鹿児島大学/2008年度/前期
鹿児島大学 2008年 数学 第5問解答・解説
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1問題
次の4問のうちから1問を選択して解答せよ。解答用紙の所定の欄に,解答する問題の番号を記入すること。
5--1 行列 を, により与え, 平面での 軸に関する点の対称移動を表す行列を とする。このとき,次の各問いに答えよ。
(1) を自然数とするとき, を求めよ。
(2) 行列 は 平面の原点を中心とする角 の回転移動を表す行列である。 の値を求めよ。
(3) 平面の原点を中心とした の回転移動を表す行列を とするとき, となる6以下の自然数 を求めよ。
5--2 極方程式 で与えられる曲線を とする。ただし, は正の定数である。このとき,次の各問いに答えよ。
(1) 曲線 上の点 と極 を結ぶ直線 の点 の側の延長上に となるように点 をとる。点 が 上を動くときの点 の軌跡 の極方程式を求めよ。
(2) (1)で求めた曲線 上の点 を通り,点 と極 を結ぶ直線に垂直な直線を とする。直線 の直交座標 に関する方程式を求めよ。
(3) (2)で求めた直線 は,点 に関係なく常に点 を中心とし半径が の円に接することを証明せよ。
5--3 の番号をつけた4枚のカードがある。この中からカードを1枚取り出し,そこに書かれている番号を見るという試行を繰り返す。ただし,取り出したカードはもとに戻さない。この試行は,取り出したカードに書かれた番号の合計が3の倍数になるか,または4枚全部を取り出したときに終了する。取り出したカードに書かれた番号の合計が3の倍数になったとき,この試行は成功したとよぶ。4枚全部を取り出したとき,この試行は失敗したとよぶ。この試行の得点 は,成功したときは取り出したカードの枚数とし,失敗したときは0点とする。このとき,次の各問いに答えよ。
(1) 確率 および を求めよ。
(2) この試行が成功する確率を求めよ。また,得点の平均(期待値) を求めよ。
(3) 取り出したカードに書かれた番号の和が6となる確率を求めよ。さらに,取り出したカードに書かれた番号の和が6であることが分かっているとき, である条件つき確率を求めよ。
5--4 確率変数 が平均0,分散1の標準正規分布 に従うとするとき, であるとして,次の各問いに答えよ。
(1) 確率変数 は平均65,分散 の正規分布 に従うとする。確率 が0.05となるような を求めよ。
(2) 母平均 ,母分散 の母集団から大きさ100の無作為標本を抽出し,その標本平均を とする。標本の大きさ100は十分大きい数であるとみなせるとする。このとき, が近似的に従う確率分布を答えよ。また,母平均 の信頼度95%の信頼区間を を用いて表せ。
まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。
2考え方
考え方を見る解き方の方針だけを確かめる
各小問を行列の成分計算、極座標と直交座標、停止条件を反映した順列の数え上げ、正規分布の標準化と標本平均の分散に分けて独立に解いた。
3答え
答えを見る自分の答えと照らし合わせる
- 5-1(1) 5-1(2) 5-1(3) 5-2(1) 5-2(2) 5-2(3) より接する 5-3(1) 5-3(2)成功 5-3(3)和和 5-4(1) 5-4(2) は近似的に に従い、信頼区間は
数式が横に長い場合は、左右にスクロールして確認できます。
4解答
解答を見る途中式つきの解答
5-1
まず、具体的に計算すると したがって、 は が偶数なら、奇数なら である。 また、 より よって。 とする。 が奇数なら であり、 の両辺に右から をかけると となる。したがって、 より。一方、 が偶数なら同じ式から が必要となるが、 に対する はそれぞれ の回転行列であり、いずれも と異なる。よって求める値は だけである。
5-2
の極座標を とすると、 は同じ方向の の先にあり だから、 の極座標は である。よって における の方向の単位ベクトルは である。これが直線 の法線ベクトルなので、 の方程式は この法線ベクトルの長さは である。直線の左辺に円の中心 を代入した値は であり、右辺との差の絶対値は である。したがって中心から直線 までの距離は であり、半径 の円に接する。
5-3
全てのカードの並べ方は 通りで同様に確からしい。1枚目で合計が3の倍数となるのは最初が3の場合なので。2枚で初めて合計が3の倍数になる順序付きの組は の4通りで、残り2枚の順序は各2通りある。よって。 3枚で初めて成功する順序は の4通りである。従って。4枚の合計は10で3の倍数ではないため、成功確率は 失敗時の得点は0だから、 合計が6となるのは、2枚で を引いて終了する場合と、3枚で を引いて終了する場合である。前者は 通りの全順列、後者は 通りの全順列に対応するので このうち の場合は後者の 通りであるから、
5-4
と標準化すると、 与えられた値より、したがって。 標本平均 の平均は、分散は なので、標本サイズが十分大きいという条件のもとで は近似的に に従う。標準化すると は近似的に標準正規分布に従う。標準正規分布の対称性と から、中央の確率は0.95である。よって これを について整理すると、信頼度95%の信頼区間は、、すなわち と表される。
この問題で使う考え方
- 三角関数の相互関係
- 直線の方程式
- 座標による距離
- 円の方程式
- 確率の基本法則
- 条件付き確率
- 期待値
- 正規分布
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