的帰納法
  • 部分分数による和

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