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金沢大学/2008年度

金沢大学 2008年 数学 第4問解答・解説

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1問題

金沢大学2008年度第4問

次の問いに答えよ。

(1) aを定数とし、正の数からなる数列{x_n}は lim_{n→∞}(√(x_n+n)−√n)=a を満たすとする。このとき、lim_{n→∞}x_n/√n=2a が成り立つことを示せ。

(2) 自然数L,nに対して、√(L+n+1)−√(n+1) < (1/2)∑_{k=1}^{L}1/√(k+n) < √(L+n)−√n が成り立つことを示せ。

(3) bは定数で、b>1とする。自然数nに対して、集合 {L | Lは∑_{k=1}^{L}1/√(k+n)<bを満たす自然数} の要素の個数をLnL_nとする。このとき、lim_{n→∞}L_n/√n=b が成り立つことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) lim x_n/√n=2a。(2) 指定の二つの厳密不等式が成り立つ。(3) lim L_n/√n=b。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)un=xn+n−nu_n=\sqrt{x_n+n}-\sqrt n とおくと、仮定より un→au_n\to a。有理化して xn=un(xn+n+n)=un(2n+un)x_n=u_n\bigl(\sqrt{x_n+n}+\sqrt n\bigr)=u_n(2\sqrt n+u_n) を得る。unu_n は収束するので有界であり、xnn=2un+un2n⟶2a.\displaystyle \frac{x_n}{\sqrt n}=2u_n+\frac{u_n^2}{\sqrt n}\longrightarrow2a.

(2)各 k=1,…,Lk=1,\ldots,L について、有理化により n+k+1−n+k=1n+k+1+n+k<12n+k,\displaystyle \sqrt{n+k+1}-\sqrt{n+k} =\frac1{\sqrt{n+k+1}+\sqrt{n+k}} <\frac1{2\sqrt{n+k}}, また n+k+n+k−1<2n+k\sqrt{n+k}+\sqrt{n+k-1}<2\sqrt{n+k} だから 12n+k<1n+k+n+k−1=n+k−n+k−1.\displaystyle \frac1{2\sqrt{n+k}} <\frac1{\sqrt{n+k}+\sqrt{n+k-1}} =\sqrt{n+k}-\sqrt{n+k-1}. これらを k=1k=1 から LL まで加えると、平方根の差では途中の項が打ち消し合い、両端の項だけが残る。したがって L+n+1−n+1<12∑k=1L1k+n<L+n−n.\displaystyle \sqrt{L+n+1}-\sqrt{n+1} <\frac12\sum\limits _{k=1}^{L}\frac1{\sqrt{k+n}} <\sqrt{L+n}-\sqrt n.

(3)SL(n)=∑k=1L1/k+n\displaystyle S_L(n)=\sum\limits _{k=1}^{L}1/\sqrt{k+n} とおく。各項が正なので SL(n)S_L(n) は LL が大きくなると必ず大きくなる。(2)の左側から SL(n)→∞S_L(n)\to\infty(L→∞L\to\infty)である。さらに S1(n)=1/n+1<1<bS_1(n)=1/\sqrt{n+1}<1<b だから、SL(n)<bS_L(n)<b となる自然数は少なくとも一つあり、その個数 LnL_n は有限である。よって SLn(n)<b≦SLn+1(n).S_{L_n}(n)<b\le S_{L_n+1}(n). (2)の左側を L=LnL=L_n に適用すると n+Ln+1−n+1<12SLn(n)<b2,\displaystyle \sqrt{n+L_n+1}-\sqrt{n+1}<\frac12S_{L_n}(n)<\frac b2, したがって Ln<bn+1+b2/4L_n<b\sqrt{n+1}+b^2/4。一方、(2)の右側を L=Ln+1L=L_n+1 に適用すると b2≦12SLn+1(n)<n+Ln+1−n,\displaystyle \frac b2\le\frac12S_{L_n+1}(n)<\sqrt{n+L_n+1}-\sqrt n, よって Ln>bn+b2/4−1L_n>b\sqrt n+b^2/4-1。両辺を n\sqrt n で割ると b+b2/4−1n<Lnn<b1+1n+b24n.\displaystyle b+\frac{b^2/4-1}{\sqrt n} <\frac{L_n}{\sqrt n} <b\sqrt{1+\frac1n}+\frac{b^2}{4\sqrt n}. 左右の端はともに bb に収束するので、はさみうちの原理より lim⁡n→∞Lnn=b.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{L_n}{\sqrt n}=b.

(1) 有理化して収束量を取り出す。(2) 隣り合う平方根差を有理化し、各項を上下からはさむ。(3) 和の単調性・発散性と境界 S_{L_n}<b≦S_{L_n+1} を用いてLnL_nを二側評価し、はさみうちする。

この問題で使う考え方

  • 有理化
  • 望遠鏡和
  • 単調性と発散
  • はさみうちの原理

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