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愛媛大学/2014年度/前期

愛媛大学 2014年 数学 第4問解答・解説

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1問題

愛媛大学2014年度第4問

大問4(教育学部・農学部・理学部・工学部・医学部)

nn を0以上の整数とする。点 P, QP,\ Q は、1辺の長さが1である正四面体 ABCDABCD の頂点の上を、以下の条件 (a), (b) を満たしながら移動する。

(a) 時刻 t=0t=0 において、点 PP は頂点 AA に、点 QQ は頂点 BB にいる。

(b) 時刻 t=n+1t=n+1 において、点 PP と点 QQ は各々、時刻 t=nt=n のときにいた頂点から、他の3つの頂点のいずれかに、それぞれ 13\displaystyle \frac{1}{3} の確率で移動する。

時刻 t=nt=n における点 PP と点 QQ の間の距離を dnd_n とおく。dnd_n の値は0または1である。時刻 t=nt=n において dn=1d_n=1 となる確率を pnp_n とする。

(1) 時刻 t=1t=1 とする。

(i) 点 PP が頂点 CC にいるとき、d1=1d_1=1 となる点 QQ の位置は何通りか。

(ii) 点 PP が頂点 BB にいるとき、d1=1d_1=1 となる点 QQ の位置は何通りか。

(2) p1p_1 を求めよ。

(3) d1+d2=1d_1+d_2=1 となる確率を求めよ。

(4) pn+1p_{n+1} を pnp_n で表し、pnp_n を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(i) 2通り、(ii) 3通り。(2)〜(4)はP,Qが各時刻で互いに独立に行先を選ぶと仮定した場合、p1=79\displaystyle p_1=\frac79、Pr⁡(d1+d2=1)=2681\displaystyle \Pr(d_1+d_2=1)=\frac{26}{81}、pn+1=23+19pn\displaystyle p_{n+1}=\frac23+\frac19p_n、pn=34+14⋅9n(n≧0)\displaystyle p_n=\frac34+\frac{1}{4\cdot9^n}\quad(n\geq0)。独立性がない原文条件だけでは確率値は一意に定まらない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)(i) P=CP=C のとき、QQ の行先候補は A,C,DA,C,D。このうち CC から距離1の頂点は A,DA,D なので2通り。(ii) P=BP=B のとき、QQ の行先候補 A,C,DA,C,D は全て BB から距離1だから3通り。

(2) 以下では、各ステップで P,QP,Q がそれぞれの候補から独立に行先を選び、その選択が過去の履歴にも依存しないと仮定する。t=1t=1 で P=B,C,DP=B,C,D は各確率 1/31/3。P=BP=B なら QQ は確率1で別頂点、P=C,DP=C,D なら確率 2/32/3 で別頂点だから p1=13⋅1+23⋅23=79.\displaystyle p_1=\frac13\cdot1+\frac23\cdot\frac23=\frac79. この独立性を原文は明記していない。たとえば (P,Q)(P,Q) の行先を B↦A,C↦C,D↦DB\mapsto A,C\mapsto C,D\mapsto D と対応させる結合なら各点の周辺分布は一様だが p1=1/3p_1=1/3。対応を B↦C,C↦D,D↦AB\mapsto C,C\mapsto D,D\mapsto A とすれば同じ周辺分布のまま p1=1p_1=1。そのため以下は独立性を補った場合の答えである。

(3) 同じ頂点から出発すると、独立な行先が一致する確率は 3/9=1/33/9=1/3 なので P(dn+1=1∣dn=0)=2/3P(d_{n+1}=1\mid d_n=0)=2/3。異なる頂点を A,BA,B とすれば、行先候補はそれぞれ {B,C,D},{A,C,D}\{B,C,D\},\{A,C,D\}。一致する組は (C,C),(D,D)(C,C),(D,D) の2組だから P(dn+1=1∣dn=1)=7/9P(d_{n+1}=1\mid d_n=1)=7/9。従って P(d1+d2=1)=29⋅23+79⋅29=2681.\displaystyle P(d_1+d_2=1)=\frac29\cdot\frac23+\frac79\cdot\frac29=\frac{26}{81}.

(4) 遷移確率から pn+1=23(1−pn)+79pn=23+19pn.\displaystyle p_{n+1}=\frac23(1-p_n)+\frac79p_n=\frac23+\frac19p_n. p0=1p_0=1 であり、定常値は 3/43/4。よって pn−34=19(pn−1−34),pn=34+14⋅9n(n≧0).\displaystyle p_n-\frac34=\frac19\left(p_{n-1}-\frac34\right),\qquad p_n=\frac34+\frac{1}{4\cdot9^n}\quad(n\ge0).

設問(1)でPが1つの頂点にいる場合、Qはt=0にBから出発し、t=1にはA,C,Dのいずれかにいる。(i) P=CならA,Dが距離1なので2通り。(ii) P=BならA,C,Dの3か所すべてが距離1なので3通り。

ただし(2)以降の確率は、本文の各点ごとの周辺確率だけでは一意に定まらない。以下では、各時刻にP,Qが行き先を互いに独立に選び、次時刻の選択は現在までの履歴に依存しないと仮定する。(1)の初期1ステップで、Pの行先B,C,DとQの行先A,C,Dをそれぞれ1/3で対応させる結合を考えると、対応B→A,C→C,D→Dではp1=1/3p_1=1/3、対応B→C,C→D,D→Aではp1=1p_1=1となり、いずれも各点の行先は一様である。従って独立性の仮定が必要である。

独立選択の下では、Pの行先がB,C,Dのいずれも確率1/3。P=BのときQの3候補はいずれも距離1、P=C,DのときはQの候補のうち2か所が距離1である。よって p_1=(1/3)·1+(2/3)·(2/3)=7/9。

距離が0の状態では両点は同じ頂点から出発し、それぞれ残る3頂点を一様に選ぶので、次に同じ頂点となる確率は1/3、従って距離1となる確率は2/3。距離1の状態をP=A,Q=Bとして一般性を失わずに考えると、行先候補はそれぞれ{B,C,D},{A,C,D}である。2点が同じ頂点に着くのは(C,C),(D,D)の2通り、全9通りが同確率なので、次も距離1である確率は7/9。したがって pn+1=(1−pn)⋅23+pn⋅79=23+19pn\displaystyle p_{n+1}=(1-p_n)\cdot\frac23+p_n\cdot\frac79=\frac23+\frac19p_n。

初期状態はAとBで距離1だから p0=1p_0=1。定常値は3/4であり、漸化式から pn−34=(p0−34)⋅9−n\displaystyle p_n-\frac34=(p_0-\frac34)\cdot9^{-n}。従って pn=34+14⋅9n\displaystyle p_n=\frac34+\frac{1}{4\cdot9^n}。また、p_1=7/9、Pr⁡(d2=1∣d1=0)=23\displaystyle \Pr(d_2=1\mid d_1=0)=\frac23、Pr⁡(d2=1∣d1=1)=79\displaystyle \Pr(d_2=1\mid d_1=1)=\frac79より、Pr⁡(d1+d2=1)=29⋅23+79⋅29=2681\displaystyle \Pr(d_1+d_2=1)=\frac29\cdot\frac23+\frac79\cdot\frac29=\frac{26}{81}。

この問題で使う考え方

  • 全事象の等確率
  • 状態遷移
  • 一次漸化式

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