本文へ進む
メニュー
医学部数学 過去問DB問題を探す

慶應義塾大学/2002年度/医

慶應義塾大学 2002年 数学 第III問解答・解説

このページには広告が含まれます。

1問題

慶應義塾大学2002年度第III問

設問(1)から(3)に答えなさい。ただし、各設問とも証明を必要としない。

座標平面上の領域 DD を x2≦y≦1x^2\leq y\leq 1 で定める。a>0a>0 とし、A(−a,0)A(-a,0) を固定する。点 P,QP,Q がともに DD 内およびその境界上を動くとき、三角形 APQAPQ の面積の最大値を S(a)S(a) とする。

(1) 面積が最大となるときの点 P,QP,Q の位置を述べなさい。

(2) S(a)S(a) を求めなさい。

(3) b=S(a)b=S(a) のグラフの概形を描き、そのグラフの重要な性質を2つ述べなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • - (1) 0<a≦32\displaystyle \quad 0<a\le\frac32\quad では P,Q=(1,1),(−1,1)\quad P,Q=(1,1),(-1,1)\quad 。a>32\displaystyle \quad a>\frac32\quad では P,Q=(12(a−1),14(a−1)2),(−1,1)\displaystyle \quad P,Q=\left(\frac{1}{2(a-1)},\frac{1}{4(a-1)^2}\right),(-1,1)\quad 。いずれも P,Q\quad P,Q\quad の交換を除く。
    - (2) S(a)={1,0<a≦32,a2+18(a−1),a>32.\displaystyle \quad S(a)= \begin{cases} 1,&0<a\le\frac32,\\ \displaystyle\frac a2+\frac{1}{8(a-1)},&a>\frac32. \end{cases} \quad
    - (3) b=1\quad b=1\quad の水平部分から、a=32\displaystyle \quad a=\frac32\quad で水平接線を保って増加する下に凸の曲線へ移る。最小値は 1\quad 1\quad 、増加部分は単調増加である。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

DD は x2≦y≦1x^2\le y\le1 を満たす点全体だから、0≦y≦10\le y\le1 であり、yy を固定すると −y≦x≦y-\sqrt y\le x\le\sqrt y である。点 A=(−a,0)A=(-a,0) と P=(x1,y1),Q=(x2,y2)P=(x_1,y_1),Q=(x_2,y_2) に対して、三角形の面積は [APQ]=12∣(x1+a)y2−(x2+a)y1∣.\displaystyle [APQ]=\frac12\left|(x_1+a)y_2-(x_2+a)y_1\right|. P,QP,Q を入れ替えても面積は同じなので、以下では y1≦y2y_1\le y_2 としてよい。u=y1,v=y2u=\sqrt{y_1},v=\sqrt{y_2} とおけば 0≦u≦v≦1,−u≦x1≦u,−v≦x2≦v.0\le u\le v\le1,\quad -u\le x_1\le u,\quad -v\le x_2\le v.

(1) 最大となる点 P,QP,Q

固定した u,vu,v に対して、面積の式で絶対値記号の中の式は a(v2−u2)+x1v2−x2u2.a(v^2-u^2)+x_1v^2-x_2u^2. ここで a(v2−u2)≧0a(v^2-u^2)\ge0 であり、 −(uv2+vu2)≦x1v2−x2u2≦uv2+vu2.-\bigl(uv^2+vu^2\bigr) \le x_1v^2-x_2u^2 \le uv^2+vu^2. したがってこの式の絶対値は a(v2−u2)+uv2+vu2a(v^2-u^2)+uv^2+vu^2 以下である。この上限は x1=u, x2=−vx_1=u,\ x_2=-v とすれば達成される。よって固定した高さに対して最大にする点は放物線 y=x2y=x^2 上の P=(u,u2)P=(u,u^2)、Q=(−v,v2)Q=(-v,v^2) としてよい。

このとき面積の2倍は M(u,v)=a(v2−u2)+uv2+u2v=(a+u)v2+u2v−au2.M(u,v)=a(v^2-u^2)+uv^2+u^2v =(a+u)v^2+u^2v-au^2. uu を固定し、Gu(v)=M(u,v)=(a+u)v2+u2v−au2G_u(v)=M(u,v)=(a+u)v^2+u^2v-au^2 を vv の一変数関数とみる。すると Gu′(v)=2(a+u)v+u2≧0.G_u'(v)=2(a+u)v+u^2\ge0. a>0a>0 および u,v≧0u,v\ge0 より、固定した uu に対して GuG_u は u≦v≦1u\le v\le1 で単調に増加し、最大は v=1v=1 で達成される。従って一方の点は Q=(−1,1)Q=(-1,1) である。もう一方は P=(u,u2)P=(u,u^2) で、面積の2倍は F(u)=M(u,1)=a+u+(1−a)u2,0≦u≦1.F(u)=M(u,1)=a+u+(1-a)u^2,\qquad 0\le u\le1.

0<a≦10<a\le1 なら F′(u)=1+2(1−a)u>0F'(u)=1+2(1-a)u>0。1≦a≦32\displaystyle 1\le a\le\frac32 なら F′(u)F'(u) は uu について減少し、その最小値は u=1u=1 で 3−2a≧03-2a\ge0 である。従って 0<a≦32\displaystyle 0<a\le\frac32 では u=1u=1 が最大点であり、 P=(1,1),Q=(−1,1)P=(1,1),\qquad Q=(-1,1) (またはその入れ替え)となる。

a>32\displaystyle a>\frac32 なら FF は下向きに開く二次関数であり、頂点 0<u=12(a−1)<1\displaystyle 0<u=\frac{1}{2(a-1)}<1 で最大となる。従って P=(12(a−1), 14(a−1)2),Q=(−1,1)\displaystyle P=\left(\frac{1}{2(a-1)},\,\frac{1}{4(a-1)^2}\right),\qquad Q=(-1,1) (またはその入れ替え)である。

(2) S(a)S(a)

上記の最大値を2で割れば S(a)={1,0<a≦32,12(a+14(a−1))=a2+18(a−1),a>32.\displaystyle S(a)= \begin{cases} 1,&0<a\le\frac32,\\[2mm] \displaystyle\frac12\left(a+\frac{1}{4(a-1)}\right) =\displaystyle\frac a2+\frac{1}{8(a-1)},&a>\frac32. \end{cases} 後半では、頂点 u=12(a−1)\displaystyle u=\frac{1}{2(a-1)} を F(u)F(u) に代入して F(u)=a+12(a−1)−14(a−1)=a+14(a−1)\displaystyle F(u)=a+\frac{1}{2(a-1)}-\frac{1}{4(a-1)} =a+\frac{1}{4(a-1)} を用いた。

(3) グラフの概形と性質

概形は、0<a≦32\displaystyle 0<a\le\frac32 で b=1b=1 の水平線、その後は a=32\displaystyle a=\frac32 から水平な接線をもって上昇する曲線である。 ~~~text b ↑ / | ___/ 1| ○─────────────────────────────● | (0,1) は開点(a=0は定義域外) a=3/2 +────────────────────────────────────→ a ~~~

重要な性質は次の2点である。

1. S(a)≧1S(a)\ge1 であり、最小値 11 は 0<a≦32\displaystyle 0<a\le\frac32 の全域でとる。 2. a>32\displaystyle a>\frac32 では S′(a)=12−18(a−1)2>0,S′′(a)=14(a−1)3>0.\displaystyle S'(a)=\frac12-\frac{1}{8(a-1)^2}>0,\qquad S''(a)=\frac{1}{4(a-1)^3}>0. 従ってこの範囲で単調増加かつ下に凸であり、a=32\displaystyle a=\frac32 では左・右の導関数がともに 00 で水平につながる。

最終答案

- (1) 0<a≦32\displaystyle 0<a\le\frac32 では P,Q=(1,1),(−1,1)P,Q=(1,1),(-1,1)。a>32\displaystyle a>\frac32 では P,Q=(12(a−1),14(a−1)2),(−1,1)\displaystyle P,Q=\left(\frac{1}{2(a-1)},\frac{1}{4(a-1)^2}\right),(-1,1)。いずれも P,QP,Q の交換を除く。 - (2) S(a)={1,0<a≦32,a2+18(a−1),a>32.\displaystyle S(a)= \begin{cases} 1,&0<a\le\frac32,\\ \displaystyle\frac a2+\frac{1}{8(a-1)},&a>\frac32. \end{cases} - (3) b=1b=1 の水平部分から、a=32\displaystyle a=\frac32 で水平接線を保って増加する下に凸の曲線へ移る。最小値は 11、増加部分は単調増加である。

使用した解法

座標による三角形の面積表示、固定した高さでの一次式の最大化、二変数領域の一変数化、微分による二次関数の最大化を用いた。

この問題で使う考え方

  • 不等式の表す領域
  • 多項式の導関数
  • 導関数と増減
  • 二次関数の最大・最小
  • 分数関数の性質
  • 第二次導関数
  • 凹凸と変曲点

PR

数学を1対1で教わるオンライン塾「数強塾」

数強塾は、中学生・高校生のための数学専門のオンライン個別指導塾です。プロ講師がマンツーマンで教え、大学受験の数学にも対応しています。入塾の前に、今の学習状況と目標を確かめる診断授業(体験・3,000円、税込)を受けられます。

「数強塾」オンライン数学克服塾〈プロ講師〉

東大生と1対1で学べるオンライン個別指導「トウコベ」

トウコベは、東大生を中心に難関大学の学生が講師を務める、完全マンツーマンのオンライン個別指導です。はじめに、オンラインの説明会・勉強相談(無料)をWebで予約でき、その後にお試し授業を受けられます。

トウコベ公式サイト

似た問題を、ほかの大学で

答えや解説の誤りに気づいたら、お問い合わせから教えてください。