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金沢大学/2004年度

金沢大学 2004年 数学 第1問解答・解説

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1問題

金沢大学2004年度第1問

座標平面上で動点Pが、x軸の正の方向へ1進むことを文字aで表し、y軸の正の方向へ1進むことを文字bで表し、停留することを文字cで表す。a,b,cからなる文字列が与えられたとき、点Pは原点を出発し、その文字列に従って移動する。たとえば、長さ4の文字列acabに対しては、点Pは原点(0,0)から出発して、(1,0)、(1,0)、(2,0)、(2,1)と移動し、点(2,1)が到達点となる。長さnの文字列のなかで、点Pの到達点が(p,q)となる文字列の個数をF_n(p,q)とする。

(1) F_n(p,q)をp,q,nを用いて表せ。ただし、nは自然数、p,qはp≧0、q≧0、p+q≦nの範囲の整数とする。

(2) 自然数nが与えられているとき、F_n(p−1,q)≦F_n(p,q)をみたす整数p,qの組(p,q) (p≧1、q≧0、p+q≦n)の範囲を図示せよ。また、F_n(p,q−1)≦F_n(p,q)をみたす整数p,qの組(p,q) (p≧0、q≧1、p+q≦n)の範囲を図示せよ。

(3) n+1が3の倍数となる自然数nが与えられているとき、F_n(p,q)が最大になる自然数p,qの組(p,q)をすべて求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

文字列中のa,b,cの個数をそれぞれp,q,rp,q,rとおくと、r=n−p−qr=n-p-qである。aの位置を選び、残った位置からbの位置を選べば文字列が定まるから、Fn(p,q)=(np)(n−pq)=n!p!q!r!=n!p!q!(n−p−q)!.\displaystyle F_n(p,q)=\binom{n}{p}\binom{n-p}{q}=\frac{n!}{p!q!r!}=\frac{n!}{p!q!(n-p-q)!}.

(2) r=n−p−qr=n-p-qとする。指定された範囲ではFn(p−1,q)Fn(p,q)=pr+1,Fn(p,q−1)Fn(p,q)=qr+1.\displaystyle \frac{F_n(p-1,q)}{F_n(p,q)}=\frac{p}{r+1},\qquad \frac{F_n(p,q-1)}{F_n(p,q)}=\frac{q}{r+1}.したがって、第一の不等式はp≦r+1p\le r+1、すなわち2p+q≦n+12p+q\le n+1と同値である。p≧1p\ge1よりこの条件からp+q≦np+q\le nも従う。よって(p,q)(p,q)平面では、頂点(1,0),(1,n−1),(n+12,0)\displaystyle (1,0),(1,n-1),(\frac{n+1}{2},0)をもつ三角形の内部および境界上にある整数格子点が求める範囲である。各q=0,1,…,n−1q=0,1,\ldots,n-1について1≦p≦⌊n+1−q2⌋\displaystyle 1\le p\le\left\lfloor\frac{n+1-q}{2}\right\rfloorと表せる。

第二の不等式はq≦r+1q\le r+1、すなわちp+2q≦n+1p+2q\le n+1と同値である。q≧1q\ge1よりp+q≦np+q\le nも従う。したがって、求める範囲は頂点(0,1),(n−1,1),(0,n+12)\displaystyle (0,1),(n-1,1),(0,\frac{n+1}{2})をもつ三角形の内部および境界上にある整数格子点であり、各p=0,1,…,n−1p=0,1,\ldots,n-1について1≦q≦⌊n+1−p2⌋\displaystyle 1\le q\le\left\lfloor\frac{n+1-p}{2}\right\rfloorと表せる。

「n=6 の場合の代表例」と題した2つの図が並び、どちらも横軸p・縦軸qに0から6までの目盛と格子線がある。左はR₁: 2p+q≦7で、頂点(1,0)・(1,5)・(7/2,0)の三角形が薄い青で塗られ、赤い格子点がp=1でq=0〜5、p=2でq=0〜3、p=3でq=0〜1にある。右はR₂: p+2q≦7で、頂点(0,1)・(5,1)・(0,7/2)の三角形が薄い青で塗られ、赤い格子点がq=1でp=0〜5、q=2でp=0〜3、q=3でp=0〜1にある。

代表例として n=6n=6 の場合を示す。一般の nn では本文に記した頂点および不等式を用いる。

(3) r=n−p−qr=n-p-qとおく。もし三つの個数のうち大きいものxと小さいものyがx≧y+2x\ge y+2を満たせば、xをx−1x-1に、yをy+1y+1に変えたとき、多項係数の比はx!y!(x−1)!(y+1)!=xy+1>1\displaystyle \frac{x!y!}{(x-1)!(y+1)!}=\frac{x}{y+1}>1となる。したがって最大となるにはp,q,rp,q,rの差がすべて1以下でなければならない。p+q+r=n=3m−1p+q+r=n=3m-1より、三つの個数はm,m,m−1m,m,m-1である。m=1m=1の場合は自然数p,qを正整数とすると(p,q)=(1,1)(p,q)=(1,1)だけが残る。m≧2m\ge2では、その三つの並べ方から(p,q)=(m,m),(m−1,m),(m,m−1)(p,q)=(m,m),(m-1,m),(m,m-1)を得る。どの場合もFn(p,q)=(3m−1)!m!m!(m−1)!\displaystyle F_n(p,q)=\frac{(3m-1)!}{m!m!(m-1)!}である。

この問題で使う考え方

  • 組合せ
  • 積の法則

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