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慶應義塾大学/2001年度/医

慶應義塾大学 2001年 数学 第IV問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2001年度第IV問

区間 [0,1][0,1] に属する tt に対し,積分 f(t)=∫0π21+tcos⁡x dx\displaystyle f(t)=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sqrt{1+t\cos x}\,dx を考える。

(1) f(1)f(1) の値を求めなさい。

(2) 0≦a<b≦10\leq a<b\leq1 を満たす任意の a,ba,b に対し, 122(b−a)≦f(b)−f(a)≦12(b−a)\displaystyle \frac{1}{2\sqrt{2}}(b-a)\leq f(b)-f(a)\leq\frac{1}{2}(b-a) を証明しなさい。そして,f(t)f(t) は区間 [0,1][0,1] で連続であることを証明しなさい。

(3) f(c)=3f(c)=\sqrt{3} を満たすような cc が区間 (0,1)(0,1) において唯一つ存在することを証明しなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

積分の被積分関数の差を有理化して増分を上下評価し、連続性、変数が大きくなると値も必ず大きくなること、および端点値を用いた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)f(1)=2;(2)b−a22≦f(b)−f(a)≦b−a2,fは[0,1]で連続;(3)f(c)=3を満たす c∈(0,1)はただ1つ存在する.\displaystyle \begin{aligned} \text{(1)}\quad &f(1)=2;\\ \text{(2)}\quad &\frac{b-a}{2\sqrt2}\le f(b)-f(a)\le\frac{b-a}{2},\quad f\text{は}[0,1]\text{で連続};\\ \text{(3)}\quad &f(c)=\sqrt3\text{を満たす}\space{}c\in(0,1)\text{はただ1つ存在する}. \end{aligned}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 1+cos⁡x=2cos⁡2(x/2)1+\cos x=2\cos^2(x/2)であり、0≦x/2≦π/40\le x/2\le\pi/4ではcos⁡(x/2)>0\cos(x/2)>0。よって f(1)=∫0π/22cos⁡(x/2) dx=22sin⁡(π/4)=2.\displaystyle f(1)=\int_0^{\pi/2}\sqrt2\cos(x/2)\,dx=2\sqrt2\sin(\pi/4)=2.

(2) 0≦a<b≦10\le a<b\le1、0≦x≦π/20\le x\le\pi/2とする。平方根の差を有理化すると 1+bcos⁡x−1+acos⁡x=(b−a)cos⁡x1+bcos⁡x+1+acos⁡x.\displaystyle \sqrt{1+b\cos x}-\sqrt{1+a\cos x} =(b-a)\frac{\cos x}{\sqrt{1+b\cos x}+\sqrt{1+a\cos x}}. 各平方根は11以上2\sqrt2以下だから分母は22以上222\sqrt2以下であり、cos⁡x≧0\cos x\ge0を用いて b−a22cos⁡x≦1+bcos⁡x−1+acos⁡x≦b−a2cos⁡x.\displaystyle \frac{b-a}{2\sqrt2}\cos x\le\sqrt{1+b\cos x}-\sqrt{1+a\cos x}\le\frac{b-a}{2}\cos x. 両辺を0≦x≦π/20\le x\le\pi/2の範囲で積分し、∫0π/2cos⁡x dx=1\displaystyle \int_0^{\pi/2}\cos x\,dx=1とすれば b−a22≦f(b)−f(a)≦b−a2.\displaystyle \frac{b-a}{2\sqrt2}\le f(b)-f(a)\le\frac{b-a}{2}. 0≦s≦10\le s\le1、0≦t≦10\le t\le1を満たす任意のs,ts,tについて順序を入れ替えれば∣f(t)−f(s)∣≦∣t−s∣/2|f(t)-f(s)|\le|t-s|/2。ssをttに近づけると右辺は0に近づく。従ってffは0≦t≦10\le t\le1で連続である。

(3) 上の下界からa<ba<bならf(b)−f(a)>0f(b)-f(a)>0であり、ffは変数が大きくなると値も必ず大きくなる。また f(0)=∫0π/21 dx=π2<3,f(1)=2>3.\displaystyle f(0)=\int_0^{\pi/2}1\,dx=\frac\pi2<\sqrt3, \qquad f(1)=2>\sqrt3. ここでπ/2<3\pi/2<\sqrt3は、0<u<π/20<u<\pi/2でtan⁡u>u\tan u>u(例えば(tan⁡u−u)′=tan⁡2u>0(\tan u-u)'=\tan^2u>0)をu=π/6u=\pi/6に適用して従う。連続性と中間値の定理により0<c<10<c<1の範囲でf(c)=3f(c)=\sqrt3となるccが少なくとも一つ存在する。異なる変数の値に対して同じ値をとらないことからそのようなccは高々一つなので、ただ一つ存在する。

この問題で使う考え方

  • 半角の公式
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 等式・不等式の証明
  • 不定積分・定積分の性質
  • 関数の連続性
  • 三角関数の微分

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