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高知大学/2015年度/前期

高知大学 2015年 数学 第2問解答・解説

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1問題

高知大学2015年度第2問

関数 f(x)=nx2−2(a1+a2+⋯+an)x+(a12+a22+⋯+an2)f(x)=nx^2-2(a_1+a_2+\cdots+a_n)x+(a_1^2+a_2^2+\cdots+a_n^2) を考える。ただし,nn は正の整数で,a1,a2,⋯ ,ana_1,a_2,\cdots,a_n は実数である。次の問いに答えよ。

(1) n=1n=1 および n=2n=2 のとき,常に f(x)≧0f(x)\geq0 であることを示せ。

(2) すべての nn に対し,常に f(x)≧0f(x)\geq0 であることを示せ。

(3) (a1+a2+⋯+an)2≦n(a12+a22+⋯+an2)(a_1+a_2+\cdots+a_n)^2\leq n(a_1^2+a_2^2+\cdots+a_n^2) であることを示せ。

(4) (a1+a2+⋯+an)2=n(a12+a22+⋯+an2)(a_1+a_2+\cdots+a_n)^2=n(a_1^2+a_2^2+\cdots+a_n^2) であれば,a1,a2,⋯ ,ana_1,a_2,\cdots,a_n はすべて等しいことを示せ。

(100点)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) n=1,2n=1,2 では f(x)=∑i=1n(x−ai)2≧0\displaystyle f(x)=\sum\limits _{i=1}^{n}(x-a_i)^2\ge0。(2) 任意の正整数 nn で同じ恒等式より f(x)≧0f(x)\ge0。(3) x=a1+⋯+ann\displaystyle x=\frac{a_1+\cdots+a_n}{n} とすると f(x)=∑i=1nai2−(∑i=1nai)2n≧0\displaystyle f(x)=\sum\limits _{i=1}^na_i^2-\frac{(\sum\limits _{i=1}^n a_i)^2}{n}\ge0 より (∑i=1nai)2≦n∑i=1nai2\displaystyle (\sum\limits _{i=1}^n a_i)^2\le n\sum\limits _{i=1}^n a_i^2。(4) 等号ならこの平方和が0となるので各 ai=∑j=1najn\displaystyle a_i=\frac{\sum\limits _{j=1}^n a_j}{n}、したがってすべて等しい。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

本問で S=∑i=1nai,Q=∑i=1nai2\displaystyle S=\sum\limits _{i=1}^{n}a_i,\qquad Q=\sum\limits _{i=1}^{n}a_i^2 とおく。関数の式を各項に分けて展開すると ∑i=1n(x−ai)2=∑i=1n(x2−2aix+ai2)=nx2−2(∑i=1nai)x+∑i=1nai2=nx2−2Sx+Q=f(x).\displaystyle \begin{aligned} \sum\limits _{i=1}^{n}(x-a_i)^2 &=\sum\limits _{i=1}^{n}(x^2-2a_ix+a_i^2)\\ &=nx^2-2\left(\sum\limits _{i=1}^{n}a_i\right)x+\sum\limits _{i=1}^{n}a_i^2\\ &=nx^2-2Sx+Q=f(x). \end{aligned} 従って f(x)=∑i=1n(x−ai)2(*)\displaystyle f(x)=\sum\limits _{i=1}^{n}(x-a_i)^2 \tag{*} が成り立つ。

(1) n=1n=1 の場合、(*)は f(x)=(x−a1)2≧0f(x)=(x-a_1)^2\ge0 を与える。n=2n=2 の場合も f(x)=(x−a1)2+(x−a2)2≧0,f(x)=(x-a_1)^2+(x-a_2)^2\ge0, 平方の和なので、いずれも任意の実数 xx について示された。

(2) 任意の正整数 nn と任意の実数 xx に対して、(*)の右辺は平方の和である。よって f(x)≧0f(x)\ge0。

(3) (2)の不等式に x=S/nx=S/n を代入する。nn は正整数なのでこの値は定まる。 f ⁣(Sn)=n(Sn)2−2SSn+Q=Q−S2n≧0.\displaystyle \begin{aligned} f\!\left(\frac Sn\right) &=n\left(\frac Sn\right)^2-2S\frac Sn+Q\\ &=Q-\frac{S^2}{n}\ge0. \end{aligned} n>0n>0 より S2≦nQS^2\le nQ、すなわち (a1+⋯+an)2≦n(a12+⋯+an2)(a_1+\cdots+a_n)^2\le n(a_1^2+\cdots+a_n^2) を得る。

(4) S2=nQS^2=nQ とする。(3)で計算した値は f(S/n)=Q−S2/n=0f(S/n)=Q-S^2/n=0 となる。一方、(*)より 0=f ⁣(Sn)=∑i=1n(Sn−ai)2.\displaystyle 0=f\!\left(\frac Sn\right)=\sum\limits _{i=1}^{n}\left(\frac Sn-a_i\right)^2. 各項は0以上なので、この和が0であるためには各項が0でなければならない。したがって全ての ii について ai=S/na_i=S/n であり、a1,a2,…,ana_1,a_2,\ldots,a_n はすべて等しい。

S=∑i=1nai\displaystyle S=\sum\limits _{i=1}^{n}a_i、Q=∑i=1nai2\displaystyle Q=\sum\limits _{i=1}^{n}a_i^2 とおく。展開により f(x)=∑i=1n(x−ai)2\displaystyle f(x)=\sum\limits _{i=1}^{n}(x-a_i)^2 が任意の正整数 nn、実数 xx で成り立つ。(1) n=1,2n=1,2 ではそれぞれ1個または2個の平方の和なので f(x)≧0f(x)\ge0。(2) 一般の nn でも平方の和だから f(x)≧0f(x)\ge0。(3) x=S/nx=S/n を代入すると f(S/n)=Q−S2n≧0\displaystyle f(S/n)=Q-\frac{S^2}{n}\ge0。n>0n>0 なので両辺に nn を掛けて S2≦nQS^2\le nQ を得る。(4) S2=nQS^2=nQ なら f(S/n)=0f(S/n)=0。恒等式から ∑i=1n(S/n−ai)2=0\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{n}(S/n-a_i)^2=0 であり、非負の平方の和が0なら各項が0だから ai=S/na_i=S/n がすべての ii で成り立つ。よって全ての aia_i は等しい。

この問題で使う考え方

  • 平方和への恒等変形
  • 平均値の代入
  • 平方和の等号条件

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