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浜松医科大学/2018年度/前期

浜松医科大学 2018年 数学 第4問解答・解説

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1問題

浜松医科大学2018年度第4問

定数 a,b,ca,b,c を用いて、数列 {Sn}\{S_{n}\} をSn=an+bn+cn(n=1,2,3,…)S_{n}=a^{n}+b^{n}+c^{n}\qquad(n=1,2,3,\ldots)により定める。

(1) 恒等式(x−a)(x−b)(x−c)=x3−(a+b+c)x2+(ab+bc+ca)x−abc(x-a)(x-b)(x-c)=x^{3}-(a+b+c)x^{2}+(ab+bc+ca)x-abcを用いて、Sn+3,Sn+2,Sn+1,SnS_{n+3},S_{n+2},S_{n+1},S_{n} が満たす漸化式を求めよ。

(2) a+b+c=0, abc≠0a+b+c=0,\ abc\neq0 のとき、S2S3S5,(S2)2S3S7,S2S5S7\displaystyle \frac{S_{2}S_{3}}{S_{5}},\qquad\frac{(S_{2})^{2}S_{3}}{S_{7}},\qquad\frac{S_{2}S_{5}}{S_{7}}のそれぞれの値を求めよ。

(3) (2)で求めた3つの値に共通してあてはまる規則を1つ挙げよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) Sn+3=(a+b+c)Sn+2−(ab+bc+ca)Sn+1+abcSnS_{n+3}=(a+b+c)S_{n+2}-(ab+bc+ca)S_{n+1}+abcS_n (n≧1)(n\geq1) / (2) 65,127,107\displaystyle \frac65,\quad\frac{12}7,\quad\frac{10}7 / (3) 3つとも 1<65<2,1<127<2,1<107<2\displaystyle \text{3つとも }1<\frac65<2,\quad1<\frac{12}7<2,\quad1<\frac{10}7<2。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) まず p=a+b+c, q=ab+bc+ca, r=abcp=a+b+c,\ q=ab+bc+ca,\ r=abc とおく。与えられた恒等式に x=ax=a を代入すると a3−pa2+qa−r=0a^3-pa^2+qa-r=0 である。両辺に ana^n を掛け、an+3−pan+2+qan+1−ran=0a^{n+3}-pa^{n+2}+qa^{n+1}-ra^n=0 を得る。同じ式が b,cb,c についても成り立つので、3式を加えると Sn+3−pSn+2+qSn+1−rSn=0(n=1,2,3,…)S_{n+3}-pS_{n+2}+qS_{n+1}-rS_n=0\quad(n=1,2,3,\ldots) となる。したがって Sn+3=(a+b+c)Sn+2−(ab+bc+ca)Sn+1+abcSn(n≧1).S_{n+3}=(a+b+c)S_{n+2}-(ab+bc+ca)S_{n+1}+abcS_n\quad(n\ge1).

(2) a+b+c=0a+b+c=0 とおき、q=ab+bc+ca, r=abcq=ab+bc+ca,\ r=abc とする。このとき q=(a+b+c)2−(a2+b2+c2)2=−a2+b2+c22<0\displaystyle q=\frac{(a+b+c)^2-(a^2+b^2+c^2)}{2}=-\frac{a^2+b^2+c^2}{2}<0 であり、r≠0r\ne0 だから q,rq,r はともに0でない。よって後で得る S5,S7S_5,S_7 も0でない。まず S2=(a+b+c)2−2q=−2q,S3=(a+b+c)3−3(a+b+c)q+3r=3r.S_2=(a+b+c)^2-2q=-2q,\qquad S_3=(a+b+c)^3-3(a+b+c)q+3r=3r. (1) の漸化式は Sn+3+qSn+1−rSn=0S_{n+3}+qS_{n+1}-rS_n=0 となる。n=1:S4+qS2−rS1=0,S1=0,S4=2q2,n=2:S5+qS3−rS2=0,S5=rS2−qS3=−5qr,n=4:S7+qS5−rS4=0,S7=rS4−qS5=7q2r.\begin{aligned} n=1&:\quad S_4+qS_2-rS_1=0,\quad S_1=0,\quad S_4=2q^2,\\ n=2&:\quad S_5+qS_3-rS_2=0,\quad S_5=rS_2-qS_3=-5qr,\\ n=4&:\quad S_7+qS_5-rS_4=0,\quad S_7=rS_4-qS_5=7q^2r.\end{aligned} したがって S2S3S5=(−2q)(3r)−5qr=65,(S2)2S3S7=4q2(3r)7q2r=127,S2S5S7=(−2q)(−5qr)7q2r=107.\displaystyle \frac{S_2S_3}{S_5}=\frac{(-2q)(3r)}{-5qr}=\frac65,\qquad \frac{(S_2)^2S_3}{S_7}=\frac{4q^2(3r)}{7q^2r}=\frac{12}{7},\qquad \frac{S_2S_5}{S_7}=\frac{(-2q)(-5qr)}{7q^2r}=\frac{10}{7}.

(3) 65,127,107\displaystyle \frac65,\frac{12}{7},\frac{10}{7} はいずれも1より大きく2より小さい。

三次式の根a,b,cが満たす恒等式を各々の冪に掛けて加え、SnS_nの漸化式を得る。a+b+c=0の下でq=ab+bc+ca、r=abcを用いて必要な項を表し、三つの比を評価する。

この問題で使う考え方

  • 対称式の恒等式
  • 冪和の漸化式
  • 分母が0でないことの確認

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