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浜松医科大学/2016年度/前期

浜松医科大学 2016年 数学 第2問解答・解説

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1問題

浜松医科大学2016年度第2問

(必答問題)(配点50)  rrを1<r<31<r<3を満たす実数,kkを∣r−2∣<k<1|r-2|<k<1を満たす実数とする。また,次の関数f(x)f(x)を考える。f(x)=rx(1−x).f(x)=rx(1-x).以下の問いに答えよ。

(1) f(x)=xf(x)=xを満たすxxを求めよ。  以下の問題では,(1)で求めたxxのうちで正のものをxrx_{r}とする。

(2) 次の条件 ∣x−xr∣<a|x-x_{r}|<aを満たすすべてのxxについて∣f′(x)∣<k|f'(x)|<k が成り立つような正の実数aaが存在することを証明せよ。

(3) (2)のaaに対して,数列{xn}\{x_{n}\}を ∣x1−xr∣<a,xn+1=f(xn) (n=1,2,3,…)|x_{1}-x_{r}|<a,\quad x_{n+1}=f(x_{n})\ (n=1,2,3,\ldots) により定める。  (a) すべての自然数nnについて∣xn−xr∣<a|x_{n}-x_{r}|<aであることを証明せよ。  (b) lim⁡n→∞xn=xr\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}x_{n}=x_{r}を証明せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)x=0, r−1r.\displaystyle (1)\quad x=0,\space{}\frac{r-1}{r}.
    (2)a=k−∣r−2∣2r>0.\displaystyle (2)\quad a=\frac{k-|r-2|}{2r}>0.
    (3)(a)∣xn−xr∣<a (n=1,2,…).(3)(a)\quad |x_n-x_r|<a\space{}(n=1,2,\ldots).
    (3)(b)lim⁡n→∞xn=xr.\displaystyle (3)(b)\quad \lim\limits _{n\to\infty}x_n=x_r.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 方程式を整理するとrx(1−x)=xと同値な式はx{r(1−x)−1}=0.rx(1-x)=x\quad\text{と同値な式は}\quad x\{r(1-x)-1\}=0.したがって、x=0x=0 または x=1−1r=r−1r\displaystyle x=1-\frac1r=\frac{r-1}{r} である。  以下では xr=r−1r\displaystyle x_r=\frac{r-1}{r} とする。これは r>1r>1 より正であり、f(xr)=xrf(x_r)=x_r を満たす。また、f′(x)=r(1−2x)f'(x)=r(1-2x) だから f′(xr)=2−rf'(x_r)=2-r である。  (2) 条件より k−∣r−2∣>0k-|r-2|>0、また r>1r>1 であるから、a=k−∣r−2∣2r\displaystyle a=\frac{k-|r-2|}{2r}とおけば a>0a>0 である。このとき ∣x−xr∣<a|x-x_r|<a ならば∣f′(x)∣=∣f′(xr)−2r(x−xr)∣≦∣r−2∣+2r∣x−xr∣<∣r−2∣+2ra=k.|f'(x)|=|f'(x_r)-2r(x-x_r)|\le |r-2|+2r|x-x_r|<|r-2|+2ra=k.よって、この正の aa は求める条件を満たす。  (3)(a) 数学的帰納法で示す。n=1n=1 では仮定から ∣x1−xr∣<a|x_1-x_r|<a である。ある自然数 nn で ∣xn−xr∣<a|x_n-x_r|<a とする。もし xn=xrx_n=x_r ならば xn+1=f(xr)=xrx_{n+1}=f(x_r)=x_r なので、∣xn+1−xr∣=0<a|x_{n+1}-x_r|=0<a である。xn≠xrx_n\ne x_r のときは m=xn+xr2\displaystyle m=\frac{x_n+x_r}{2} とおくと、∣m−xr∣=12∣xn−xr∣<a\displaystyle |m-x_r|=\frac12|x_n-x_r|<a であるから、(2)より ∣f′(m)∣<k|f'(m)|<k である。また、f(u)−f(v)=r(u−v)(1−u−v)f(u)-f(v)=r(u-v)(1-u-v) および f′(m)=r(1−xn−xr)f'(m)=r(1-x_n-x_r) より∣xn+1−xr∣=∣f(xn)−f(xr)∣=∣f′(m)∣ ∣xn−xr∣<k∣xn−xr∣<a,|x_{n+1}-x_r|=|f(x_n)-f(x_r)|=|f'(m)|\,|x_n-x_r|<k|x_n-x_r|<a,ここで最後の不等号には k<1k<1 と帰納法の仮定を用いた。以上から、すべての自然数 nn について ∣xn−xr∣<a|x_n-x_r|<a である。  (3)(b) 上の計算から、xn≠xrx_n\ne x_r ならば ∣xn+1−xr∣<k∣xn−xr∣|x_{n+1}-x_r|<k|x_n-x_r| であり、xn=xrx_n=x_r ならば以後ずっと xn+1=xrx_{n+1}=x_r である。したがって、すべての nn について ∣xn+1−xr∣≦k∣xn−xr∣|x_{n+1}-x_r|\le k|x_n-x_r| であり、帰納的に0≦∣xn−xr∣≦kn−1∣x1−xr∣.0\le |x_n-x_r|\le k^{n-1}|x_1-x_r|.条件から 0<k<10<k<1 なので、等比数列の極限より右辺は 00 に収束する。はさみうちにより ∣xn−xr∣→0|x_n-x_r|\to0、したがって lim⁡n→∞xn=xr\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}x_n=x_r である。

この問題で使う考え方

  • 二次方程式とグラフ
  • 多項式の導関数
  • 数列の極限

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