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広島大学/2008年度/前期

広島大学 2008年 数学 第4問解答・解説

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1問題

広島大学2008年度第4問

平面上のベクトル a→,b→\overrightarrow{a},\overrightarrow{b} は、その大きさがともに 2\sqrt2 であり、なす角が 120∘120^\circ である。このとき、次の問いに答えよ。

(1) 内積 (a→+b→)⋅(a→+b→)(\overrightarrow{a}+\overrightarrow{b})\cdot(\overrightarrow{a}+\overrightarrow{b}) を求めよ。

(2) k,ℓk,\ell を整数とするとき、∣ka→+ℓb→∣2\left|k\overrightarrow{a}+\ell\overrightarrow{b}\right|^2 は偶数であることを示せ。

(3) (2)で、kkまたはℓ\ellが奇数のとき、∣ka→+ℓb→∣2\left|k\overrightarrow{a}+\ell\overrightarrow{b}\right|^2 は4の倍数ではないことを示せ。

(4) m,nm,nが整数であり、m=n=0m=n=0ではないならば、∣ma→+nb→∣\left|m\overrightarrow{a}+n\overrightarrow{b}\right| は整数ではないことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 2.
    (2) ∣ka→+ℓb→∣2=2(k2−kℓ+ℓ2)(2)\space{}|k\overrightarrow{a}+\ell\overrightarrow{b}|^2=2(k^2-k\ell+\ell^2) は偶数.
    (3) k または ℓ\ell が奇数なら ∣ka→+ℓb→∣2|k\overrightarrow{a}+\ell\overrightarrow{b}|^2 は 4 の倍数ではない.
    (4) (m,n)≠(0,0)(4)\space{}(m,n)\ne(0,0) なら ∣ma→+nb→∣|m\overrightarrow{a}+n\overrightarrow{b}| は整数ではない.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

a→\overrightarrow{a},b→\overrightarrow{b} の大きさはともに 2\sqrt{2}、なす角は 120∘120^\circ であるから、a⃗⋅a⃗=b⃗⋅b⃗=2\vec a\cdot\vec a=\vec b\cdot\vec b=2、a⃗⋅b⃗=2⋅2cos⁡120∘=−1\vec a\cdot\vec b=\sqrt2\cdot\sqrt2\cos120^\circ=-1。

(1)  (a⃗+b⃗)⋅(a⃗+b⃗)=2+2(−1)+2=2(\vec a+\vec b)\cdot(\vec a+\vec b)=2+2(-1)+2=2。

(2)  k,ℓk,\ell は整数なので、∣ka→+ℓb→∣2=k2∣a→∣2+2kℓ(a→⋅b→)+ℓ2∣b→∣2=2k2−2kℓ+2ℓ2=2(k2−kℓ+ℓ2)\begin{aligned}|k\overrightarrow{a}+\ell\overrightarrow{b}|^2&=k^2|\overrightarrow{a}|^2+2k\ell(\overrightarrow{a}\cdot\overrightarrow{b})+\ell^2|\overrightarrow{b}|^2\\&=2k^2-2k\ell+2\ell^2=2(k^2-k\ell+\ell^2)\end{aligned}。  よってこれは偶数である。

(3)  k,ℓ\ell の偶奇を考える。 (k,ℓ)(k,\ell) が (奇,偶)、(偶,奇)、(奇,奇) のいずれの場合も、k2−kℓ+ℓ2k^2-k\ell+\ell^2 は奇数である(それぞれ奇-偶+偶、偶-偶+奇、奇-奇+奇となる)。したがって ∣ka⃗+ℓb⃗∣2|k\vec a+\ell\vec b|^2=2(k2−kℓ+ℓ2)2(k^2-k\ell+\ell^2) は4を法として2に合同であり、4の倍数ではない。

(4)  (m,n)≠(0,0)(m,n)\ne(0,0) とする。両方を割る最大の2のべき乗を用いて m=2tk,n=2tℓm=2^t k,\quad n=2^t\ell(t は0以上の整数)と表せば、k,ℓk,\ell は整数で少なくとも一方は奇数である。 (3) より q=∣ka⃗+ℓb⃗∣2q=|k\vec a+\ell\vec b|^2 は偶数だが4の倍数ではない。もし ∣ma⃗+nb⃗∣=N|m\vec a+n\vec b|=N が整数なら、N2=4tqN^2=4^tq である。t 回、N^2 が4の倍数なら N は偶数であることを用いて両辺を4で割ると、qq は整数の平方となる。しかし偶数の平方は4の倍数だから、これは q が4の倍数でないことに矛盾する。よって |ma→\overrightarrow{a}+nb→\overrightarrow{b}| は整数ではない。

この問題で使う考え方

  • ベクトルの内積
  • ベクトルの和・差・実数倍
  • 約数・倍数
  • 対偶・背理法による証明

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