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熊本大学/2009年度/前期

熊本大学 2009年 数学 第3問解答・解説

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1問題

熊本大学2009年度第3問

大小2個のサイコロを投げ,大きいサイコロの目の数を pp,小さいサイコロの目の数を qq とする。y=px2y=px^2 のグラフと y=qx+1y=qx+1 のグラフの交点のうち,xx 座標が負のものを AA,正のものを BB とする。このとき,次の問いに答えよ。

(問1) 線分 ABAB の中点の yy 座標が2より小さくなる確率を求めよ。

(問2) AA の xx 座標が有理数となる確率を求めよ。

(問3) ∠OAB\angle OAB が 90∘90^\circ より大きくなる確率を求めよ。ただし,OO は座標平面の原点である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (問1) 13,\displaystyle \space{}\frac13,\qquad (問2) 16,\displaystyle \space{}\frac16,\qquad (問3) 2936.\displaystyle \space{}\frac{29}{36}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

大小の異なる2個のサイコロの出目をそれぞれ p,qp,q とする。2個は区別できるので、1≦p,q≦61\le p,q\le6 の36通りが同様に確からしい。 交点の xx 座標は px2−qx−1=0px^2-qx-1=0 の2根である。負の根を α\alpha、正の根を β\beta とすると α=q−q2+4p2p<0,β=q+q2+4p2p>0,\displaystyle \alpha=\frac{q-\sqrt{q^2+4p}}{2p}<0,\qquad \beta=\frac{q+\sqrt{q^2+4p}}{2p}>0, また α+β=q/p\alpha+\beta=q/p、αβ=−1/p\alpha\beta=-1/p である。

(問1)中点の yy 座標は pα2+pβ22=p2((α+β)2−2αβ)=1+q22p.\displaystyle \frac{p\alpha^2+p\beta^2}{2} =\frac p2\bigl((\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta\bigr) =1+\frac{q^2}{2p}. これが2未満となる条件は q2<2pq^2<2p。q=1q=1 のときは p=1,…,6p=1,\ldots,6 の6通り、q=2q=2 のときは p=3,…,6p=3,\ldots,6 の4通り、q=3q=3 のときは p=5,6p=5,6 の2通りで、q≧4q\ge4 では該当しない。よって 6+4+236=13.\displaystyle \frac{6+4+2}{36}=\boxed{\frac13}.

(問2)解の公式より α\alpha が有理数であることと q2+4p\sqrt{q^2+4p} が有理数であることは同値である。整数の平方根が有理数ならそれは整数なので、これは q2+4pq^2+4p が平方数であることと同値。 p\q123456158132029402912172433443131621283748417202532415252124293645566252833404960\begin{array}{c|rrrrrr} p\backslash q&1&2&3&4&5&6\\ \hline 1&5&8&13&20&29&40\\ 2&9&12&17&24&33&44\\ 3&13&16&21&28&37&48\\ 4&17&20&25&32&41&52\\ 5&21&24&29&36&45&56\\ 6&25&28&33&40&49&60 \end{array} この表で平方数となるのは (p,q)=(2,1),(3,2),(4,3),(5,4),(6,1),(6,5)(p,q)=(2,1),(3,2),(4,3),(5,4),(6,1),(6,5) の6通り。したがって 636=16.\displaystyle \frac6{36}=\boxed{\frac16}.

(問3)AB→=(β−α, p(β2−α2))=(β−α)(1,q)\overrightarrow{AB}=(\beta-\alpha,\ p(\beta^2-\alpha^2))=(\beta-\alpha)(1,q) であり、AO→=(−α,−pα2)\overrightarrow{AO}=(-\alpha,-p\alpha^2) である。よって AO→⋅AB→=(β−α)(−α)(1+pqα).\overrightarrow{AO}\cdot\overrightarrow{AB} =(\beta-\alpha)(-\alpha)(1+pq\alpha). ここで β−α>0\beta-\alpha>0、−α>0-\alpha>0 なので、∠OAB>90∘\angle OAB>90^\circ となるのは α<−1/(pq)\alpha<-1/(pq) のとき。 q−q2+4p2p<−1pqであるための必要十分条件はq2+4p>q+2q、すなわち(p−1)q2>1.\displaystyle \frac{q-\sqrt{q^2+4p}}{2p}< -\frac1{pq} \text{であるための必要十分条件は} \sqrt{q^2+4p}>q+\frac2q \text{、すなわち} (p-1)q^2>1. 各 qq について数えると、q=1q=1 では p=3,4,5,6p=3,4,5,6 の4通り、q=2,3,4,5,6q=2,3,4,5,6 ではそれぞれ p=2,3,4,5,6p=2,3,4,5,6 の5通りずつ。よって 4+5⋅536=2936.\displaystyle \frac{4+5\cdot5}{36}=\boxed{\frac{29}{36}}.

この問題で使う考え方

  • 二次方程式の解と係数
  • 完全平方数の有限列挙
  • 場合の数による確率
  • 座標内積による角度判定

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