(1) 実数x,yを用いてz=x+iyとおく。まず ∣z∣≦∣z−(3+i)∣ を両辺平方して整理すると x2+y2≦(x−3)2+(y−1)2と同値な条件は3x+y≦2 を得る。また ∣z−z∣=∣2iy∣=2∣y∣≦1と同値な条件は−21≦y≦21. さらに ∣z−2i∣≦2と同値な条件はx2+(y−2)2≦4. したがって求める領域Dは、三つの不等式 x2+(y−2)2≦4,−21≦y≦21,3x+y≦2 をすべて満たす点(x,y)全体である。円の不等式から x2≦y(4−y) であり、−21≦y≦21 と合わせると 0≦y≦21 となる。
円 x2+(y−2)2=4 と直線 3x+y=2 の交点を求める。直線から x=(2−y)/3 なので 3(2−y)2+(y−2)2=4と同値な条件は(2−y)2=3. 0≦y≦21 を満たすのは y=2−3 で、このとき x=1 である。上端 y=21 と円の交点は x=±27 だが、直線の条件も満たす上端の左端は (−27,21) であり、右端は直線との交点 (23,21) である。よって、円の左側の弧 (0,0) から (−27,21) まで、円の右側の弧 (0,0) から (1,2−3) まで、直線上の線分 (1,2−3) から (23,21) まで、および y=21 上の線分を境界とする閉領域を図示すればよい。
(2) 前問の y の範囲で、円から x≦4y−y2 であり、直線から x≦(2−y)/3 である。y0=2−3 とおく。0≦y≦y0 では 4y−y2≦4y0−y02=1 だから x≦1。一方 y0≦y≦21 では x≦32−y≦32−y0=1. y=y0, x=1 は円と直線の交点なので領域に含まれる。したがって実部の最大値をとる点は α=1+(2−3)i.
次に、直線の条件と y≦21 より x+y≦32−y+y=32+y(1−31)≦21+3, ここで 1−31>0 を用いた。(x,y)=(23,21) は直線上にあり、 x2+(y−2)2=43+49=3≦4 だから領域内にあり、この点で上の等号が成り立つ。よって β=23+21i.
(3) 極形式とド・モアブルの定理より 3+i=2(cos6π+isin6π),(3+i)3=8i. したがって wn={1+(2−3)i}(2i)n−1. 公比の絶対値は 21<1 なので、部分和の極限をとると n=1∑∞wn=1−2i1+(2−3)i=54{1+(2−3)i}(1+2i). 各部分和の実部をとって極限をとれば ∑Rn となるから、 n=1∑∞Rn=54(1−22−3)=523.