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京都大学/2018年度

京都大学 2018年 数学 第4問解答・解説

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1問題

京都大学2018年度第4問配点 35点

コインを n 回投げて複素数 z_1, z_2, …, znz_n を次のように定める。

(i) 1回目に表が出れば z_1 = (-1 + √3 i)/2 とし,裏が出れば z_1 = 1 とする。

(ii) k = 2, 3, …, n のとき,k 回目に表が出れば zkz_k = ((-1 + √3 i)/2) z_{k-1} とし,裏が出れば zkz_k = overline(z_{k-1}) とする。ただし,overline(z_{k-1}) は z_{k-1} の共役複素数である。 このとき,znz_n = 1 となる確率を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

ω=−1+3i2=e2πi/3\displaystyle \omega=\dfrac{-1+\sqrt3 i}{2}=e^{2\pi i/3} とおくと ω3=1\omega^3=1 である。各回の後の複素数を zk=ωakz_k=\omega^{a_k}(ak=0,1,2a_k=0,1,2)と表す。表なら ak≡ak−1+1(mod3)a_k\equiv a_{k-1}+1\pmod3、裏なら共役を取るので ak≡−ak−1(mod3)a_k\equiv-a_{k-1}\pmod3 である。1回目の後は表裏が等確率だから、状態 0,1,20,1,2 の確率を p1,q1,r1p_1,q_1,r_1 とすると p1=q1=1/2, r1=0p_1=q_1=1/2,\ r_1=0。

kk 回後の状態確率を pk,qk,rkp_k,q_k,r_k とする。状態 00 と 22 からは、それぞれ表裏のどちらか一方で状態 00、もう一方で状態 11 へ移り、状態 11 からは表裏のいずれでも状態 22 へ移る。よって pk+1=qk+1=pk+rk2,rk+1=qk.\displaystyle p_{k+1}=q_{k+1}=\frac{p_k+r_k}{2},\qquad r_{k+1}=q_k. 特に p1=q1p_1=q_1 であり、漸化式からすべての kk で pk=qkp_k=q_k。また pk+qk+rk=1p_k+q_k+r_k=1 より rk=1−2pkr_k=1-2p_k だから pk+1=1−pk2.\displaystyle p_{k+1}=\frac{1-p_k}{2}. この一次漸化式を定数で満たす値は 1/31/3 であり、pk+1−1/3=−(pk−1/3)/2p_{k+1}-1/3=-(p_k-1/3)/2。したがって pn=13+(12−13)(−12)n−1=13+16(−12)n−1=2n+(−1)n−13⋅2n.\displaystyle p_n=\frac13+\left(\frac12-\frac13\right)\left(-\frac12\right)^{n-1} =\frac13+\frac16\left(-\frac12\right)^{n-1} =\frac{2^n+(-1)^{n-1}}{3\cdot2^n}. zn=1z_n=1 は an≡0(mod3)a_n\equiv0\pmod3 と同値なので、これが求める確率である。

この問題で使う考え方

  • 複素数の1の3乗根による状態化
  • 状態遷移と確率漸化式
  • 一次漸化式

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