(1) まず p=a+b+c, q=ab+bc+ca, r=abc とおく。与えられた恒等式に x=a を代入すると a3−pa2+qa−r=0 である。両辺に an を掛け、an+3−pan+2+qan+1−ran=0 を得る。同じ式が b,c についても成り立つので、3式を加えると Sn+3−pSn+2+qSn+1−rSn=0(n=1,2,3,…) となる。したがって Sn+3=(a+b+c)Sn+2−(ab+bc+ca)Sn+1+abcSn(n≧1).
(2) a+b+c=0 とおき、q=ab+bc+ca, r=abc とする。このとき q=2(a+b+c)2−(a2+b2+c2)=−2a2+b2+c2<0 であり、r=0 だから q,r はともに0でない。よって後で得る S5,S7 も0でない。まず S2=(a+b+c)2−2q=−2q,S3=(a+b+c)3−3(a+b+c)q+3r=3r. (1) の漸化式は Sn+3+qSn+1−rSn=0 となる。n=1n=2n=4:S4+qS2−rS1=0,S1=0,S4=2q2,:S5+qS3−rS2=0,S5=rS2−qS3=−5qr,:S7+qS5−rS4=0,S7=rS4−qS5=7q2r. したがって S5S2S3=−5qr(−2q)(3r)=56,S7(S2)2S3=7q2r4q2(3r)=712,S7S2S5=7q2r(−2q)(−5qr)=710.
(3) 56,712,710 はいずれも1より大きく2より小さい。
三次式の根a,b,cが満たす恒等式を各々の冪に掛けて加え、Snの漸化式を得る。a+b+c=0の下でq=ab+bc+ca、r=abcを用いて必要な項を表し、三つの比を評価する。