D は x2≦y≦1 を満たす点全体だから、0≦y≦1 であり、y を固定すると −y≦x≦y である。点 A=(−a,0) と P=(x1,y1),Q=(x2,y2) に対して、三角形の面積は [APQ]=21∣(x1+a)y2−(x2+a)y1∣. P,Q を入れ替えても面積は同じなので、以下では y1≦y2 としてよい。u=y1,v=y2 とおけば 0≦u≦v≦1,−u≦x1≦u,−v≦x2≦v.
(1) 最大となる点 P,Q
固定した u,v に対して、面積の式で絶対値記号の中の式は a(v2−u2)+x1v2−x2u2. ここで a(v2−u2)≧0 であり、 −(uv2+vu2)≦x1v2−x2u2≦uv2+vu2. したがってこの式の絶対値は a(v2−u2)+uv2+vu2 以下である。この上限は x1=u, x2=−v とすれば達成される。よって固定した高さに対して最大にする点は放物線 y=x2 上の P=(u,u2)、Q=(−v,v2) としてよい。
このとき面積の2倍は M(u,v)=a(v2−u2)+uv2+u2v=(a+u)v2+u2v−au2. u を固定し、Gu(v)=M(u,v)=(a+u)v2+u2v−au2 を v の一変数関数とみる。すると Gu′(v)=2(a+u)v+u2≧0. a>0 および u,v≧0 より、固定した u に対して Gu は u≦v≦1 で単調に増加し、最大は v=1 で達成される。従って一方の点は Q=(−1,1) である。もう一方は P=(u,u2) で、面積の2倍は F(u)=M(u,1)=a+u+(1−a)u2,0≦u≦1.
0<a≦1 なら F′(u)=1+2(1−a)u>0。1≦a≦23 なら F′(u) は u について減少し、その最小値は u=1 で 3−2a≧0 である。従って 0<a≦23 では u=1 が最大点であり、 P=(1,1),Q=(−1,1) (またはその入れ替え)となる。
a>23 なら F は下向きに開く二次関数であり、頂点 0<u=2(a−1)1<1 で最大となる。従って P=(2(a−1)1,4(a−1)21),Q=(−1,1) (またはその入れ替え)である。
(2) S(a)
上記の最大値を2で割れば S(a)=⎩⎨⎧1,21(a+4(a−1)1)=2a+8(a−1)1,0<a≦23,a>23. 後半では、頂点 u=2(a−1)1 を F(u) に代入して F(u)=a+2(a−1)1−4(a−1)1=a+4(a−1)1 を用いた。
(3) グラフの概形と性質
概形は、0<a≦23 で b=1 の水平線、その後は a=23 から水平な接線をもって上昇する曲線である。 ~~~text b ↑ / | ___/ 1| ○─────────────────────────────● | (0,1) は開点(a=0は定義域外) a=3/2 +────────────────────────────────────→ a ~~~
重要な性質は次の2点である。
1. S(a)≧1 であり、最小値 1 は 0<a≦23 の全域でとる。 2. a>23 では S′(a)=21−8(a−1)21>0,S′′(a)=4(a−1)31>0. 従ってこの範囲で単調増加かつ下に凸であり、a=23 では左・右の導関数がともに 0 で水平につながる。
最終答案
- (1) 0<a≦23 では P,Q=(1,1),(−1,1)。a>23 では P,Q=(2(a−1)1,4(a−1)21),(−1,1)。いずれも P,Q の交換を除く。 - (2) S(a)=⎩⎨⎧1,2a+8(a−1)1,0<a≦23,a>23. - (3) b=1 の水平部分から、a=23 で水平接線を保って増加する下に凸の曲線へ移る。最小値は 1、増加部分は単調増加である。
使用した解法
座標による三角形の面積表示、固定した高さでの一次式の最大化、二変数領域の一変数化、微分による二次関数の最大化を用いた。