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広島大学/2009年度/前期

広島大学 2009年 数学 第1問解答・解説

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1問題

広島大学2009年度第1問

以下のそれぞれの命題が真であるか偽であるかを答え,真の場合は証明を,偽の場合は反例を与えよ。

(1) すべての2行2列の行列 A,BA,B に対して,(A+B)2=A2+2AB+B2(A+B)^2=A^2+2AB+B^2 が成立する。

(2) 2行2列の行列 AA が A2=EA^2=E を満たすならば,A=EA=E または A=−EA=-E である。ただし EE は単位行列とする。

(3) 微分可能な関数 f(x)f(x) が f′(a)=0f'(a)=0 を満たすならば,f(x)f(x) は x=ax=a において極値をとる。

(4) nn が2以上の自然数ならば,1+2+⋯+n1+2+\cdots+n の約数の中に3以上の奇数がある。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 偽。(2) 偽。(3) 偽。(4) 真。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

・ (1) 偽。 A=(0100)\begin{pmatrix}0&1\\0&0\end{pmatrix}, B=(0010)\begin{pmatrix}0&0\\1&0\end{pmatrix} とする。このとき A2=B2=OA^2=B^2=O, AB=(1000)\begin{pmatrix}1&0\\0&0\end{pmatrix}, BA=(0001)\begin{pmatrix}0&0\\0&1\end{pmatrix} である。したがって (A+B)2=AB+BA=E(A+B)^2=AB+BA=E である一方、A2+2AB+B2=A^2+2AB+B^2=(2000)\begin{pmatrix}2&0\\0&0\end{pmatrix} となり、両者は等しくない。

・ (2) 偽。 A=(100−1)\begin{pmatrix}1&0\\0&-1\end{pmatrix} とすると A2=EA^2=E だが、A≠EA\ne E かつ A≠−EA\ne -E である。

・ (3) 偽。 f(x)=x3,a=0f(x)=x^3,\quad a=0 とする。f′(x)=3x2f'(x)=3x^2 より f′(0)=0f'(0)=0 であるが、x<0x<0 なら f(x)<f(0)f(x)<f(0)、x>0x>0 なら f(x)>f(0)f(x)>f(0) である。よって x=0 で極大値も極小値もとらない。

・ (4) 真。 S=1+2+⋯+n=n(n+1)2\displaystyle S=1+2+\cdots+n=\frac{n(n+1)}2 とおく。n が奇数なら n≧3n\ge3 であり、S=n⋅n+12\displaystyle S=n\cdot\frac{n+1}{2} だから n は S の3以上の奇数の約数である。n が偶数なら S=n2(n+1)\displaystyle S=\frac n2(n+1) であり、n+1 は3以上の奇数の約数である。どちらの場合も条件を満たす約数がある。

この問題で使う考え方

  • 命題と必要十分条件
  • 行列を用いた表現
  • 多項式の導関数
  • 約数・倍数
  • 等差数列の一般項と和

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