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福井大学/2024年度

福井大学 2024年 数学 第2問解答・解説

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1問題

福井大学2024年度第2問

nを自然数とする。z = 1 + √3 i に対して,z^n = a_n + b_n i とおく。ここで,iは虚数単位であり,a_n,b_nはそれぞれz^nの実部,虚部を表す。このとき,以下の問いに答えよ。

(1) a_n^2 + b_n^2をnを用いて表せ。

(2) a_n,b_nがともに整数になるとき,nの値をすべて求めよ。

(3) ω_1 = √3 + 5i,ω_2 = −√3 + 11iとして,複素数平面上で2点Q(ω_1),R(ω_2)を通る直線をℓとする。点P(z^n)とℓの距離d_nの最小値とそのときのnの値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

複素数を極形式で累乗し、剰余類別の実部・虚部を比較する。複素平面上でQ,Rを結ぶ直線の方程式を求め、点と直線の距離を剰余類ごとに評価する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 4n(1)\space{}4^n
    (2) n≡0,3(mod6) (n=3k, k∈N)(2)\space{}n\equiv0,3\pmod6\space{}(n=3k,\space{}k\in\mathbb N)
    (3) min⁡dn=4−3(n=1)\displaystyle (3)\space{}\min d_n=4-\sqrt3\quad(n=1)

4解答

解答を見る途中式つきの解答

z=1+3iz=1+\sqrt3 i の絶対値は 22、偏角は π3\displaystyle \frac{\pi}{3} である。従って z=2(cos⁡π3+isin⁡π3),an=2ncos⁡nπ3,bn=2nsin⁡nπ3.\displaystyle z=2\left(\cos\frac{\pi}{3}+i\sin\frac{\pi}{3}\right),\qquad a_n=2^n\cos\frac{n\pi}{3},\quad b_n=2^n\sin\frac{n\pi}{3}.

(1) 三角関数の相互関係より an2+bn2=4n(cos⁡2nπ3+sin⁡2nπ3)=4n.\displaystyle a_n^2+b_n^2=4^n\left(\cos^2\frac{n\pi}{3}+\sin^2\frac{n\pi}{3}\right)=4^n.

(2) nn を6で割った余りが0または3のとき、sin⁡nπ3=0\displaystyle \sin\frac{n\pi}{3}=0 で、余弦は 11 または −1-1 だから an,bna_n,b_n は整数である。余りが1,2,4,5のとき、正弦または余弦の一方に 32\displaystyle \frac{\sqrt3}{2} または −32\displaystyle -\frac{\sqrt3}{2} が現れ、その成分は ±3 2n−1\pm\sqrt3\,2^{n-1} となって整数ではない。よって n≡0,3(mod6),n\equiv0,3\pmod6, すなわち nn は3の正の倍数である。

(3) Q=(3,5)Q=(\sqrt3,5), R=(−3,11)R=(-\sqrt3,11) だから、直線 ℓ\ell の傾きは 11−5−3−3=−3.\displaystyle \frac{11-5}{-\sqrt3-\sqrt3}=-\sqrt3. 従って ℓ\ell の方程式は y=−3x+8y=-\sqrt3 x+8、すなわち 3x+y−8=0\sqrt3 x+y-8=0 である。点 P(zn)=(an,bn)P(z^n)=(a_n,b_n) からこの直線までの距離は dn=∣3an+bn−8∣2.\displaystyle d_n=\frac{|\sqrt3a_n+b_n-8|}{2}. nn を6で割った余りにより、3an+bn\sqrt3a_n+b_n は次のようになる。 n mod 60123453an+bn3 2n3 2n0−3 2n−3 2n0\begin{array}{c|rrrrrr} n\bmod6&0&1&2&3&4&5\\\hline \sqrt3a_n+b_n&\sqrt3\,2^n&\sqrt3\,2^n&0&-\sqrt3\,2^n&-\sqrt3\,2^n&0 \end{array} n=1n=1 では d1=8−232=4−3\displaystyle d_1=\frac{8-2\sqrt3}{2}=4-\sqrt3。余り2または5なら dn=4d_n=4、余り3または4なら dn=4+322n>4\displaystyle d_n=4+\frac{\sqrt3}{2}2^n>4。余り0または1で n≧2n\ge2 となる最初は n=6n=6 であり、そのとき 3 2n>8\sqrt3\,2^n>8、以後その値はさらに大きくなるので dn>4d_n>4 である。従って最小値は 4−3\boxed{4-\sqrt3} で、これは n=1n=1 のときに限る。

この問題で使う考え方

  • 一般角と弧度法
  • 三角関数の相互関係
  • 直線の方程式
  • 座標による距離
  • 複素数平面
  • 複素数の極形式
  • ド・モアブルの定理

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