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千葉大学/2005年度

千葉大学 2005年 数学 第13問解答・解説

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1問題

千葉大学2005年度第13問

- [ア] 12 枚のカードがある。このうち 4 枚のカードには数字 0 が書いてあり, 残り 8 枚のカードには数字 1 が書いてある。この 12 枚のカードから同時に 3 枚のカードを取り出す。このとき, 取り出したカードの数字を X, Y, Z とおく。ただし, X≦Y≦ZX \leq Y \leq Z とする。

(1) X = 1 となる確率 P(X=1)P(X = 1) を求めよ。

(2) X+Y+ZX + Y + Z の期待値 E(X+Y+Z)E(X + Y + Z) と分散 V(X+Y+Z)V(X + Y + Z) を求めよ。

(3) Y = 0 であるとき, Z = 1 となる条件つき確率を求めよ。

13 - [イ] a, k は正の整数とする。下の流れ図のプログラムを実行する。

流れ図は「はじめ」からx←a、y←0の長方形、黒点A、菱形x=1へ下向き矢印で進み、Yesは右へ折れて「おわり」、Noは下の菱形「xは奇数」へ進む。奇数判定のYesは下のx←x+1、Noは右のx←x/2の長方形へ進み、両経路とも下のy←y+1の長方形に合流する。そこから左・上・右へ折れた矢印でAの手前へ戻る。

(1) a = 5, 6, 7, 8 のそれぞれの場合に, このプログラム実行開始から終了までの A 点における x, y の値の表を作成せよ。

(2) a = 9 のとき, このプログラム実行開始から終了までの A 点における x の値を 2 進法で表示せよ。

(3) a=2k+1a = 2^{k} + 1 であるとき, プログラム終了時の y の値を k を用いて表せ。

13 - [ウ] α は絶対値 1 の複素数とし, 複素数 z に対して, w=α‾z−22z−α\displaystyle w = \frac{\overline{\alpha}z - 2}{2z - \alpha} とおく。ただし α‾\overline{\alpha} は α の共役複素数を表す。

(1) 複素数平面上で, z が原点と点 α\alpha を通る直線上 (ただし, 点 α2\displaystyle \frac{\alpha}{2} を除く) を動くとき, w を表す点は原点と点 α‾\overline{\alpha} を通る直線上にあることを示せ。

(2) 複素数平面上で, z が不等式 ∣z∣>1|z| > 1 を満たすとき, 複素数 w を表す点はどのような図形上を動くか。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • [ア] (1)
    14/55
  • [ア] (2)
    E(X+Y+Z)=2,V(X+Y+Z)=6/11E(X+Y+Z)=2, V(X+Y+Z)=6/11
  • [ア] (3)
    12/13
  • [イ] (1)
    A点の列は本文参照
  • [イ] (2)
    1001,1010,101,110,11,100,10,1 (base 2)
  • [イ] (3)
    y=2k+1y=2k+1
  • [ウ] (1)
    wは0とαˉ\barαを通る直線上
  • [ウ] (2)
    ∣w∣<1,w≠αˉ/2|w|<1, w≠\barα/2

3解答

解答を見る途中式つきの解答

[ア](2)  S=X+Y+Z\text{[ア](2)}\;S=X+Y+Z は取り出した3枚に含まれる数字1の枚数である。無作為に順序を付けた3回の取り出しを考え、j回目が1である指示変数を IjI_j とする。このとき E[Ij]=8/12=2/3E[I_j]=8/12=2/3 なので E[S]=3⋅2/3=2E[S]=3\cdot2/3=2。また Var⁡(Ij)=2313=29,Cov⁡(Ii,Ij)=P(Ii=Ij=1)−E[Ii]E[Ij]=812711−49=−299(i≠j).\displaystyle \operatorname{Var}(I_j)=\frac{2}{3}\frac{1}{3}=\frac{2}{9},\qquad \operatorname{Cov}(I_i,I_j)=P(I_i=I_j=1)-E[I_i]E[I_j] =\frac{8}{12}\frac{7}{11}-\frac{4}{9}=-\frac{2}{99}\quad(i\ne j). したがって V(S)=3⋅29+2(32)(−299)=23−1299=611.\displaystyle V(S)=3\cdot\frac{2}{9}+2\binom{3}{2}\left(-\frac{2}{99}\right)=\frac{2}{3}-\frac{12}{99}=\frac{6}{11}.

[ア](3)\text{[ア](3)} Y=0Y=0 は、0のカードが少なくとも2枚選ばれたことを表す。そのうち Z=1Z=1 となるのは0を2枚、1を1枚選んだ場合である。よって P(Z=1∣Y=0)=(42)(81)(42)(81)+(43)=4848+4=1213.\displaystyle P(Z=1\mid Y=0)=\frac{\binom{4}{2}\binom{8}{1}}{\binom{4}{2}\binom{8}{1}+\binom{4}{3}}=\frac{48}{48+4}=\frac{12}{13}.

[イ](1)\text{[イ](1)} A点ではまず x=a, y=0x=a,\ y=0 である。x=1x=1 なら終了し、そうでなければ xx が奇数のとき xx を1増やし、偶数のとき xx を2で割った後、yy を1増やして A に戻る。この更新を逐次行うと a(x,y)(A点での値)5(5,0),(6,1),(3,2),(4,3),(2,4),(1,5)6(6,0),(3,1),(4,2),(2,3),(1,4)7(7,0),(8,1),(4,2),(2,3),(1,4)8(8,0),(4,1),(2,2),(1,3)\begin{array}{c|l} a&(x,y)\text{(A点での値)}\\\hline 5&(5,0),(6,1),(3,2),(4,3),(2,4),(1,5)\\ 6&(6,0),(3,1),(4,2),(2,3),(1,4)\\ 7&(7,0),(8,1),(4,2),(2,3),(1,4)\\ 8&(8,0),(4,1),(2,2),(1,3) \end{array}

[イ](2)\text{[イ](2)} a=9a=9 のとき、A点の xx は順に 9,10,5,6,3,4,2,19,10,5,6,3,4,2,1 である。これらを2進法で表すと 10012, 10102, 1012, 1102, 112, 1002, 102, 12.1001_2,\ 1010_2,\ 101_2,\ 110_2,\ 11_2,\ 100_2,\ 10_2,\ 1_2.

[イ](3)\text{[イ](3)} x=2j+1  (j≧2)x=2^j+1\;(j\ge2) からは、奇数の更新で x=2j+2x=2^j+2 となり、次の偶数の更新で x=2j−1+1x=2^{j-1}+1 となる。この2回の更新で yy は2増え、指数が1減る。これを j=k,k−1,…,2j=k,k-1,\ldots,2 まで行うと x=3x=3、y=2(k−1)y=2(k-1) となる。最後に 3→4→2→13\to4\to2\to1 と3回更新するので、終了時 y=2(k−1)+3=2k+1.y=2(k-1)+3=2k+1.

[ウ](1)\text{[ウ](1)} ∣α∣=1|\alpha|=1 より α‾α=1\overline\alpha\alpha=1、従って 1/α=α‾1/\alpha=\overline\alpha である。zz が0と α\alpha を通る直線上にあることから z=tα  (t は実数)z=t\alpha\;(t\text{ は実数}) と書ける。除外点 α/2\alpha/2 に対応して t≠1/2t\ne1/2 であり、 w=α‾(tα)−22tα−α=t−22t−1 α‾.\displaystyle w=\frac{\overline\alpha(t\alpha)-2}{2t\alpha-\alpha} =\frac{t-2}{2t-1}\,\overline\alpha. 係数 (t−2)/(2t−1)(t-2)/(2t-1) は実数なので、ww は原点と α‾\overline\alpha を通る直線上にある。

[ウ](2)\text{[ウ](2)} w(2z−α)=α‾z−2w(2z-\alpha)=\overline\alpha z-2 より z=αw−22w−α‾.\displaystyle z=\frac{\alpha w-2}{2w-\overline\alpha}. 分母が0なら w=α‾/2w=\overline\alpha/2 となり、この値は有限の zz からは得られない。その他では、∣α∣=1|\alpha|=1 を使って ∣z∣>1 の必要十分条件は ∣αw−2∣>∣2w−α‾∣.|z|>1\text{ の必要十分条件は }|\alpha w-2|>|2w-\overline\alpha|. 両辺を2乗すると ∣αw−2∣2=∣w∣2+4−4Re⁡(αw),∣2w−α‾∣2=4∣w∣2+1−4Re⁡(αw),|\alpha w-2|^2=|w|^2+4-4\operatorname{Re}(\alpha w),\qquad |2w-\overline\alpha|^2=4|w|^2+1-4\operatorname{Re}(\alpha w), したがって不等式は ∣w∣2<1|w|^2<1 と同値である。よって像は中心0、半径1の円の内部から点 α‾/2\overline\alpha/2 を除いた領域である。

この問題で使う考え方

  • 非復元抽出と指示変数
  • 条件付き確率の組合せ計数
  • 流れ図の有限反復
  • 一次分数変換と逆像

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