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広島大学/2008年度/前期

広島大学 2008年 数学 第2問解答・解説

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1問題

広島大学2008年度第2問

次の問いに答えよ。ただし、nnは自然数を表す。

(1) 0≦x≦10\leq x\leq1 を満たす実数 xx に対して、不等式xn+1≦log⁡(1+xn)≦xn\displaystyle \frac{x}{n+1}\leq\log\left(1+\frac{x}{n}\right)\leq\frac{x}{n}が成り立つことを示せ。ただし、対数は自然対数とする。

(2) 次の値を求めよ。lim⁡n→∞1n∑k=1n(kn)5\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac1n\sum\limits _{k=1}^{n}\left(\frac{k}{n}\right)^5

(3) 数列 {an}\{a_n\} をan=(1+15n6)(1+25n6)⋯(1+n5n6)\displaystyle a_n=\left(1+\frac{1^5}{n^6}\right)\left(1+\frac{2^5}{n^6}\right)\cdots\left(1+\frac{n^5}{n^6}\right)で定めるとき、極限値 lim⁡n→∞an\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}a_n を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 不等式 xn+1≦log⁡(1+xn)≦xn\displaystyle \frac{x}{n+1}\le\log\left(1+\frac xn\right)\le\frac xn。(2) 16\displaystyle \frac16。(3) e(1/6)e^{(1/6)}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) u≧0u\ge0 に対して F(u)=log⁡(1+u)−u1+u,G(u)=u−log⁡(1+u)\displaystyle F(u)=\log(1+u)-\frac{u}{1+u},\qquad G(u)=u-\log(1+u) とおくと、 F′(u)=u(1+u)2≧0,G′(u)=u1+u≧0,F(0)=G(0)=0\displaystyle F'(u)=\frac{u}{(1+u)^2}\ge0,\qquad G'(u)=\frac{u}{1+u}\ge0, \qquad F(0)=G(0)=0 である。したがって u/(1+u)≦log⁡(1+u)≦uu/(1+u)\le\log(1+u)\le u。ここで u=x/nu=x/n とすれば、0≦x≦10\le x\le1 より n+x≦n+1n+x\le n+1 だから xn+1≦xn+x=x/n1+x/n≦log⁡(1+xn)≦xn.\displaystyle \frac{x}{n+1}\le\frac{x}{n+x}=\frac{x/n}{1+x/n} \le\log\left(1+\frac{x}{n}\right)\le\frac{x}{n}.

(2) f(t)=t5f(t)=t^5 は 0≦t≦10\le t\le1 で単調増加する。各 k=1,…,nk=1,\ldots,n について 1n(k−1n)5≦∫(k−1)/nk/nt5 dt≦1n(kn)5.\displaystyle \frac1n\left(\frac{k-1}{n}\right)^5 \le\int_{(k-1)/n}^{k/n}t^5\,dt \le\frac1n\left(\frac{k}{n}\right)^5. これらを加え、Sn=1n∑k=1n(k/n)5\displaystyle S_n=\dfrac1n\sum\limits _{k=1}^n(k/n)^5 とおくと Sn−1n≦∫01t5 dt=16≦Sn.\displaystyle S_n-\frac1n\le\int_0^1t^5\,dt=\frac16\le S_n. よって Sn→1/6S_n\to1/6 であり、求める極限は 1/6\boxed{1/6}。

(3) an>0a_n>0 なので対数をとると log⁡an=∑k=1nlog⁡(1+1n(kn)5).\displaystyle \log a_n=\sum\limits _{k=1}^n\log\left(1+\frac1n\left(\frac{k}{n}\right)^5\right). 各 xk=(k/n)5x_k=(k/n)^5 は 0≦xk≦10\le x_k\le1 を満たすから、(1)を適用して 1n+1∑k=1nxk≦log⁡an≦1n∑k=1nxk,すなわちnn+1Sn≦log⁡an≦Sn.\displaystyle \frac1{n+1}\sum\limits _{k=1}^n x_k\le\log a_n\le\frac1n\sum\limits _{k=1}^n x_k, \qquad\text{すなわち}\qquad \frac{n}{n+1}S_n\le\log a_n\le S_n. (2)から両端はともに 1/61/6 に収束するので、はさみうちにより log⁡an→1/6\log a_n\to1/6。指数関数の連続性より lim⁡n→∞an=e1/6.\displaystyle \boxed{\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}a_n=e^{1/6}}.

この問題で使う考え方

  • 導関数による対数不等式
  • 単調性と積分比較
  • 対数を用いた積の評価とはさみうち

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