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金沢大学/2016年度

金沢大学 2016年 数学 第1問解答・解説

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1問題

金沢大学2016年度第1問

数列 {an}\{a_n\} と {bn}\{b_n\} は a1=b1=2,an+1=24an−64bn,bn+1=64an+24bn(n=1,2,3,…)\displaystyle a_1=b_1=2,\quad a_{n+1}=\frac{\sqrt{2}}{4}a_n-\frac{\sqrt{6}}{4}b_n,\quad b_{n+1}=\frac{\sqrt{6}}{4}a_n+\frac{\sqrt{2}}{4}b_n \quad(n=1,2,3,\ldots) を満たすものとする。ana_n を実部とし bnb_n を虚部とする複素数を znz_n で表すとき、次の問いに答えよ。

(1) zn+1=wznz_{n+1}=wz_n を満たす複素数 ww と、その絶対値 ∣w∣|w| を求めよ。

(2) 複素数平面上で、点 zn+1z_{n+1} は点 znz_n をどのように移動した点であるかを答えよ。

(3) 数列 {an}\{a_n\} と {bn}\{b_n\} の一般項を求めよ。

(4) 複素数平面上の3点 0,zn,zn+10,z_n,z_{n+1} を頂点とする三角形の周と内部を黒く塗りつぶしてできる図形を TnT_n とする。このとき、複素数平面上で T1,T2,…,Tn,…T_1,T_2,\ldots,T_n,\ldots によって黒く塗りつぶされる領域の面積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

複素数を極形式で表して回転・縮小と一般項を導き、角度が一周する6つの三角形の面積を求める。w6w^6による縮小から、以後の三角形が既存領域に包含されることを示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)w=2+i64=12(cos⁡π3+isin⁡π3),∣w∣=12.(2)原点を中心に反時計回りにπ3回転し、原点を中心として12倍に縮小する。(3)an=22−n2cos⁡(π4+(n−1)π3),bn=22−n2sin⁡(π4+(n−1)π3).(4)63632.\displaystyle \begin{aligned} &(1)\quad w=\frac{\sqrt2+i\sqrt6}{4}=\frac1{\sqrt2}\left(\cos\frac\pi3+i\sin\frac\pi3\right),\quad |w|=\frac1{\sqrt2}.\\ &(2)\quad 原点を中心に反時計回りに\frac\pi3回転し、原点を中心として\frac1{\sqrt2}倍に縮小する。\\ &(3)\quad a_n=2^{2-\frac n2}\cos\left(\frac\pi4+\frac{(n-1)\pi}3\right),\quad b_n=2^{2-\frac n2}\sin\left(\frac\pi4+\frac{(n-1)\pi}3\right).\\ &(4)\quad \frac{63\sqrt6}{32}. \end{aligned}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

漸化式よりzn+1=an+1+ibn+1=(24+i64)(an+ibn)\displaystyle z_{n+1}=a_{n+1}+ib_{n+1}=\left(\frac{\sqrt2}{4}+i\frac{\sqrt6}{4}\right)(a_n+ib_n)である。したがってw=2+i64,∣w∣=2+616=12,w=12eiπ/3.\displaystyle w=\frac{\sqrt2+i\sqrt6}{4},\quad |w|=\sqrt{\frac{2+6}{16}}=\frac1{\sqrt2},\quad w=\frac1{\sqrt2}e^{i\pi/3}.よって乗法 ww は原点中心の反時計回り π/3\pi/3 回転と 1/21/\sqrt2 倍の縮小を表す。初項 z1=2+2i=22eiπ/4z_1=2+2i=2\sqrt2 e^{i\pi/4} からzn=z1wn−1=22(12)n−1ei(π/4+(n−1)π/3)=22−n/2ei(π/4+(n−1)π/3).\displaystyle z_n=z_1w^{n-1}=2\sqrt2\left(\frac1{\sqrt2}\right)^{n-1}e^{i(\pi/4+(n-1)\pi/3)}=2^{2-n/2}e^{i(\pi/4+(n-1)\pi/3)}.実部と虚部を比較すればan=22−n/2cos⁡(π4+(n−1)π3),bn=22−n/2sin⁡(π4+(n−1)π3).\displaystyle a_n=2^{2-n/2}\cos\left(\frac\pi4+\frac{(n-1)\pi}3\right),\quad b_n=2^{2-n/2}\sin\left(\frac\pi4+\frac{(n-1)\pi}3\right).また arg⁡zn=π/4+(n−1)π/3\arg z_n=\pi/4+(n-1)\pi/3 なので、連続する TnT_n の角度範囲は幅 π/3\pi/3 の隣り合う扇形に当たり、T1,…,T6T_1,\ldots,T_6 の内部は互いに重ならず、ちょうど一周を覆う。さらにw6=(12eiπ/3)6=18,zn+6=18zn,Tn+6=18Tn.\displaystyle w^6=\left(\frac1{\sqrt2}e^{i\pi/3}\right)^6=\frac18,\quad z_{n+6}=\frac18z_n,\quad T_{n+6}=\frac18T_n.三角形 TnT_n は原点を含む凸図形であるため、原点中心に 1/81/8 倍した TnT_n は TnT_n に含まれる。したがって n>6n>6 の各図形は対応する T1,…,T6T_1,\ldots,T_6 の内部に含まれ、黒い領域の面積は最初の6個の三角形の面積の和である。各面積は[Tn]=12∣zn∣∣zn+1∣sin⁡π3=34∣zn∣∣zn+1∣=6(12)n−1.\displaystyle [T_n]=\frac12|z_n||z_{n+1}|\sin\frac\pi3=\frac{\sqrt3}{4}|z_n||z_{n+1}|=\sqrt6\left(\frac12\right)^{n-1}.よって∑n=16[Tn]=6∑k=05(12)k=6⋅1−(1/2)61−1/2=63632.\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{6}[T_n]=\sqrt6\sum\limits _{k=0}^{5}\left(\frac12\right)^k=\sqrt6\cdot\frac{1-(1/2)^6}{1-1/2}=\frac{63\sqrt6}{32}.

この問題で使う考え方

  • 等比数列の一般項と和
  • 漸化式
  • 複素数平面
  • 複素数の極形式
  • ド・モアブルの定理

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