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慶應義塾大学/2020年度/前期

慶應義塾大学 2020年 数学 第III問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2020年度第III問

以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。 関数 f(x)f(x)、g(x)g(x) を f(x)=1sin⁡2x\displaystyle f(x)=\frac{1}{\sin^2x}、g(x)=1tan⁡2x\displaystyle g(x)=\frac{1}{\tan^2x} と定める。   (1) 定数 aa を a=(あ)a=\boxed{\text{(あ)}} と定めると、0<x<π2\displaystyle 0<x<\frac{\pi}{2} のとき f(x)+f(π2−x)=af(2x)\displaystyle f(x)+f\left(\frac{\pi}{2}-x\right)=a f(2x) が成り立つ。   (2) 自然数 nn に対して Sn=∑k=12n−1f(kπ2n+1),Tn=∑k=12n−1g(kπ2n+1)\displaystyle S_n=\sum\limits _{k=1}^{2^n-1}f\left(\frac{k\pi}{2^{n+1}}\right),\qquad T_n=\sum\limits _{k=1}^{2^n-1}g\left(\frac{k\pi}{2^{n+1}}\right) とおく。このとき S1,S2,S3S_1,S_2,S_3 の値を求めると S1=(い),S2=(う),S3=(え)S_1=\boxed{\text{(い)}},\qquad S_2=\boxed{\text{(う)}},\qquad S_3=\boxed{\text{(え)}} である。また SnS_n と Sn+1S_{n+1} の間には Sn+1=(お)S_{n+1}=\boxed{\text{(お)}} の関係がある。このことから、SnS_n を nn の式で表すと Sn=(か)S_n=\boxed{\text{(か)}} となる。また TnT_n を nn の式で表すと Tn=(き)T_n=\boxed{\text{(き)}} である。したがって、0<θ<π2\displaystyle 0<\theta<\frac{\pi}{2} に対して sin⁡θ<θ<tan⁡θ\sin\theta<\theta<\tan\theta であることに注意すると、 lim⁡n→∞∑k=12n−11k2=(く)\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\sum\limits _{k=1}^{2^n-1}\frac{1}{k^2}=\boxed{\text{(く)}} がわかる。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1)  0<x<π2\displaystyle 0<x<\frac{\pi}{2} より sin⁡x,cos⁡x,sin⁡2x\sin x,\cos x,\sin 2x はいずれも 0 でない。 f(x)+f ⁣(π2−x)=1sin⁡2x+1cos⁡2x=1sin⁡2xcos⁡2x=4sin⁡22x=4f(2x).\displaystyle f(x)+f\!\left(\frac{\pi}{2}-x\right) =\frac{1}{\sin^2x}+\frac{1}{\cos^2x} =\frac{1}{\sin^2x\cos^2x} =\frac{4}{\sin^2 2x} =4f(2x). したがって (あ)=4(\text{あ})=4 である。

(2)  S1=f(π/4)=2S_1=f(\pi/4)=2 である。Sn+1S_{n+1} の和では、kk と 2n+1−k2^{n+1}-k の項を組にする(1≦k≦2n−11\leq k\leq2^n-1)。この二項の角は x=kπ2n+2,π2−x=(2n+1−k)π2n+2\displaystyle x=\frac{k\pi}{2^{n+2}},\qquad \frac{\pi}{2}-x=\frac{(2^{n+1}-k)\pi}{2^{n+2}} である。(1) の恒等式より各組の和は f(x)+f ⁣(π2−x)=4f(2x)=4f ⁣(kπ2n+1).\displaystyle f(x)+f\!\left(\frac{\pi}{2}-x\right) =4f(2x)=4f\!\left(\frac{k\pi}{2^{n+1}}\right). 組に入らない中央の項は f(π/4)=2f(\pi/4)=2 なので、 Sn+1=4Sn+2.S_{n+1}=4S_n+2. よって S1=2S_1=2 から S2=10, S3=42S_2=10,\ S_3=42 となる。また漸化式に定数項を加えると Sn+1+23=4(Sn+23).\displaystyle S_{n+1}+\frac23=4\left(S_n+\frac23\right). したがって Sn+23=4n−1(S1+23)=23 4n,Sn=23(4n−1).\displaystyle S_n+\frac23=4^{n-1}\left(S_1+\frac23\right) =\frac23\,4^n,\qquad S_n=\frac23(4^n-1). さらに g(x)=1tan⁡2x=cot⁡2x=csc⁡2x−1=f(x)−1\displaystyle g(x)=\frac{1}{\tan^2x}=\cot^2x=\csc^2x-1=f(x)-1 だから、和の項数が 2n−12^n-1 であることより Tn=Sn−(2n−1)=23 4n−2n+13=(2n−1)(2n+1−1)3.\displaystyle T_n=S_n-(2^n-1) =\frac23\,4^n-2^n+\frac13 =\frac{(2^n-1)(2^{n+1}-1)}{3}.

最後に 1≦k≦2n−11\leq k\leq2^n-1 に対し θk=kπ/2n+1\theta_k=k\pi/2^{n+1} とおくと 0<θk<π/20<\theta_k<\pi/2 である。 与えられた sin⁡θk<θk<tan⁡θk\sin\theta_k<\theta_k<\tan\theta_k の各辺は正なので、逆数の二乗をとって g(θk)<1θk2=4n+1π2k2<f(θk).\displaystyle g(\theta_k) <\frac{1}{\theta_k^2} =\frac{4^{n+1}}{\pi^2k^2} <f(\theta_k). これを kk について加えると π24n+1Tn<∑k=12n−11k2<π24n+1Sn.\displaystyle \frac{\pi^2}{4^{n+1}}T_n <\sum\limits _{k=1}^{2^n-1}\frac1{k^2} <\frac{\pi^2}{4^{n+1}}S_n. 求めた一般式から、左辺・右辺はいずれも n→∞n\to\infty で π2/6\pi^2/6 に収束する。はさみうちの原理により lim⁡n→∞∑k=12n−11k2=π26.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\sum\limits _{k=1}^{2^n-1}\frac1{k^2} =\frac{\pi^2}{6}. 以上より空欄は (あ)=4,(い)=2,(う)=10,(え)=42,(お)=4Sn+2,(か)=23(4n−1),(き)=(2n−1)(2n+1−1)3,(く)=π26.\displaystyle \begin{aligned} (\text{あ})&=4,\quad(\text{い})=2,\quad(\text{う})=10,\quad(\text{え})=42,\\ (\text{お})&=4S_n+2,\quad(\text{か})=\frac23(4^n-1),\\ (\text{き})&=\frac{(2^n-1)(2^{n+1}-1)}3,\quad(\text{く})=\frac{\pi^2}{6}. \end{aligned} である。

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