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浜松医科大学/2018年度/前期

浜松医科大学 2018年 数学 第2問解答・解説

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1問題

浜松医科大学2018年度第2問

自然数 k,nk,n が k≦nk\leq n を満たすとき、以下の問いに答えよ。

(1) 不等式 (nk)k≦nCk\displaystyle \left(\frac{n}{k}\right)^{k}\leq {}_{n}C_{k}を証明せよ。

(2) すべての実数 tt に対して、1+t≦et1+t\leq e^{t} を証明せよ。

(3) 0以上のすべての実数 tt に対して、nCk tk≦ent{}_{n}C_{k}\,t^{k}\leq e^{nt}を証明せよ。

(4) 不等式 nCk≦(enk)k\displaystyle {}_{n}C_{k}\leq\left(\frac{en}{k}\right)^{k}を証明せよ。

(5) n=1023, k=102n=10^{23},\ k=10^{2} のとき、nCk{}_{n}C_{k} の桁数の下2桁を切り捨てた値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    (nk)k≦(nk)\displaystyle \left(\frac nk\right)^k\le\binom nk
  • (2)
    1+t≦et(t∈R)1+t\le e^t\quad(t\in\mathbb R)
  • (3)
    (nk)tk≦ent(t≧0)\displaystyle \binom nk t^k\le e^{nt}\quad(t\ge0)
  • (4)
    (nk)≦(enk)k\displaystyle \binom nk\le\left(\frac{en}{k}\right)^k
  • (5)
    21

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) k≦nk\le n より、j=0,1,…,k−1j=0,1,\ldots,k-1 について n−jk−j≧nk,\displaystyle \frac{n-j}{k-j}\ge\frac nk, これは k(n−j)−n(k−j)=j(n−k)≧0k(n-j)-n(k-j)=j(n-k)\ge0 による。従って (nk)=∏j=0k−1n−jk−j≧(nk)k.\displaystyle \binom nk=\prod\limits _{j=0}^{k-1}\frac{n-j}{k-j}\ge\left(\frac nk\right)^k.

(2) h(t)=et−1−th(t)=e^t-1-t とおく。h′(t)=et−1h'(t)=e^t-1 は t<0t<0 で負、t>0t>0 で正だから、hh は t=0t=0 で最小値 h(0)=0h(0)=0 をとる。よって 1+t≦et1+t\le e^t。

(3) t≧0t\ge0 なら二項定理の各項は非負なので、(nk)tk≦(1+t)n\displaystyle \binom nk t^k\le(1+t)^n。また(2)より 1+t≦et1+t\le e^t であるから (nk)tk≦(1+t)n≦ent.\displaystyle \binom nk t^k\le(1+t)^n\le e^{nt}.

(4) (3)で t=k/nt=k/n とすれば (nk)(kn)k≦ek,従って(nk)≦(enk)k.\displaystyle \binom nk\left(\frac kn\right)^k\le e^k, \quad\text{従って}\quad \binom nk\le\left(\frac{en}{k}\right)^k.

(5) N=(1023102)\displaystyle N=\binom{10^{23}}{10^2} とおく。(1)より N≧(1021)100=102100N\ge(10^{21})^{100}=10^{2100}。一方、e<3<10e<3<\sqrt{10} より(4)から N≦(e 1021)100<1021001050=102150.N\le(e\,10^{21})^{100}<10^{2100}10^{50}=10^{2150}. 従ってNの桁数をDとすると 2101≦D≦21502101\le D\le2150。下2桁を切り捨てる値は ⌊D/100⌋\lfloor D/100\rfloor なので、答えは 2121。

(1) 二項係数をk個の比の積として表し、各因子をn/kと比較する。(2) e^t−1−tの導関数の符号から最小値0を示す。(3) 二項展開で左辺は(1+t)^nの一項以下、これをe^(nt)で上から押さえる。(4) t=k/nを代入。(5) 得られた上下界から二項係数の桁数Dは2101〜2150桁。よってDの下2桁を切り捨てる、すなわち100で割った整数部分は21。

この問題で使う考え方

  • 積の因子評価
  • 導関数による最小値
  • 二項定理
  • 変数代入
  • 指数評価

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