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広島大学/2010年度/前期

広島大学 2010年 数学 第4問解答・解説

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1問題

広島大学2010年度第4問

nn は2以上の自然数とする。袋の中に1から nn までの数字が1つずつ書かれた nn 個の玉が入っている。この袋から無作為に玉を1個取り出し、それに書かれている数を自分の得点としたのち、取り出した玉を袋に戻す。この試行を A,B,CA,B,C の3人が順に行い、3人の中で最大の得点の人を勝者とする。たとえば、A,B,CA,B,C の得点がそれぞれ 4,2,44,2,4 のときは AA と CC の2人が勝者であり、3人とも同じ得点のときは A,B,CA,B,C の3人とも勝者である。勝者が kk 人(k=1,2,3k=1,2,3)である確率を Pn(k)P_n(k) とおくとき、次の問いに答えよ。

(1) 勝者が3人である確率 Pn(3)P_n(3) を nn を用いて表せ。

(2) n=3n=3 の場合に勝者が2人である確率 P3(2)P_3(2) を求めよ。

(3) 勝者が1人である確率 Pn(1)P_n(1) を nn を用いて表せ。

(4) Pn(1)≧0.9P_n(1)\geq0.9 となる最小の nn を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) Pn(3)=1n2\displaystyle P_n(3)=\frac1{n^2}。 (2) P3(2)=13\displaystyle P_3(2)=\frac13。 (3) Pn(1)=(n−1)(2n−1)2n2\displaystyle P_n(1)=\frac{(n-1)(2n-1)}{2n^2}。 (4) 最小 n=15n=15。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

3人の得点はそれぞれ独立に 1,2,…,n1,2,\ldots,n のいずれかをとるから、得点の組は全部で n3n^3 通りあり、どの組も同様に確からしい。

(1) 勝者が3人であるのは、3人の得点がすべて等しいときに限る。そのような組は (1,1,1),(2,2,2),…,(n,n,n)(1,1,1),(2,2,2),\\ \ldots,(n,n,n) のnn通りである。したがってPn(3)=nn3=1n2.\displaystyle P_n(3)=\frac{n}{n^3}=\frac{1}{n^2}.

(2) n=3n=3 のとき、勝者が2人であるには、最高点を mm として2人が mm 点、残る1人が mm 未満でなければならない。ここで m=2,3m=2,3 である。残る1人の選び方は3通り、その得点は m−1m-1 通りだから、そのような組の数は3(2−1)+3(3−1)=9.3(2-1)+3(3-1)=9.全組は 33=273^3=27 通りなので、P3(2)=927=13.\displaystyle P_3(2)=\frac{9}{27}=\frac{1}{3}.

(3) 勝者が1人で、最高点が mm である組を数える。勝者の選び方は3通りであり、残る2人はそれぞれ 11 から m−1m-1 までの得点をとるので、組の数は 3(m−1)23(m-1)^2 通りである。よって、平方和の公式を用いるとPn(1)=3∑m=1n(m−1)2n3=3∑j=0n−1j2n3=3⋅(n−1)n(2n−1)6n3=(n−1)(2n−1)2n2.\displaystyle P_n(1)=\frac{\displaystyle 3\sum\limits _{m=1}^{n}(m-1)^2}{n^3}=\frac{3\displaystyle\sum\limits _{j=0}^{n-1}j^2}{n^3}=\frac{3\cdot\dfrac{(n-1)n(2n-1)}{6}}{n^3}=\frac{(n-1)(2n-1)}{2n^2}.

(4) n≧2n\geq2 より 2n2>02n^2>0 なので、不等式を同値変形すると(n−1)(2n−1)2n2≧910の必要十分条件は5(n−1)(2n−1)−9n2≧0、すなわちn2−15n+5≧0.\displaystyle \frac{(n-1)(2n-1)}{2n^2}\geq\frac{9}{10}\quad\text{の必要十分条件は}\quad 5(n-1)(2n-1)-9n^2\geq0\quad\text{、すなわち}\quad n^2-15n+5\geq0.この二次式の解の境界は 15±2052\displaystyle \dfrac{15\pm\sqrt{205}}{2} である。14<205<1514<\sqrt{205}<15 より、小さい方の境界は 00 と 11 の間、大きい方の境界は 1414 と 1515 の間にある。したがって n≧2n\geq2 の整数について不等式を満たすのは n≧15n\geq15 であり、最小値は 1515 である。

3人の得点を独立な等確率の順序付き三つ組として数える。最大得点が同点となる場合を勝者人数ごとに分け、唯一の勝者の場合は最高点ごとに数える。最後の二次不等式は自然数n≧2に限定して根の位置から最小値を確定する。

この問題で使う考え方

  • 独立一様試行の標本空間
  • 最大値と同点人数による場合分け
  • 平方和
  • 二次不等式の整数解

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