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高知大学/2020年度/前期

高知大学 2020年 数学 第2問解答・解説

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1問題

高知大学2020年度第2問

θ\theta を 0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi を満たす実数とし、xx の2次方程式 2x2−(4cos⁡θ)x+3sin⁡θ=02x^2-(4\cos\theta)x+3\sin\theta=0 を考える。このとき、次の問いに答えよ。

(100点)

(1) この2次方程式が虚数解を持つような θ\theta の値の範囲を求めよ。

(2) この2次方程式が異なる2つの正の解を持つような θ\theta の値の範囲を求めよ。

(3) この2次方程式の1つの解が虚数解で、その3乗が実数であるとする。このとき、sin⁡θ\sin\theta の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    π/6<θ<5π/6π/6<θ<5π/6
  • (2)
    0<θ<π/60<θ<π/6
  • (3)
    sin⁡θ=265−316\displaystyle \sin\theta=\frac{\sqrt{265}-3}{16}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

s=sin⁡θs=\sin\theta とおく。0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi より 0≦s≦10\leq s\leq1 であり、判別式は D=(−4cos⁡θ)2−4⋅2⋅3sin⁡θ=16(1−s2)−24s=−8(2s−1)(s+2).D=(-4\cos\theta)^2-4\cdot2\cdot3\sin\theta =16(1-s^2)-24s=-8(2s-1)(s+2).

(1) 実係数の二次方程式が非実の解をもつ条件は D<0D<0 である。s+2>0s+2>0 よりこれは s>12\displaystyle s>\frac12 と同値。0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi では π6<θ<5π6.\displaystyle \boxed{\frac\pi6<\theta<\frac{5\pi}6}.

(2) 異なる2つの正の解をもつ必要十分条件は、D>0D>0 に加え、解の和と積がともに正であること。解の和と積はそれぞれ 2cos⁡θ,3sin⁡θ2\displaystyle 2\cos\theta,\qquad \frac{3\sin\theta}{2} である。従って必要十分条件は sin⁡θ<12\displaystyle \sin\theta<\frac12、cos⁡θ>0\cos\theta>0、sin⁡θ>0\sin\theta>0。これを 0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi と合わせると 0<θ<π6.\displaystyle \boxed{0<\theta<\frac\pi6}.

(3) 非実根を z=p+qiz=p+qi とおく。ただし p,qp,q は実数、q≠0q\ne0。係数が実数なので他方の根は p−qip-qi であり、解と係数の関係から p=cos⁡θ,p2+q2=3sin⁡θ2.\displaystyle p=\cos\theta,\qquad p^2+q^2=\frac{3\sin\theta}{2}. また z3=(p3−3pq2)+iq(3p2−q2).z^3=(p^3-3pq^2)+i q(3p^2-q^2). z3z^3 が実数という条件は虚部が0であること。q≠0q\ne0 だから q2=3p2q^2=3p^2。従って p≠0p\ne0 で、 p2+q2=4p2=4cos⁡2θ=3sin⁡θ2.\displaystyle p^2+q^2=4p^2=4\cos^2\theta=\frac{3\sin\theta}{2}. s=sin⁡θs=\sin\theta として整理すると 8s2+3s−8=08s^2+3s-8=0。0≦s≦10\leq s\leq1 を満たす解は sin⁡θ=265−316\displaystyle \boxed{\sin\theta=\frac{\sqrt{265}-3}{16}} のみである。この値は 1/21/2 より大きく、非実根の条件とも一致する。

0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi なので s=sin⁡θs=\sin\theta は 0≦s≦10\leq s\leq1。判別式は D=16cos⁡2θ−24sin⁡θ=16(1−s2)−24s=−8(2s−1)(s+2)D=16\cos^2\theta-24\sin\theta=16(1-s^2)-24s=-8(2s-1)(s+2)。

(1) 実係数二次方程式が非実の虚数解をもつ条件は D<0D<0。s+2>0s+2>0 なので D<0D<0 であるための必要十分条件は s>12\displaystyle s>\frac12 である。範囲 0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi で sin⁡θ>12\displaystyle \sin\theta>\frac12 となるのは π6<θ<5π6\displaystyle \frac\pi6<\theta<\frac{5\pi}6。

(2) 異なる2実根がともに正となるための必要十分条件は、D>0D>0、解の和が正、解の積が正であること。解と係数の関係から和は 2cos⁡θ2\cos\theta、積は 3sin⁡θ2\displaystyle \frac{3\sin\theta}{2}。よって sin⁡θ<12\displaystyle \sin\theta<\frac12、cos⁡θ>0\cos\theta>0、sin⁡θ>0\sin\theta>0 を同時に満たす必要がある。これらを 0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi と交わらせると 0<θ<π6\displaystyle 0<\theta<\frac\pi6。

(3) 非実根を z=p+qiz=p+qi とする(p,qp,qは実数、q≠0q\ne0)。実係数なので根は共役 p−qip-qi であり、解と係数の関係から p=cos⁡θp=\cos\theta、p2+q2=3sin⁡θ2\displaystyle p^2+q^2=\frac{3\sin\theta}{2}。z3z^3の虚部は q(3p2−q2)q(3p^2-q^2) だから、z3z^3が実数となるには q2=3p2q^2=3p^2。従って p≠0p\ne0で p2+q2=4p2=4cos⁡2θp^2+q^2=4p^2=4\cos^2\theta。これを積と等置して 4cos⁡2θ=3sin⁡θ2\displaystyle 4\cos^2\theta=\frac{3\sin\theta}{2}、すなわち 8(1−s2)=3s8(1-s^2)=3s。 よって 8s2+3s−8=08s^2+3s-8=0。0≦s≦10\leq s\leq1を満たす解は s=265−316\displaystyle s=\frac{\sqrt{265}-3}{16} のみ。これは s>12\displaystyle s>\frac12 なので非実根という前提とも整合する。

この問題で使う考え方

  • 判別式
  • 解と係数の関係
  • 複素数の冪の実部・虚部

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