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広島大学/2009年度/前期

広島大学 2009年 数学 第5問解答・解説

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1問題

広島大学2009年度第5問

2人のプレーヤー A,BA,B が対戦を繰り返すゲームを行う。1回の対戦につき AA が勝つ確率は pp であり,BB が勝つ確率は 1−p1-p である(ただし 0<p<10<p<1)。AA と BB は初めにそれぞれ2枚の金貨を持っている。1回の対戦につき勝者は敗者から1枚の金貨を受け取る。対戦を繰り返して一方のプレーヤーがすべての金貨を手に入れたとき,ゲームを終了する。ちょうど nn 回の対戦で AA がすべての金貨を手に入れる確率を PnP_n とする。ただし nn は自然数とする。   (1) P4P_4 を求めよ。   (2) P2n−1P_{2n-1} を求めよ。   (3) P2nP_{2n} を求めよ。   (4) 2n2n 回以内の対戦で AA がすべての金貨を手に入れる確率 SnS_n を求めよ。   (5) S=lim⁡n→∞Sn\displaystyle S=\lim\limits _{n\to\infty}S_n とする。pp と SS の大小関係を調べよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

Aの所持枚数を状態とする。初めは2枚で,1回の対戦ごとに所持枚数の偶奇が入れ替わる。4枚は偶数なので,Aがすべての金貨を手に入れる時点は偶数回に限られる。よって,(2) は P2n−1=0P_{2n-1}=0 である。

q=1−pq=1-p とおく。所持枚数が2枚の状態から2回対戦すると,Aが2連勝する確率は p2p^2,AとBが1回ずつ勝って所持枚数が2枚に戻る確率は pq+qp=2pqpq+qp=2pq,Bが2連勝する確率は q2q^2 である。2回後にゲームが続いている場合,所持枚数は再び2枚である。したがって,ちょうど 2n2n 回でAが勝つには,最初の n−1n-1 個の2回区切りで毎回2枚に戻り,最後の区切りでAが2連勝すればよい。ゆえに P2n=(2pq)n−1p2.P_{2n}=(2pq)^{n-1}p^2. ここで n=2n=2 とすれば P4=2p3q=2p3(1−p),P_4=2p^3q=2p^3(1-p), また (3) は P2n=p2{2p(1−p)}n−1P_{2n}=p^2\{2p(1-p)\}^{n-1} となる。

SnS_n は2回,4回,…\ldots,2n2n 回で勝つ確率の和である。0<p<10<p<1 より 0<2pq≦12<1\displaystyle 0<2pq\le \tfrac12<1 だから, Sn=∑k=1nP2k=p2∑k=0n−1(2pq)k=p2{1−(2pq)n}1−2pq=p2{1−{2p(1−p)}n}1−2p(1−p).\displaystyle S_n=\sum\limits _{k=1}^{n}P_{2k} =p^2\sum\limits _{k=0}^{n-1}(2pq)^k =\frac{p^2\{1-(2pq)^n\}}{1-2pq} =\frac{p^2\{1-\{2p(1-p)\}^n\}}{1-2p(1-p)}.

さらに 0<2pq<10<2pq<1 より (2pq)n→0(2pq)^n\to0 であり,1−2pq=p2+q21-2pq=p^2+q^2 なので, S=lim⁡n→∞Sn=p2p2+q2=p2p2+(1−p)2.\displaystyle S=\lim\limits _{n\to\infty}S_n=\frac{p^2}{p^2+q^2} =\frac{p^2}{p^2+(1-p)^2}. 大小を比べると S−p=p2−p{p2+(1−p)2}p2+(1−p)2=p(1−p)(2p−1)p2+(1−p)2.\displaystyle S-p=\frac{p^2-p\{p^2+(1-p)^2\}}{p^2+(1-p)^2} =\frac{p(1-p)(2p-1)}{p^2+(1-p)^2}. 分母と p(1−p)p(1-p) は正だから,S−pS-p の符号は 2p−12p-1 の符号と同じである。したがって 0<p<12\displaystyle 0<p<\tfrac12 では S<pS<p,p=12\displaystyle p=\tfrac12 では S=pS=p,12<p<1\displaystyle \tfrac12<p<1 では S>pS>p である。

この問題で使う考え方

  • 確率の基本法則
  • 独立な試行
  • 等比数列の一般項と和
  • 数列の極限

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