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神戸大学/2006年度/前期

神戸大学 2006年 数学 第2問解答・解説

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1問題

神戸大学2006年度第2問

行列 A=(12−323212)\displaystyle A=\begin{pmatrix}\frac{1}{2}&-\frac{\sqrt{3}}{2}\\\frac{\sqrt{3}}{2}&\frac{1}{2}\end{pmatrix} と、実数 x,y,z,wx,y,z,w を成分とする行列 X=(xyzw)X=\begin{pmatrix}x&y\\z&w\end{pmatrix} を考える。次の問に答えよ。(配点30点)

(1) XX について関係式 XA=AXXA=AX が成立するための、x,y,z,wx,y,z,w の条件を求めよ。

(2) XX が X2=AX^2=A を満たすとき、XA=AXXA=AX が成立することを示せ。

(3) X2=AX^2=A を満たす行列 XX をすべて求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) x=w, y=−z.(1)\space{}x=w,\space{}y=-z.
    (2) XA=X3=AX.(2)\space{}XA=X^3=AX.
    (3) X=(32−121232)\displaystyle (3)\space{}X=\begin{pmatrix}\frac{\sqrt3}{2}&-\frac12\\\frac12&\frac{\sqrt3}{2}\end{pmatrix} or −(32−121232).\displaystyle -\begin{pmatrix}\frac{\sqrt3}{2}&-\frac12\\\frac12&\frac{\sqrt3}{2}\end{pmatrix}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) XA=(x+3y2−3x+y2z+3w2−3z+w2),AX=(x−3z2y−3w23x+z23y+w2).\displaystyle XA=\begin{pmatrix} \dfrac{x+\sqrt3 y}{2}&\dfrac{-\sqrt3 x+y}{2}\\[3pt] \dfrac{z+\sqrt3 w}{2}&\dfrac{-\sqrt3 z+w}{2} \end{pmatrix},\qquad AX=\begin{pmatrix} \dfrac{x-\sqrt3 z}{2}&\dfrac{y-\sqrt3 w}{2}\\[3pt] \dfrac{\sqrt3 x+z}{2}&\dfrac{\sqrt3 y+w}{2} \end{pmatrix}. XA=AXXA=AX の左上成分を比べると y=−zy=-z、右上成分を比べると x=wx=w を得る。残る成分の等式もこの2条件と同値である。よって x=w,y=−z.\boxed{x=w,\qquad y=-z}.

(2) X2=AX^2=A と行列積の結合法則から XA=X(X2)=X3=(X2)X=AX.XA=X(X^2)=X^3=(X^2)X=AX. 従って示された。

(3) (2)より XX は AA と可換するので、(1)の条件から X=(pq−qp)X=\begin{pmatrix}p&q\\-q&p\end{pmatrix} とおける。二乗すると X2=(p2−q22pq−2pqp2−q2).X^2=\begin{pmatrix}p^2-q^2&2pq\\-2pq&p^2-q^2\end{pmatrix}. これが AA に等しいための条件は p2−q2=12,2pq=−32.\displaystyle p^2-q^2=\frac12,\qquad 2pq=-\frac{\sqrt3}{2}. このとき (p2+q2)2=(p2−q2)2+(2pq)2=14+34=1.\displaystyle (p^2+q^2)^2=(p^2-q^2)^2+(2pq)^2=\frac14+\frac34=1. p2+q2≧0p^2+q^2\geq0 なので p2+q2=1p^2+q^2=1。和と差から p2=34\displaystyle p^2=\frac34, q2=14\displaystyle q^2=\frac14 を得る。また pq=−34<0\displaystyle pq=-\frac{\sqrt3}{4}<0 より p,qp,q の符号は反対である。従って解は X=(32−121232)またはX=(−3212−12−32)\displaystyle \boxed{ X=\begin{pmatrix}\dfrac{\sqrt3}{2}&-\dfrac12\\[2pt]\dfrac12&\dfrac{\sqrt3}{2}\end{pmatrix} \quad\text{または}\quad X=\begin{pmatrix}-\dfrac{\sqrt3}{2}&\dfrac12\\[2pt]-\dfrac12&-\dfrac{\sqrt3}{2}\end{pmatrix}} の2つである。どちらも上の二乗の式に代入すると X2=AX^2=A となる。

この問題で使う考え方

  • 2×2行列の成分計算
  • 行列積の結合法則
  • 連立方程式
  • 平方和と符号判定

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