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熊本大学/2008年度/前期

熊本大学 2008年 数学 第3問解答・解説

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1問題

熊本大学2008年度第3問

直線 y=2x+1y=2x+1 を ℓ\ell とする。また、行列 A=(2abc)A=\begin{pmatrix}2&a\\b&c\end{pmatrix} とする。直線 ℓ\ell 上の各点は AA が表す移動によって ℓ\ell 上の点に移るとする。以下の問いに答えよ。

(1) bb の値を求め、cc を aa を用いて表せ。

(2) a≠−12\displaystyle a\neq-\frac{1}{2} ならば、直線 ℓ\ell 上の点 PP で、AA が表す移動によって PP 自身に移るものが存在することを示せ。

(3) 直線 ℓ\ell 上の各点 QQ は AA が表す移動によって QQ と異なる ℓ\ell 上の点に移るとする。a,ca,c の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)b=2,c=2a+1/(2)P=(−a/(1+2a),1/(1+2a))/(3)a=−1/2,c=0(1) b=2, c=2a+1 / (2) P=(-a/(1+2a), 1/(1+2a)) / (3) a=-1/2, c=0

3解答

解答を見る途中式つきの解答

直線ℓ\ell上の点を(x,2x+1)(x,2x+1)とおくと、その点の移動後の座標(x′,y′)(x',y')は (x′y′)=A(x2x+1)=(2(1+a)x+a(b+2c)x+c)\begin{pmatrix}x'\\y'\end{pmatrix} =A\begin{pmatrix}x\\2x+1\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}2(1+a)x+a\\(b+2c)x+c\end{pmatrix} である。移動後もℓ\ell上にあるから、すべての実数xxについてy′=2x′+1y'=2x'+1が成り立つ。したがって (b+2c)x+c=4(1+a)x+2a+1(b+2c)x+c=4(1+a)x+2a+1 であり、係数を比較してb+2c=4(1+a)b+2c=4(1+a)、c=2a+1c=2a+1を得る。よって b=4(1+a)−2(2a+1)=2.b=4(1+a)-2(2a+1)=2. したがって、(1)の答えはb=2, c=2a+1b=2,\ c=2a+1である。

(2) 点P=(x,2x+1)P=(x,2x+1)が移動によって自身に移るための条件は、第一座標についてx′=xx'=xとなることである。この条件は 2(1+a)x+a=xすなわち(1+2a)x=−a2(1+a)x+a=x\quad\text{すなわち}\quad (1+2a)x=-a である。a≠−12\displaystyle a\ne-\frac12ならば1+2a≠01+2a\ne0なので、x=−a1+2a\displaystyle x=-\frac{a}{1+2a}と定められる。このとき y=2x+1=−2a1+2a+1=11+2a.\displaystyle y=2x+1=-\frac{2a}{1+2a}+1=\frac{1}{1+2a}. この点の移動後の第一座標はxxであり、移動後の点はℓ\ell上にあるので第二座標も2x+1=y2x+1=yである。ゆえに、このPPは自身に移る。

(3) すべての点Q=(x,2x+1)Q=(x,2x+1)が自身とは異なる点に移るためには、固定点の条件(1+2a)x=−a(1+2a)x=-aが実数xxについて解をもたないことが必要十分である。一次方程式が解をもたないのは、左辺の係数が00で定数項が00でない場合に限るから、1+2a=01+2a=0かつa≠0a\ne0である。よってa=−12\displaystyle a=-\frac12であり、(1)の関係からc=2a+1=0c=2a+1=0となる。このときx′=x−12\displaystyle x'=x-\frac12なので、確かにどのQQも自身とは異なる点に移る。

この問題で使う考え方

  • 成分比較
  • 一次方程式による固定点判定

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