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神戸大学/2011年度/前期

神戸大学 2011年 数学 第3問解答・解説

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1問題

神戸大学2011年度第3問

nn を2以上の自然数として, Sn=∑k=nn3−11klog⁡k\displaystyle S_n=\sum\limits _{k=n}^{n^3-1}\frac{1}{k\log k} とおく。以下の問に答えよ。(配点30点)

(1) ∫nn3dxxlog⁡x\displaystyle\int_n^{n^3}\frac{dx}{x\log x} を求めよ。

(2) kk を2以上の自然数とするとき, 1(k+1)log⁡(k+1)<∫kk+1dxxlog⁡x<1klog⁡k\displaystyle \frac{1}{(k+1)\log(k+1)}<\int_k^{k+1}\frac{dx}{x\log x}<\frac{1}{k\log k} を示せ。

(3) lim⁡n→∞Sn\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}S_n の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

積分関数の正値と減少性を示し、各小区間の積分を端点の関数値で挟む。小区間の不等式を加えて定積分と比較し、端点の差が0に収束することから極限を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  log⁡3,\;\log 3,\qquad (2)  1(k+1)log⁡(k+1)<∫kk+1dxxlog⁡x<1klog⁡k,\displaystyle \;\frac{1}{(k+1)\log(k+1)}<\int_k^{k+1}\frac{dx}{x\log x}<\frac{1}{k\log k},\qquad (3)  log⁡3.\;\log 3.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

以下、log⁡\log は自然対数とする。

(1)  n≧2n\ge 2 より log⁡n>0\log n>0 である。u=log⁡xu=\log x とおくと du=dxx\displaystyle du=\dfrac{dx}{x} であり、積分区間の端は x=nx=n のとき u=log⁡nu=\log n、x=n3x=n^3 のとき u=log⁡(n3)=3log⁡nu=\log(n^3)=3\log n となる。したがって、∫nn3dxxlog⁡x=∫log⁡n3log⁡nduu=[log⁡u]log⁡n3log⁡n=log⁡(3log⁡n)−log⁡(log⁡n)=log⁡3.\displaystyle \int_n^{n^3}\frac{dx}{x\log x}=\int_{\log n}^{3\log n}\frac{du}{u}=[\log u]_{\log n}^{3\log n}=\log(3\log n)-\log(\log n)=\log 3. (2)  f(x)=1xlog⁡x\displaystyle f(x)=\dfrac{1}{x\log x} とおく。x>1x>1 では log⁡x>0\log x>0 であり、log⁡x\log x は増加関数である。よって 1<a<b1<a<b ならば alog⁡a<blog⁡a<blog⁡ba\log a<b\log a<b\log b となるので、xlog⁡xx\log x は x>1x>1 で増加し、f(x)f(x) は正の減少関数である。したがって、k<x<k+1k<x<k+1 では f(k+1)<f(x)<f(k)f(k+1)<f(x)<f(k) である。ff は k≦x≦k+1k\le x\le k+1 の範囲 で連続であり、区間の内部でこの不等式が成り立つから、両辺を k≦x≦k+1k\le x\le k+1 の範囲 で積分すると1(k+1)log⁡(k+1)<∫kk+1dxxlog⁡x<1klog⁡k.\displaystyle \frac{1}{(k+1)\log(k+1)}<\int_k^{k+1}\frac{dx}{x\log x}<\frac{1}{k\log k}. (3)  (2) を k=n,n+1,…,n3−1k=n,n+1,\ldots,n^3-1 について加える。左辺の和は ∑k=nn3−1f(k+1)=∑j=n+1n3f(j)=Sn−f(n)+f(n3)\displaystyle \sum\limits _{k=n}^{n^3-1}f(k+1)=\sum\limits _{j=n+1}^{n^3}f(j)=S_n-f(n)+f(n^3) であり、定積分の区間加法性と (1) よりSn−f(n)+f(n3)<∫nn3f(x) dx=log⁡3<Sn.\displaystyle S_n-f(n)+f(n^3)<\int_n^{n^3}f(x)\,dx=\log 3<S_n. したがって log⁡3<Sn<log⁡3+f(n)−f(n3)<log⁡3+f(n)\log 3<S_n<\log 3+f(n)-f(n^3)<\log 3+f(n) である。また、n≧2n\ge2 では log⁡n≧log⁡2>0\log n\ge\log 2>0 だから0<f(n)=1nlog⁡n≦1nlog⁡2⟶0(n→∞).\displaystyle 0<f(n)=\frac{1}{n\log n}\le\frac{1}{n\log 2}\longrightarrow 0\quad(n\to\infty). よって、はさみうちの原理から lim⁡n→∞Sn=log⁡3\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}S_n=\log 3。

この問題で使う考え方

  • 対数関数のグラフ・増減
  • 指数・対数関数の微分
  • 置換積分法
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 数列の極限

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