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浜松医科大学/2020年度/前期

浜松医科大学 2020年 数学 第2問解答・解説

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1問題

浜松医科大学2020年度第2問

kk を2以上の自然数とする。ここで、表と裏の出る確率がそれぞれ 12\displaystyle \frac{1}{2} のコインを1枚、先攻、後攻の順で交互に投げることを繰り返し、1辺の長さが1の1つの正方形を次のルールを用いて面積が kk 以上の長方形になるまで拡張する。

ルール:コインを投げた結果、表が出たら縦の長さを2倍にし、裏が出たら横の長さを2増やす。

このルールのもとで、どちらかの番のときに長方形の面積がちょうど kk になれば、そのときにコインを投げた方が勝ちとする。また、ちょうど kk にならずに kk を超えてしまえば両者負けとする。このとき、以下の問いに答えよ。

(1) k=80k=80 のときに後攻が勝つ確率を求めよ。

(2) k=40k=40 のときに後攻が勝つ確率を求めよ。

(3) 2以上のどんな自然数 kk に対しても、先攻か後攻のどちらかが勝つ確率は0ではなく、もう片方が勝つ確率が必ず0になることを証明せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

面積の一意な因数分解を表・裏の回数に対応させ、到達回数の偶奇と二項係数で勝率を求める。テーマ:独立試行、組合せ、面積の因数分解、交互手番。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  1564\displaystyle (1)\;\frac{15}{64}
    (2) 0
    (3)  k=2h(1+2t), (3)\;k=2^h(1+2t),\space{} 勝者は h+t 回目の投者

4解答

解答を見る途中式つきの解答

面が出た回数を hh、裏が出た回数を tt とすると、その時点の長方形の縦と横の長さはそれぞれ 2h2^h、1+2t1+2t である。したがって面積は A=2h(1+2t).A=2^h(1+2t). 各回の面積は必ず増加する。

(1) 80=24⋅5=24(1+2⋅2)80=2^4\cdot5=2^4(1+2\cdot2) だから、面積が80になるのは表4回、裏2回のときである。その時点は6回目で、6は偶数なので最後に投げるのは後攻である。表4回・裏2回の6回の列は (64)=15\displaystyle \binom64=15 通りあり、各列の確率は 2−62^{-6} である。いずれもそれ以前は面積が80未満なので、後攻の勝つ確率は (64)126=1564.\displaystyle \binom64\frac1{2^6}=\boxed{\frac{15}{64}}.

(2) 40=23⋅5=23(1+2⋅2)40=2^3\cdot5=2^3(1+2\cdot2) だから、面積が40になるのは表3回、裏2回のときであり、その時点は5回目である。最後に投げるのは先攻なので、後攻が勝つ確率は 0\boxed{0}。

(3) 任意の k≧2k\ge2 を、奇数 qq を用いて k=2hqk=2^h q と一意に表す。さらに q=1+2tq=1+2t とおくと、h,th,t は一意な非負整数であり、表が hh 回、裏が tt 回出た時点で面積はちょうど 2h(1+2t)=k2^h(1+2t)=k となる。そのようなコイン列は h+th+t 回目までの列のうち表が hh 回出るものなので、個数は (h+th)\displaystyle \binom{h+t}{h}、確率は (h+th)12h+t>0.\displaystyle \binom{h+t}{h}\frac1{2^{h+t}}>0. 各操作で面積は増加するため、この列のどれも途中で kk を超えず、ちょうど kk に達する。また、面積がちょうど kk になるには 22 の因数の指数が hh、奇数因子が qq でなければならないので、表裏の回数はこの組 (h,t)(h,t) に限られる。したがって、勝者は常に h+th+t 回目に投げる一方の者に定まり、その者の勝つ確率は正、もう一方の勝つ確率は 00 である。

この問題で使う考え方

  • 積の法則
  • 組合せ
  • 確率の基本法則
  • 独立な試行

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