金沢大学/2008年度
金沢大学 2008年 数学 第1問解答・解説
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1問題
自然数nに対して、2次正方行列A_nを A_1=[[1,2],[0,1]], A_{n+1}=[[2,1],[0,3]]A_n (n≧1) により定める。また、2次正方行列B_nは B_{n+1}=[[2,1],[0,3]]B_n−[[1,3],[2,4]] (n≧1) を満たすとする。次の問いに答えよ。
(1) 数学的帰納法を用いて、A_n=[[2^{n−1}, 2^{n−1}+3^{n−1}],[0,3^{n−1}]] (n≧1) が成り立つことを示せ。
(2) ある2次正方行列Cに対して、C=B_n−A_nがすべてのnについて成り立つとする。このとき、Cを求めよ。
(3) (2)の条件を満たすB_nのうち、逆行列をもたないものはに限ることを示せ。
まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。
2答え
答えを見る自分の答えと照らし合わせる
- (1) A_n=[[2^(n−1),2^(n−1)+3^(n−1)],[0,3^(n−1)]]. (2) C=[[0,1],[1,2]]. (3) 逆行列をもたないのはのみ。
数式が横に長い場合は、左右にスクロールして確認できます。
3解答
解答を見る途中式つきの解答
(1) では与えられた式の右辺が と一致する。の式を仮定すると、 となるため、数学的帰納法で成立する。
(2) 、とおく。差 が一定なら、漸化式から 、したがって である。 とおいて成分を比較すると 、、、 となるから、 この行列は実際に を満たす。
(3) 、 とおくと、 では で 。 では 、 なので である。2次正方行列は行列式が0でないとき、かつそのときに限り逆行列を持つから、逆行列を持たないのは のみである。
作者の計算・結論は独立解答と一致する。(1) は初項と帰納ステップで確認できる。(2) は差の一定性から C=MC−D を得て成分を比較する。(3) の行列式は (2^{n−1}−1)(3^{n−1}+1) であり、n=1で0、n≧2で正。したがって は特異、以後の項は逆行列を持つ。
この問題で使う考え方
- 行列漸化式の成分計算
- 2×2行列式による逆行列の判定
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