まず f(x) を因数分解する。 f(x)=x4−4x3+5x2−2x=x(x3−4x2+5x−2). x3−4x2+5x−2 に x=1 を代入すると 1−4+5−2=0 となるので、因数定理より x−1 を因数に持つ。実際に割ると x3−4x2+5x−2=(x−1)(x2−3x+2)=(x−1)(x−1)(x−2)=(x−1)2(x−2) であるから、 f(x)=x(x−1)2(x−2) を得る。以下、この因数分解を用いる。
agraph{(1)} x→0limf(x)x=x→0limx(x−1)2(x−2)x=x→0lim(x−1)2(x−2)1=(−1)2⋅(−2)1=−21. x→2limf(x)x−2=x→2limx(x−1)2(x−2)x−2=x→2limx(x−1)21=2⋅121=21. (いずれも x→0、x→2 で分子・分母が同時に 0 に近づく不定形であるが、共通因数 x、x−2 を約分すると連続関数になり、その値として極限が定まる。)
agraph{(2)} 与式の両辺に f(x)=x(x−1)2(x−2) を掛けると、x についての恒等式 1=a(x−1)2(x−2)+bx(x−1)2+cx(x−1)(x−2)+dx(x−2) を得る。これがすべての x で成り立つ条件から a,b,c,d を定める。
x=0 を代入すると 1=a⋅1⋅(−2) より a=−21。
x=2 を代入すると 1=b⋅2⋅1 より b=21。
x=1 を代入すると 1=d⋅1⋅(−1) より d=−1。
残る c を定めるため、右辺を展開して x3 の係数を比較する。右辺の x3 の係数は a+b+c であり、左辺は定数 1(x3 の係数は 0)であるから a+b+c=0 ならば −21+21+c=0 ならば c=0. (x2,x1,x0 の係数を比較しても矛盾なく成り立つことを確認できる。)
よって a=−21,b=21,c=0,d=−1.
検算:x=3 とすると f(3)=3⋅22⋅1=12 より左辺 =121。右辺 =−61+21+0−41=121 となり一致する。
agraph{(3)} (2)の結果(c=0)より f(x)1=−2x1+2(x−2)1−(x−1)21. t≧3 のとき積分する範囲 3≦x≦t では常に x>2 であるから x>0, x−2>0, x−1>0 となり、絶対値を気にせず対数が扱える。不定積分は ∫f(x)1dx=−21logx+21log(x−2)+x−11+C である(最後の項は ∫(−(x−1)21)dx=x−11 による)。よって ∫3tf(x)1dx=[−21logx+21log(x−2)+x−11]3t =(−21logt+21log(t−2)+t−11)−(−21log3+21log1+21)=21logt3(t−2)+t−11−21. すなわち ∫3tf(x)1dx=21logt3(t−2)+t−11−21(t≧3).
検算:t=3 を代入すると 21log1+21−21=0 となり、積分区間の幅が 0 であることと整合する。
agraph{(4)} F(t)=∫3tf(x)1dx とおくと、微積分の基本定理より F′(t)=f(t)1=t(t−1)2(t−2)1. 3≦t≦5 の範囲では t>0, (t−1)2>0, t−2>0 であるから f(t)>0、したがって常に F′(t)>0 が成り立つ。よって F(t) は3≦t≦5 の範囲で単調増加であり、最大値は右端 t=5 で取る。
(3)の結果に t=5 を代入すると F(5)=21log53⋅3+5−11−21=21log59−41.
よって F(t)(3≦t≦5)の最大値は 21log59−41 であり、これは t=5 で達成される。
検算:log(9/5)=log1.8≈0.5878 より F(5)≈0.2939−0.25=0.0439>0=F(3) となり、単調増加という結論と整合する。