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慶應義塾大学/2021年度/前期

慶應義塾大学 2021年 数学 第III問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2021年度第III問

以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。

水平な平面上の異なる2点A(0,1),Q(x,y)A(0,1),Q(x,y)にそれぞれ高さh>0,g>0h>0,g>0の塔が平面に垂直に立っている。この平面上にあってA,QA,Qとは異なる点PPから2つの塔の先端を見上げる角度が等しくなる状況を考える。ただし、以下の設問を通してh≠gh\ne gとする。

(1) 点QQの座標が(T,1)(T,1)(ただしT>0T>0)のとき、2つの塔を見上げる角度が等しくなるような点PPは、中心の座標が(あ,い)\left(\boxed{\text{あ}},\boxed{\text{い}}\right)、半径がう\boxed{\text{う}}の円周上にある。

(2) 2つの塔を見上げる角度が等しくなるような点PPのうち、yy軸上にあるものがただ1つであるとする。このときhhとggの間には不等式え\boxed{\text{え}}が成り立ち、点Q(x,y)Q(x,y)は2直線y=お,y=かy=\boxed{\text{お}},\quad y=\boxed{\text{か}} のいずれかの上にある。

(3) 2つの塔を見上げる角度が等しくなるような点PPのうち、xx軸上にあるものがただ1つであるとする。このとき点Q(x,y)Q(x,y)は方程式きx2+くx+けy2+こy=1\boxed{\text{き}}x^2+\boxed{\text{く}}x+\boxed{\text{け}}y^2+\boxed{\text{こ}}y=1 で表される2次曲線CCの上にある。CCが楕円であるのはhhとggの間に不等式さ\boxed{\text{さ}}が成り立つときであり、そのときCCの2つの焦点の座標は(し,す),(せ,そ)\left(\boxed{\text{し}},\boxed{\text{す}}\right),\quad\left(\boxed{\text{せ}},\boxed{\text{そ}}\right) である。さ\boxed{\text{さ}}が成り立たないときCCは双曲線となり、その2つの焦点の座標は(た,ち),(つ,て)\left(\boxed{\text{た}},\boxed{\text{ち}}\right),\quad\left(\boxed{\text{つ}},\boxed{\text{て}}\right) である。さらにhg=と\displaystyle \frac{h}{g}=\boxed{\text{と}}のときCCは直角双曲線となる。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

塔の先端への見上げ角の正接を水平距離で表し、等角条件を距離の二次方程式に変換した。軸との交点が1つである条件を判別式で調べた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) (あ)=h2Th2−g2, (\displaystyle )=\frac{h^2T}{h^2-g^2},\space{}(い)=1, ()=1,\space{}(う)=hgT∣h2−g2∣;\displaystyle )=\frac{hgT}{|h^2-g^2|};
    (2) (え) h>g, ()\space{}h>g,\space{}(お)=1+h2−g2gx, (\displaystyle )=1+\frac{\sqrt{h^2-g^2}}g x,\space{}(か)=1−h2−g2gx;\displaystyle )=1-\frac{\sqrt{h^2-g^2}}g x;
    (3) (き)=h2g2−h2, (\displaystyle )=\frac{h^2}{g^2-h^2},\space{}(く)=0, ()=0,\space{}(け)=h2g2, (\displaystyle )=\frac{h^2}{g^2},\space{}(こ)=0, ()=0,\space{}(さ) g>h, ()\space{}g>h,\space{}(し,す)=(0,1), ()=(0,1),\space{}(せ,そ)=(0,−1), ()=(0,-1),\space{}(た,ち)=(0,1), ()=(0,1),\space{}(つ,て)=(0,−1), ()=(0,-1),\space{}(と)=2.)=\sqrt2.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

地上の点PPを(u,v)(u,v)とする。塔の先端を見上げる角の正接は、それぞれh/PAh/PA、g/PQg/PQであるから、角が等しい条件はhPA=gPQすなわちg2{u2+(v−1)2}=h2{(u−x)2+(v−y)2}.(1)\displaystyle \frac{h}{PA}=\frac{g}{PQ}\quad\text{すなわち}\quad g^2\{u^2+(v-1)^2\}=h^2\{(u-x)^2+(v-y)^2\}.\tag{1}h,g>0h,g>0なので両辺を2乗しても同値である。

(1) Q=(T,1)Q=(T,1)の場合、(1)を整理すると(g2−h2){u2+(v−1)2}+2h2Tu−h2T2=0.(g^2-h^2)\{u^2+(v-1)^2\}+2h^2Tu-h^2T^2=0.h≠gh\ne gなので平方完成でき、(u−h2Th2−g2)2+(v−1)2=(hgTh2−g2)2.\displaystyle \left(u-\frac{h^2T}{h^2-g^2}\right)^2+(v-1)^2=\left(\frac{hgT}{h^2-g^2}\right)^2.したがって中心は(h2Th2−g2,1)\displaystyle \left(\frac{h^2T}{h^2-g^2},1\right)、半径はhgT∣h2−g2∣\displaystyle \frac{hgT}{|h^2-g^2|}である。

(2) (1)でPPがyy軸上にあるときu=0u=0だから、(g2−h2)v2+2(h2y−g2)v+g2−h2(x2+y2)=0.(g^2-h^2)v^2+2(h^2y-g^2)v+g^2-h^2(x^2+y^2)=0.g2−h2≠0g^2-h^2\ne0より、実数vvがただ1つである条件はこの二次方程式の判別式が0となることである。その判別式を4で割ると(h2y−g2)2−(g2−h2){g2−h2(x2+y2)}=h2{g2(y−1)2+(g2−h2)x2}.(h^2y-g^2)^2-(g^2-h^2)\{g^2-h^2(x^2+y^2)\}=h^2\{g^2(y-1)^2+(g^2-h^2)x^2\}.よってg2(y−1)2+(g2−h2)x2=0g^2(y-1)^2+(g^2-h^2)x^2=0。Q≠A=(0,1)Q\ne A=(0,1)なのでg>hg>hではこの左辺は0にならず、条件を満たさない。したがってh>gh>gであり、y=1+h2−g2gxまたはy=1−h2−g2gx.\displaystyle y=1+\frac{\sqrt{h^2-g^2}}{g}x\quad\text{または}\quad y=1-\frac{\sqrt{h^2-g^2}}{g}x.

(3) 今度はPPがxx軸上にあるのでv=0v=0であり、(1)は(g2−h2)u2+2h2xu+g2−h2(x2+y2)=0.(g^2-h^2)u^2+2h^2xu+g^2-h^2(x^2+y^2)=0.これがuuについてただ1つの実数解をもつ条件は判別式が0であることで、その判別式を4で割った式はh4x2−(g2−h2){g2−h2(x2+y2)}=h2g2x2+h2(g2−h2)y2−g2(g2−h2).h^4x^2-(g^2-h^2)\{g^2-h^2(x^2+y^2)\}=h^2g^2x^2+h^2(g^2-h^2)y^2-g^2(g^2-h^2).したがってQ=(x,y)Q=(x,y)はh2g2−h2x2+h2g2y2=1(2)\displaystyle \frac{h^2}{g^2-h^2}x^2+\frac{h^2}{g^2}y^2=1\tag{2}を満たす。h≠gh\ne gより、(2)はg>hg>hなら楕円、h>gh>gなら双曲線である。g>hg>hでは楕円の軸の半径の2乗はax2=(g2−h2)/h2a_x^2=(g^2-h^2)/h^2、ay2=g2/h2a_y^2=g^2/h^2で、ay>axa_y>a_x。焦点距離の2乗はay2−ax2=1a_y^2-a_x^2=1だから焦点は(0,1),(0,−1)(0,1),(0,-1)。h>gh>gでは(2)をy2g2/h2−x2(h2−g2)/h2=1\displaystyle \frac{y^2}{g^2/h^2}-\frac{x^2}{(h^2-g^2)/h^2}=1と書ける。焦点距離の2乗はg2/h2+(h2−g2)/h2=1g^2/h^2+(h^2-g^2)/h^2=1なので、この場合も焦点は(0,1),(0,−1)(0,1),(0,-1)である。さらに双曲線の漸近線はy=±gh2−g2x\displaystyle y=\pm\frac{g}{\sqrt{h^2-g^2}}xである。直角双曲線となる条件は漸近線の傾きの積が−1-1となること、すなわちg2=h2−g2g^2=h^2-g^2であるから、h/g=2h/g=\sqrt2。

この問題で使う考え方

  • 三角比と相互関係
  • 座標による距離
  • 円の方程式
  • 二次方程式の判別式
  • 直線の方程式
  • 楕円
  • 双曲線
  • 焦点と準線

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