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東京慈恵会医科大学/2020年度/前期

東京慈恵会医科大学 2020年 数学 第2問解答・解説

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1問題

東京慈恵会医科大学2020年度第2問

ppを2以上の自然数の定数とする。n=2,3,4,…n=2,3,4,\ldotsに対して,関数fn(x)f_n(x)(x>0x>0)を fn(x)=(1+xn)(1+xn+1)⋯(1+xpn)\displaystyle f_n(x)=\left(1+\frac{x}{n}\right)\left(1+\frac{x}{n+1}\right)\cdots\left(1+\frac{x}{pn}\right) で定める。例えば,p=2p=2のとき, f2(x)=(1+x2)(1+x3)(1+x4),f3(x)=(1+x3)(1+x4)(1+x5)(1+x6)\displaystyle f_2(x)=\left(1+\frac{x}{2}\right)\left(1+\frac{x}{3}\right)\left(1+\frac{x}{4}\right),\qquad f_3(x)=\left(1+\frac{x}{3}\right)\left(1+\frac{x}{4}\right)\left(1+\frac{x}{5}\right)\left(1+\frac{x}{6}\right) である。f(x)=lim⁡n→∞fn(x)\displaystyle f(x)=\lim\limits _{n\to\infty}f_n(x)(x>0x>0)とおくとき,次の問いに答えよ。

(1) t≧0t\geq 0のとき,不等式 t1+t≦log⁡(1+t)≦t\displaystyle \frac{t}{1+t}\leq\log(1+t)\leq t が成り立つことを示せ。ただし,対数は自然対数とする。

(2) f(x)f(x)を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

対数の微分で基本不等式を証明し、それを有限積の対数に適用する。調和和を、対数の差の和で途中の項が打ち消し合うことを用いて挟み、上下評価の差が0へ近づくことから極限を確定した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)t1+t≦log⁡(1+t)≦t (t≧0);\displaystyle \quad \frac{t}{1+t}\le\log(1+t)\le t\space{}(t\ge0);\qquad (2)f(x)=px (x>0).\quad f(x)=p^x\space{}(x>0).

4解答

解答を見る途中式つきの解答

・ F(t)=log⁡(1+t)−t1+t,F′(t)=t(1+t)2≧0,F(0)=0.\displaystyle F(t)=\log(1+t)-\frac{t}{1+t},\qquad F'(t)=\frac{t}{(1+t)^2}\ge0,\qquad F(0)=0. したがって F(t)≧0F(t)\ge0。また G(t)=t−log⁡(1+t),G′(t)=t1+t≧0,G(0)=0\displaystyle G(t)=t-\log(1+t),\qquad G'(t)=\frac{t}{1+t}\ge0,\qquad G(0)=0 だから G(t)≧0G(t)\ge0。よって t≧0t\ge0 に対して t1+t≦log⁡(1+t)≦t.\displaystyle \frac{t}{1+t}\le\log(1+t)\le t.

・ p≧2p\ge2 と x>0x>0 を固定し、 Hn=∑k=npn1k\displaystyle H_n=\sum\limits _{k=n}^{pn}\frac1k とおく。まず (1) を t=1/kt=1/k に用いると 1k+1≦log⁡(1+1k)≦1k.\displaystyle \frac1{k+1}\le\log\left(1+\frac1k\right)\le\frac1k. これを k=n,…,pnk=n,\ldots,pn で足し合わせれば log⁡(pn+1n)≦Hn≦log⁡(pn+1n)+1n−1pn+1.\displaystyle \log\left(\frac{pn+1}{n}\right)\le H_n \le\log\left(\frac{pn+1}{n}\right)+\frac1n-\frac1{pn+1}. よって Hn→log⁡pH_n\to\log p。 一方、(1) を t=x/kt=x/k に用いて ∑k=npnxk+x≦log⁡fn(x)=∑k=npnlog⁡(1+xk)≦xHn.\displaystyle \sum\limits _{k=n}^{pn}\frac{x}{k+x} \le\log f_n(x) =\sum\limits _{k=n}^{pn}\log\left(1+\frac{x}{k}\right) \le xH_n. 両側の差について 0≦xHn−∑k=npnxk+x=∑k=npnx2k(k+x)≦x2((p−1)n+1)n2⟶0.\displaystyle 0\le xH_n-\sum\limits _{k=n}^{pn}\frac{x}{k+x} =\sum\limits _{k=n}^{pn}\frac{x^2}{k(k+x)} \le\frac{x^2((p-1)n+1)}{n^2}\longrightarrow0. したがって両側はともに xlog⁡px\log p に近づき、はさみうちの原理から log⁡fn(x)⟶xlog⁡p.\log f_n(x)\longrightarrow x\log p. 指数関数の連続性により f(x)=lim⁡n→∞fn(x)=exp⁡(xlog⁡p)=px.\displaystyle f(x)=\lim\limits _{n\to\infty}f_n(x) =\exp(x\log p)=p^x.

この問題で使う考え方

  • 対数とその性質
  • 指数・対数関数の微分
  • 数列の極限
  • 関数の極限
  • 有理数指数と指数法則

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