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札幌医科大学/2015年度/前期

札幌医科大学 2015年 数学 第2問解答・解説

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1問題

札幌医科大学2015年度第2問

pp を 0≦p≦10\leq p\leq1 をみたす実数とする。1個の白玉と3個の赤玉が入っている袋があり,この袋から1個の玉を取り出して,取り出した玉に新たに白か赤の玉を1個加えて袋に戻す試行を行う。ただし,この試行の際に加えられる新たな玉の色は

・ 確率 pp で取り出した玉と同じ色

・ 確率 1−p1-p で取り出した玉と異なる色

とする。

例えば,p=1p=1 の場合,第1回目の試行において赤玉が取り出されると,取り出した赤玉に加えてもう一つ赤玉を袋に戻す。そして第1回目の試行が終わったときには,袋の中に1個の白玉と4個の赤玉が入っている。

第 nn 回目の試行で白玉が取り出される確率を qnq_n とする。

(1) 第 nn 回目の試行で新たに加えられた玉が白玉であり,かつこの白玉が n+1n+1 回目の試行で取り出される確率を n,p,qnn,p,q_n を用いて表せ。

(2) qn+1q_{n+1} を n,p,qnn,p,q_n を用いて表せ。ただし n+1n+1 回目の試行において,nn 回目に入れた玉を取り出さないという条件の下で,n+1n+1 回目に白玉を取り出す条件つき確率が qnq_n と等しいことを用いてよい。

(3) rn=qn−12\displaystyle r_n=q_n-\dfrac{1}{2} とおくとき,rn+1r_{n+1} を n,p,rnn,p,r_n を用いて表せ。

(4) p=0, p=12, p=1\displaystyle p=0,\ p=\dfrac{1}{2},\ p=1 のときの qnq_n をそれぞれ nn を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) pqn+(1−p)(1−qn)n+4\displaystyle \quad \frac{p q_n+(1-p)(1-q_n)}{n+4}\quad 。 (2) qn+1=(n+2+2p)qn+1−pn+4\displaystyle \quad q_{n+1}=\frac{(n+2+2p)q_n+1-p}{n+4}\quad 。 (3) rn+1=n+2+2pn+4rn\displaystyle \quad r_{n+1}=\frac{n+2+2p}{n+4}r_n\quad 。 (4) p=0:qn=12−3(n+2)(n+3)\displaystyle \quad p=0:q_n=\frac12-\frac{3}{(n+2)(n+3)}\quad 、p=12:qn=12−1n+3\displaystyle \quad p=\frac12:q_n=\frac12-\frac1{n+3}\quad 、p=1:qn=14\displaystyle \quad p=1:q_n=\frac14\quad 。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

初めの袋には白玉が1個、玉は全部で4個あるから、 q1=14\displaystyle q_1=\frac14 である。第nn回目の試行後には玉がn+4n+4個ある。

(1) 第nn回目に白玉を加えるのは、白玉を取り出して確率ppで同じ色の白玉を加える場合、または赤玉を取り出して確率1−p1-pで異なる色の白玉を加える場合である。したがって、その確率は pqn+(1−p)(1−qn)p q_n+(1-p)(1-q_n) である。加えた白玉が次の試行で選ばれる確率は、袋の玉がn+4n+4個であることから1/(n+4)1/(n+4)である。よって求める確率は pqn+(1−p)(1−qn)n+4.\displaystyle \frac{p q_n+(1-p)(1-q_n)}{n+4}.

(2) 第nn回目に加えた玉が第n+1n+1回目に選ばれて白玉である確率は(1)の値である。一方、その玉が選ばれない確率は1−1/(n+4)=(n+3)/(n+4)1-1/(n+4)=(n+3)/(n+4)であり、このとき第n+1n+1回目に白玉を取り出す条件つき確率は問題文の条件よりqnq_nである。よって qn+1=pqn+(1−p)(1−qn)n+4+n+3n+4qn=(n+2+2p)qn+1−pn+4.\displaystyle \begin{aligned} q_{n+1} &=\frac{p q_n+(1-p)(1-q_n)}{n+4}+\frac{n+3}{n+4}q_n\\ &=\frac{(n+2+2p)q_n+1-p}{n+4}. \end{aligned}

(3) qn=rn+1/2q_n=r_n+1/2を(2)に代入すると rn+1=qn+1−12=(n+2+2p)(rn+1/2)+1−pn+4−12=n+2+2pn+4rn.\displaystyle \begin{aligned} r_{n+1} &=q_{n+1}-\frac12\\ &=\frac{(n+2+2p)(r_n+1/2)+1-p}{n+4}-\frac12\\ &=\frac{n+2+2p}{n+4}r_n. \end{aligned} またr1=q1−1/2=−1/4r_1=q_1-1/2=-1/4である。

(4) (3)を繰り返し用いると rn=−14∏k=1n−1k+2+2pk+4\displaystyle r_n=-\frac14\prod\limits _{k=1}^{n-1}\frac{k+2+2p}{k+4} となる。ただしn=1n=1のとき積は11とする。したがって、p=0p=0では rn=−14∏k=1n−1k+2k+4=−3(n+2)(n+3),qn=12−3(n+2)(n+3).\displaystyle r_n=-\frac14\prod\limits _{k=1}^{n-1}\frac{k+2}{k+4} =-\frac{3}{(n+2)(n+3)}, \qquad q_n=\frac12-\frac{3}{(n+2)(n+3)}. p=1/2p=1/2では rn=−14∏k=1n−1k+3k+4=−1n+3,qn=12−1n+3.\displaystyle r_n=-\frac14\prod\limits _{k=1}^{n-1}\frac{k+3}{k+4} =-\frac{1}{n+3}, \qquad q_n=\frac12-\frac{1}{n+3}. p=1p=1では各因子が11なので rn=−14,qn=14.\displaystyle r_n=-\frac14, \qquad q_n=\frac14. いずれの式もn=1n=1でq1=1/4q_1=1/4となる。またp=0p=0の式はn=2n=2でq2=7/20q_2=7/20となり、(2)にq1=1/4q_1=1/4を代入した値と一致する。

次回に新しい玉を選ぶ分岐と、選ばず既存の袋から引く分岐に分けて一次漸化式を導き、rn=qn−12\displaystyle r_n=q_n-\frac12で積を簡約する。

この問題で使う考え方

  • 条件付き確率による事象分解
  • 一次漸化式
  • 積の望遠鏡整理

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