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慶應義塾大学/2004年度/一般

慶應義塾大学 2004年 数学 第IV問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2004年度第IV問

設問(1)から(4)に答えなさい。  nn を2以上の自然数とし,2n2n 個の点 P1,P2,…,P2nP_{1},P_{2},\ldots,P_{2n} が同一円周上の異なる位置にある。これらの点のうちの2点を両端とする線分が mm 本あり,さらに m≧3m\geq3 のとき,次の条件(A)が満たされていると仮定する。  (A) これらの線分のうちのどの3本も(点 P1,…,P2nP_{1},\ldots,P_{2n} のうちの任意の3点を頂点とするような)三角形を形づくることはない。  異なる2点 PiP_{i} と PjP_{j} を結ぶ線分があるとき xij=xji=1x_{ij}=x_{ji}=1,そうでないとき xij=xji=0x_{ij}=x_{ji}=0 とし, ai=∑j=12nxij,bij=∑k=12nxikxjk(ただし xii=0)\displaystyle a_{i}=\sum\limits _{j=1}^{2n}x_{ij},\qquad b_{ij}=\sum\limits _{k=1}^{2n}x_{ik}x_{jk}\quad(\text{ただし }x_{ii}=0) とおくと,∑i=12nai=(あ)×m\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{2n}a_{i}=\boxed{(\text{あ})}\times m となる。条件(A)より,任意の i,j (i=jの場合も含む)i,j\ (i=j\text{の場合も含む}) に対して bij≦(1−xij)ai⋯⋯(1)b_{ij}\leq(1-x_{ij})a_{i}\qquad\cdots\cdots(1) が成り立つ。さらに,任意の実数 tt に対して ∑k=12n(tak+1)2≧0\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{2n}(ta_{k}+1)^{2}\geq0 が成り立つことと ∑i=12n∑j=12nbij=∑i=12n∑j=12n(∑k=12nxikxjk)=∑k=12n(∑i=12nxik)(∑j=12nxjk)=∑k=12nak2⋯⋯(2)\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{2n}\sum\limits _{j=1}^{2n}b_{ij} =\sum\limits _{i=1}^{2n}\sum\limits _{j=1}^{2n}\left(\sum\limits _{k=1}^{2n}x_{ik}x_{jk}\right) =\sum\limits _{k=1}^{2n}\left(\sum\limits _{i=1}^{2n}x_{ik}\right)\left(\sum\limits _{j=1}^{2n}x_{jk}\right) =\sum\limits _{k=1}^{2n}a_{k}^{2}\qquad\cdots\cdots(2) を用いると m≦n2⋯(3)m\leq n^{2}\qquad\cdots(3) が示される。ただし,一般に N2N^{2} 個の数 cij (1≦i≦N, 1≦j≦N)c_{ij}\ (1\leq i\leq N,\ 1\leq j\leq N) に対して ∑i=1N(∑j=1Ncij)=∑j=1N(∑i=1Ncij)\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{N}\left(\sum\limits _{j=1}^{N}c_{ij}\right)=\sum\limits _{j=1}^{N}\left(\sum\limits _{i=1}^{N}c_{ij}\right) であるので,括弧を省略して,この和を ∑i=1N∑j=1Ncij\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{N}\sum\limits _{j=1}^{N}c_{ij} と書く。いま,(3)の等号が成り立っている場合を考える。点 P2nP_{2n} と線分で結ばれているのは点 P1,P2,…,PrP_{1},P_{2},\ldots,P_{r} のみであるとすると,r=(い)r=\boxed{(\text{い})} でなければならない。このとき,点 P2n−1P_{2n-1} と線分で結ばれているのは点 (う)\boxed{(\text{う})} のみである。

(1) (あ)(\text{あ}) に適切な数を入れなさい。

(2) (1)を証明しなさい。

(3) (3)を証明しなさい。(2)は証明なしで用いてよい。

(4) (い)(\text{い}) に適切な数または式を,(う)(\text{う}) に適切な点の列を入れなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 各線分は両端の点で1回ずつ数えられるので∑iai=2m\displaystyle \sum\limits _i a_i=2m。あは2。 (2) xij=0x_{ij}=0ならxikxjk≦xikx_{ik}x_{jk}\le x_{ik}を足してbij≦aib_{ij}\le a_i。xij=1x_{ij}=1なら両方の点と結ばれる別の点PkP_kがあれば三角形ができるのでbij=0b_{ij}=0。従って①が成立する。i=ji=jのときもbii=aib_{ii}=a_iで問題ない。 (3) ①を全てのi,ji,jについて足し,②を使うと ∑iai2≦∑i(2n−ai)ai=4nm−∑iai2,∑iai2≦2nm.\displaystyle \sum\limits _i a_i^2\le\sum\limits _i(2n-a_i)a_i=4nm-\sum\limits _i a_i^2,\quad\sum\limits _i a_i^2\le2nm. m=0m=0なら0≦n20\le n^2より結論は成り立つ。m>0m>0とし,問題の非負の式にt=−n/mt=-n/mを代入すると 0≦n2m2∑iai2−2nm(2m)+2n=n2m2∑iai2−2n.\displaystyle 0\le\frac{n^2}{m^2}\sum\limits _i a_i^2-\frac{2n}{m}(2m)+2n=\frac{n^2}{m^2}\sum\limits _i a_i^2-2n. よって2m2/n≦∑iai2≦2nm\displaystyle 2m^2/n\le\sum\limits _i a_i^2\le2nm,従ってm≦n2m\le n^2。 (4) m=n2m=n^2なら上の不等式はすべて等号。非負の平方和も0なので,各iiに対して−ai/n+1=0-a_i/n+1=0,すなわちai=na_i=n。従ってr=nr=n。集合{P1,…,Pn}\{P_1,\ldots,P_n\}内の点同士は結ばれていない(結ばれればP2nP_{2n}と三角形を作る)。その各点の次数はnnなので,残るnn点全てと結ばれている。n≧2n\ge2ゆえP2n−1P_{2n-1}は残る集合に属し,既にP1,…,PnP_1,\ldots,P_nと結ばれる。次数はnnだから,これ以外とは結ばれない。従って,いはnn,うはP1,P2,…,PnP_1,P_2,\ldots,P_n。

この問題で使う考え方

  • 二重計数
  • 平方和の非負性
  • 等号成立条件

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