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北海道大学/2008年度

北海道大学 2008年 数学 第2問解答・解説

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1問題

北海道大学2008年度第2問

n を自然数とし, 2 次正方行列 A=(2112)A = \begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix} に対して, A の n 乗を An=(anbncndn)A^n = \begin{pmatrix} a_n & b_n \\ c_n & d_n \end{pmatrix} と表す。

(1) an=dna_{n}=d_{n} と bn=cnb_{n}=c_{n} を示せ。

(2) n が奇数ならば ana_{n} は偶数であること,および,n が偶数ならば ana_{n} は奇数であることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)an=dn,bn=cn,(2)n odd⇒an even,n even⇒an odd.\begin{aligned} (1)&\quad a_n=d_n,\qquad b_n=c_n,\\ (2)&\quad n\text{ odd}\Rightarrow a_n\text{ even},\qquad n\text{ even}\Rightarrow a_n\text{ odd}. \end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

・ n=1n=1 では A=(2112)A=\begin{pmatrix}2&1\\1&2\end{pmatrix} なので a1=d1a_1=d_1、b1=c1b_1=c_1。ある n≧1n\ge1 で An=(anbnbnan)A^n=\begin{pmatrix}a_n&b_n\\b_n&a_n\end{pmatrix} と仮定する。与えられた AA を右から掛け、各成分を計算すると An+1=(2an+bnan+2bnan+2bnbn+2an).A^{n+1}=\begin{pmatrix}2a_n+b_n&a_n+2b_n\\a_n+2b_n&b_n+2a_n\end{pmatrix}. この行列でも対角成分は等しく、非対角成分も等しい。数学的帰納法により、すべての自然数 n≧1n\ge1 について an=dna_n=d_n、bn=cnb_n=c_n である。

・ (1)の成分計算から an+1=2an+bn,bn+1=an+2bn.a_{n+1}=2a_n+b_n,\qquad b_{n+1}=a_n+2b_n. すべての成分は整数なので、2で割った余りを考えると (an+1,bn+1)≡(bn,an)(mod2).(a_{n+1},b_{n+1})\equiv(b_n,a_n)\pmod 2. 初めは (a1,b1)=(2,1)≡(0,1)(mod2)(a_1,b_1)=(2,1)\equiv(0,1)\pmod2。したがって一段進むごとに偶奇が入れ替わり、奇数 nn では (an,bn)≡(0,1)(a_n,b_n)\equiv(0,1)、偶数 nn では (an,bn)≡(1,0)(mod2)(a_n,b_n)\equiv(1,0)\pmod2。従って奇数 nn では ana_n は偶数、偶数 nn では ana_n は奇数である。自然数に0を含める場合も A0=IA^0=I なので (1) と偶数の場合の結論は成り立つ。

この問題で使う考え方

  • 約数・倍数
  • 数学的帰納法
  • 行列を用いた表現

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