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広島大学/2010年度/前期

広島大学 2010年 数学 第3問解答・解説

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1問題

広島大学2010年度第3問

t>1t>1 を満たす実数 tt に対して、 S(t)=∫01∣xex−tx∣ dx\displaystyle S(t)=\int_0^1 |xe^x-tx|\,dx とおくとき、次の問いに答えよ。

(1) 0≦x≦10\leq x\leq1 の範囲で、方程式 xex=txxe^x=tx を満たす xx をすべて求めよ。

(2) S(t)S(t) を求めよ。

(3) S(t)S(t) を最小にする tt の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 方程式を x(ex−t)=0x(e^x-t)=0 と変形する。したがって x=0x=0 は常に解である。x>0x>0 なら ex=te^x=t であり、これは x=ln⁡tx=\ln t を与える。t>1t>1 より ln⁡t>0\ln t>0 であり、0≦x≦10\leq x\leq1 に入る条件は ln⁡t≦1\ln t\leq1、すなわち t≦et\leq e である。よって 1<t≦e1<t\leq e では x=0,ln⁡tx=0,\ln t、t>et>e では x=0x=0 が解である。t=et=e の場合は ln⁡t=1\ln t=1 である。  (2) 1<t≦e1<t\leq e のとき a=ln⁡ta=\ln t とおくと 0<a≦10<a\leq1 である。指数関数は増加するので、0≦x≦a0\leq x\leq a では ex≦te^x\leq t、a≦x≦1a\leq x\leq1 では ex≧te^x\geq t である。また x≧0x\geq0 より、S(t)=∫0ax(t−ex) dx+∫a1x(ex−t) dx.\displaystyle S(t)=\int_0^a x(t-e^x)\,dx+\int_a^1x(e^x-t)\,dx. 部分積分により ∫xex dx=(x−1)ex\displaystyle \int xe^x\,dx=(x-1)e^x だから、∫01x(ex−t) dx=1−t2,∫0ax(ex−t) dx=1+t(a−1−a22).\displaystyle \int_0^1x(e^x-t)\,dx=1-\frac{t}{2},\qquad \int_0^a x(e^x-t)\,dx=1+t\left(a-1-\frac{a^2}{2}\right). 前者の積分で 0≦x≦a0\leq x\leq a の範囲の負の部分だけ符号を反転させると、S(t)=1−t2−2{1+t(a−1−a22)}=−1+32t−2tln⁡t+t(ln⁡t)2.\displaystyle S(t)=1-\frac{t}{2}-2\left\{1+t\left(a-1-\frac{a^2}{2}\right)\right\}=-1+\frac{3}{2}t-2t\ln t+t(\ln t)^2. t>et>e のときは 0≦x≦10\leq x\leq1 で ex<te^x<t だから、S(t)=∫01x(t−ex) dx=t2−1.\displaystyle S(t)=\int_0^1x(t-e^x)\,dx=\frac{t}{2}-1. t=et=e では前者の式が e/2−1e/2-1 となり、境界でも整合する。  (3) 1<t<e1<t<e では (2) の式を微分して S′(t)=(ln⁡t)2−12\displaystyle S'(t)=(\ln t)^2-\frac{1}{2} を得る。ln⁡t>0\ln t>0 なので、S′(t)=0S'(t)=0 となるのは ln⁡t=1/2\ln t=1/\sqrt{2}、すなわち t=e1/2t=e^{1/\sqrt{2}} である。1<t<e1/21<t<e^{1/\sqrt{2}} では S′(t)<0S'(t)<0、e1/2<t<ee^{1/\sqrt{2}}<t<e では S′(t)>0S'(t)>0 である。また t>et>e では S′(t)=1/2>0S'(t)=1/2>0 である。したがって S(t)S(t) は t=e1/2t=e^{1/\sqrt{2}} まで減少し、その後は増加するので、この値で最小となる。

この問題で使う考え方

  • 指数関数のグラフ・増減
  • 対数とその性質
  • 導関数と増減
  • 合成関数の微分
  • 指数・対数関数の微分
  • 積の微分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 部分積分法

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