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熊本大学/2007年度/前期

熊本大学 2007年 数学 第2問解答・解説

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1問題

熊本大学2007年度第2問

xyxy 平面上で,点 PP は原点を出発点とし,さいころを1回投げるたびに以下のように進むものとする。1または2の目が出たときは xx 軸方向に1だけ進み,3の目が出たときは xx 軸方向に −1-1 だけ進み,4または5の目が出たときは yy 軸方向に1だけ進み,6の目が出たときは yy 軸方向に −1-1 だけ進む。以下の問いに答えよ。

(1) さいころを5回投げるとき,点 PP が座標 (2,−3)(2,-3) の位置にいる確率を求めよ。

(2) さいころを nn 回投げるとき,点 PP が xx 軸上のみを動いて最後に原点にいる確率を求めよ。

(3) さいころを2回投げるとき,点 PP の xx 座標の期待値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 5972\displaystyle \frac5{972} / (2) n=2mn=2m (m=0,1,2,...) のとき (2mm)18m\displaystyle \frac{\binom{2m}{m}}{18^m}、n が奇数のとき 0 / (3) 13\displaystyle \frac13

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 1回の移動は座標の一方を1だけ変える。原点から(2,−3)(2,-3)までの移動に必要な回数は、xx方向に正へ2回、yy方向に負へ3回の合計5回である。さいころを投げる回数もちょうど5回なので、これ以外の方向への移動を含むことはできない。xx方向に正へ進む目は1,2の2通り、yy方向に負へ進む目は6の1通りである。xx方向の2回を選ぶ方法は(52)\displaystyle \binom{5}{2}通りだから、求める確率は(52)⋅2265=407776=5972.\displaystyle \frac{\binom{5}{2}\cdot 2^2}{6^5}=\frac{40}{7776}=\frac{5}{972}.

(2) 点Pが最後までxx軸上のみを動くには、各回で1,2,3のいずれかが出なければならない。このうちxx座標を1増やす目は1,2、1減らす目は3である。最後に原点にいるには、増加回数と減少回数が等しくなければならないので、nnが奇数なら確率は0である。n=2mn=2mとすると、増加するmm回の位置の選び方は(2mm)\displaystyle \binom{2m}{m}通りであり、その各位置の目は2通り、残りの位置の目は各1通りである。したがって確率は(2mm)2m62m=(2mm)18m.\displaystyle \frac{\binom{2m}{m}2^m}{6^{2m}}=\frac{\binom{2m}{m}}{18^m}.

(3) 1回のさいころで生じるxx座標の増分は、1,2の目で+1+1、3の目で−1-1、4,5,6の目で00である。よって1回の増分の期待値は1⋅26+(−1)⋅16+0⋅36=16.\displaystyle 1\cdot\frac{2}{6}+(-1)\cdot\frac{1}{6}+0\cdot\frac{3}{6}=\frac{1}{6}.2回後のxx座標はこの2回の増分の和なので、その期待値は2⋅16=13\displaystyle 2\cdot\frac{1}{6}=\frac{1}{3}である。

なお、2回分の増分を直接まとめると、x=2,1,0,−1,−2x=2,1,0,-1,-2となる確率は順に19,13,1336,16,136\displaystyle \frac{1}{9},\frac{1}{3},\frac{13}{36},\frac{1}{6},\frac{1}{36}であり、これからも期待値は13\displaystyle \frac{1}{3}と確かめられる。

(1) 1回の移動は座標の一方を1だけ変える。原点から(2,−3)(2,-3)までの移動に必要な回数は、xx方向に正へ2回、yy方向に負へ3回の合計5回である。さいころを投げる回数もちょうど5回なので、これ以外の方向への移動を含むことはできない。xx方向に正へ進む目は1,2の2通り、yy方向に負へ進む目は6の1通りである。xx方向の2回を選ぶ方法は(52)\displaystyle \binom{5}{2}通りだから、求める確率は(52)⋅2265=407776=5972.\displaystyle \frac{\binom{5}{2}\cdot 2^2}{6^5}=\frac{40}{7776}=\frac{5}{972}.

(2) 点Pが最後までxx軸上のみを動くには、各回で1,2,3のいずれかが出なければならない。このうちxx座標を1増やす目は1,2、1減らす目は3である。最後に原点にいるには、増加回数と減少回数が等しくなければならないので、nnが奇数なら確率は0である。n=2mn=2mとすると、増加するmm回の位置の選び方は(2mm)\displaystyle \binom{2m}{m}通りであり、その各位置の目は2通り、残りの位置の目は各1通りである。したがって確率は(2mm)2m62m=(2mm)18m.\displaystyle \frac{\binom{2m}{m}2^m}{6^{2m}}=\frac{\binom{2m}{m}}{18^m}.

(3) 1回のさいころで生じるxx座標の増分は、1,2の目で+1+1、3の目で−1-1、4,5,6の目で00である。よって1回の増分の期待値は1⋅26+(−1)⋅16+0⋅36=16.\displaystyle 1\cdot\frac{2}{6}+(-1)\cdot\frac{1}{6}+0\cdot\frac{3}{6}=\frac{1}{6}.2回後のxx座標はこの2回の増分の和なので、その期待値は2⋅16=13\displaystyle 2\cdot\frac{1}{6}=\frac{1}{3}である。

なお、2回分の増分を直接まとめると、x=2,1,0,−1,−2x=2,1,0,-1,-2となる確率は順に19,13,1336,16,136\displaystyle \frac{1}{9},\frac{1}{3},\frac{13}{36},\frac{1}{6},\frac{1}{36}であり、これからも期待値は13\displaystyle \frac{1}{3}と確かめられる。

この問題で使う考え方

  • 移動回数の制約
  • 二項係数
  • 期待値の加法性

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