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金沢大学/2007年度

金沢大学 2007年 数学 第2問解答・解説

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1問題

金沢大学2007年度第2問

AAを2次の正方行列とし,aaとbbはどちらも0でない実数とする。零ベクトルではない2つのベクトル u⃗=(x,y)\vec{u}=(x,y),v⃗=(z,w)\vec{v}=(z,w) に対して, A(xy)=a(xy),A(zw)=b(zw)\displaystyle A\binom{x}{y}=a\binom{x}{y},\qquad A\binom{z}{w}=b\binom{z}{w} が成り立つとする。X=(xzyw)X=\begin{pmatrix}x&z\\y&w\end{pmatrix} とおくとき,次の問いに答えよ。

(1) xw=yzxw=yz ならば,u⃗\vec{u} と v⃗\vec{v} は平行であることを示せ。

(2) XX が逆行列をもたなければ,a=ba=b であることを示せ。

(3) aa と bb が異なるならば,AA は逆行列をもつことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) u⃗∥v⃗,\vec u\parallel\vec v,\qquad (2) a=b,a=b,\qquad (3) A は逆行列をもつ。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) u⃗≠0⃗\vec u\ne\vec 0 なので、x≠0x\ne0 または x=0, y≠0x=0,\ y\ne0 である。 x≠0x\ne0 のとき、xw=yzxw=yz より w=yz/xw=yz/x だから v⃗=(z,w)=zx(x,y)=zxu⃗.\displaystyle \vec v=(z,w)=\frac{z}{x}(x,y)=\frac{z}{x}\vec u. したがって u⃗\vec u と v⃗\vec v は平行である。 x=0x=0 のときは y≠0y\ne0 であり、条件から yz=0yz=0、よって z=0z=0 となる。v⃗≠0⃗\vec v\ne\vec0 より w≠0w\ne0 なので、v⃗=(0,w)=(w/y)(0,y)=(w/y)u⃗\vec v=(0,w)=(w/y)(0,y)=(w/y)\vec u である。よってこの場合も平行である。

(2) Δ=xw−yz\Delta=xw-yz とおく。Δ≠0\Delta\ne0 ならば、直接計算により X(w−z−yx)=(w−z−yx)X=ΔIX\begin{pmatrix}w&-z\\-y&x\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}w&-z\\-y&x\end{pmatrix}X =\Delta I であるから、Δ−1(w−z−yx)\Delta^{-1}\begin{pmatrix}w&-z\\-y&x\end{pmatrix} は XX の逆行列である。したがって、XX が逆行列をもたないならば Δ=0\Delta=0、すなわち xw=yzxw=yz である。(1)より、ある実数 cc を用いて v⃗=cu⃗\vec v=c\vec u と表せる。v⃗≠0⃗\vec v\ne\vec0 なので c≠0c\ne0 である。このとき bv⃗=Av⃗=A(cu⃗)=cAu⃗=cau⃗=av⃗.b\vec v=A\vec v=A(c\vec u)=cA\vec u=ca\vec u=a\vec v. v⃗≠0⃗\vec v\ne\vec0 より a=ba=b を得る。

(3) D=(a00b)D=\begin{pmatrix}a&0\\0&b\end{pmatrix} とおく。a≠ba\ne b ならば、(2)の対偶から XX は逆行列をもつ。また a,b≠0a,b\ne0 だから D−1=(1/a001/b)D^{-1}=\begin{pmatrix}1/a&0\\0&1/b\end{pmatrix} も存在する。与えられた二つの式を列ごとに並べると AX=(Au⃗Av⃗)=(au⃗bv⃗)=XDAX=\begin{pmatrix}A\vec u&A\vec v\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}a\vec u&b\vec v\end{pmatrix}=XD となる。右から X−1X^{-1} を掛けて A=XDX−1A=XDX^{-1} である。そこで B=XD−1X−1B=XD^{-1}X^{-1} とおけば、結合則と X−1X=IX^{-1}X=I を用いて AB=XDD−1X−1=I,BA=XD−1DX−1=I.AB=XDD^{-1}X^{-1}=I,\qquad BA=XD^{-1}DX^{-1}=I. よって BB は AA の逆行列であり、AA は逆行列をもつ。

この問題で使う考え方

  • ベクトルの成分表示
  • ベクトルによる図形の考察
  • 行列を用いた表現

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