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熊本大学/2014年度/前期

熊本大学 2014年 数学 第1問解答・解説

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1問題

熊本大学2014年度第1問

空間内の1辺の長さ1の正四面体 OABCOABC において,OA→=a⃗, OB→=b⃗, OC→=c⃗\overrightarrow{OA}=\vec{a},\ \overrightarrow{OB}=\vec{b},\ \overrightarrow{OC}=\vec{c} とし,OAOA の中点を PP とする。以下の問いに答えよ。

問1 0<t<10<t<1 に対し,BCBC を t:(1−t)t:(1-t) に内分する点を QQ とする。また,PM+MQPM+MQ が最小となる OBOB 上の点を MM とし,PN+NQPN+NQ が最小となる OCOC 上の点を NN とする。このとき,OM→\overrightarrow{OM} と ON→\overrightarrow{ON} を,それぞれ t,b⃗,c⃗t,\vec{b},\vec{c} を用いて表せ。

問2 △QMN\triangle QMN の面積を tt を用いて表せ。

問3 tt が 0<t<10<t<1 の範囲を動くとき,△QMN\triangle QMN の面積の最大値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 問1
    OM→=11+2tb⃗,ON→=13−2tc⃗\displaystyle \overrightarrow{OM}=\frac{1}{1+2t}\vec b,\quad \overrightarrow{ON}=\frac{1}{3-2t}\vec c
  • 問2
    [△QMN]=3t(1−t)(1+2t)(3−2t)\displaystyle [\triangle QMN]=\frac{\sqrt3t(1-t)}{(1+2t)(3-2t)}
  • 問3
    316\displaystyle \frac{\sqrt3}{16}\quad (t=12\displaystyle \quad t=\frac12\quad のとき)

3解答

解答を見る途中式つきの解答

正四面体より ∣a⃗∣=∣b⃗∣=∣c⃗∣=1|\vec a|=|\vec b|=|\vec c|=1、a⃗⋅b⃗=b⃗⋅c⃗=c⃗⋅a⃗=12\displaystyle \vec a\cdot\vec b=\vec b\cdot\vec c=\vec c\cdot\vec a=\frac12。また OQ→=(1−t)b⃗+tc⃗,OP→=12a⃗.\displaystyle \overrightarrow{OQ}=(1-t)\vec b+t\vec c,\qquad \overrightarrow{OP}=\frac12\vec a. M=xb⃗M=x\vec b とおく。直線 OBOB への P,QP,Q の射影の座標はそれぞれ 14,1−t2\displaystyle \frac14, 1-\frac t2 で、射影からの距離はそれぞれ 34,3t2\displaystyle \frac{\sqrt3}{4},\frac{\sqrt3t}{2} である。したがって PM+MQPM+MQ は、横軸上の折れ点を通る2距離の和であり、片方を横軸に関して反転して直線化すると最小点の座標は x=3t2⋅14+34(1−t2)3t2+34=11+2t.\displaystyle x=\frac{\frac{\sqrt3t}{2}\cdot\frac14+\frac{\sqrt3}{4}\left(1-\frac t2\right)}{\frac{\sqrt3t}{2}+\frac{\sqrt3}{4}}=\frac1{1+2t}. 同様に OCOC へ射影すると、P,QP,Q の射影座標は 14,1+t2\displaystyle \frac14,\frac{1+t}{2}、距離は 34,3(1−t)2\displaystyle \frac{\sqrt3}{4},\frac{\sqrt3(1-t)}2 だから OM→=11+2tb⃗,ON→=13−2tc⃗.\displaystyle \overrightarrow{OM}=\frac1{1+2t}\vec b,\qquad \overrightarrow{ON}=\frac1{3-2t}\vec c. 0<t<10<t<1 では係数 1/(1+2t),1/(3−2t)1/(1+2t),1/(3-2t) はいずれも0以上1以下である。

Q−M=((1−t)−11+2t)b⃗+tc⃗\displaystyle Q-M=((1-t)-\frac1{1+2t})\vec b+t\vec c、Q−N=(1−t)b⃗+(t−13−2t)c⃗\displaystyle Q-N=(1-t)\vec b+(t-\frac1{3-2t})\vec c。2組の係数の積の差を計算すると (1−t−11+2t)(t−13−2t)−t(1−t)=−4t(1−t)(1+2t)(3−2t).\displaystyle \left(1-t-\frac1{1+2t}\right)\left(t-\frac1{3-2t}\right)-t(1-t)=-\frac{4t(1-t)}{(1+2t)(3-2t)}. b⃗,c⃗\vec b,\vec c は長さ1でなす角が 60∘60^\circ である。一般に、u⃗=pb⃗+qc⃗\vec u=p\vec b+q\vec c、v⃗=rb⃗+sc⃗\vec v=r\vec b+s\vec c とすると、内積を展開して ∣u⃗∣2∣v⃗∣2−(u⃗⋅v⃗)2=34(ps−qr)2\displaystyle |\vec u|^2|\vec v|^2-(\vec u\cdot\vec v)^2=\frac34(ps-qr)^2 となる。2辺のなす角の正弦を用いた三角形の面積公式により、面積は 34∣ps−qr∣\displaystyle \frac{\sqrt3}{4}|ps-qr| である。したがって [△QMN]=12⋅32⋅4t(1−t)(1+2t)(3−2t)=3t(1−t)(1+2t)(3−2t).\displaystyle [\triangle QMN]=\frac12\cdot\frac{\sqrt3}{2}\cdot\frac{4t(1-t)}{(1+2t)(3-2t)}=\frac{\sqrt3t(1-t)}{(1+2t)(3-2t)}. g(t)=t(1−t)(1+2t)(3−2t)\displaystyle g(t)=\frac{t(1-t)}{(1+2t)(3-2t)} とおくと g′(t)=3(1−2t)(3+4t−4t2)2.\displaystyle g'(t)=\frac{3(1-2t)}{(3+4t-4t^2)^2}. したがって gg は t=12\displaystyle t=\frac12 で最大となり、最大面積は 316\displaystyle \frac{\sqrt3}{16}。

正四面体なので各辺ベクトルの内積は12\displaystyle \frac12である。OBを横軸とみると、Pの射影座標と高さは14\displaystyle \frac14、34\displaystyle \frac{\sqrt3}{4}、Qの射影座標と高さは1−t2\displaystyle 1-\frac t2、3t2\displaystyle \frac{\sqrt3t}{2}となる。経路長の和は、片方を軸の反対側へ反射して直線に置き換えると最小化でき、その交点の横座標から OM→=11+2tb⃗\displaystyle \overrightarrow{OM}=\frac1{1+2t}\vec b を得る。OCについて同じ計算を行い、Qの射影座標 1+t2\displaystyle \frac{1+t}{2}、高さ 3(1−t)2\displaystyle \frac{\sqrt3(1-t)}2 を使うと ON→=13−2tc⃗\displaystyle \overrightarrow{ON}=\frac1{3-2t}\vec c となる。いずれの係数も 0<t<10<t<1 で線分の範囲内にあり、最小点の定義に合う。QM→\overrightarrow{QM} と QN→\overrightarrow{QN} を b,c の係数で表し、2組の係数の積の差を取ると、その絶対値は 4t(1−t)(1+2t)(3−2t)\displaystyle \frac{4t(1-t)}{(1+2t)(3-2t)}。b と c のなす角は60∘60^\circだから、三角形の面積は 3t(1−t)(1+2t)(3−2t)\displaystyle \frac{\sqrt3t(1-t)}{(1+2t)(3-2t)}。その t 依存部分の導関数は 3(1−2t)(3+4t−4t2)2\displaystyle \frac{3(1-2t)}{(3+4t-4t^2)^2} で、0<t<10<t<1 における最大は t=12\displaystyle t=\frac12 のときである。よって最大面積は 316\displaystyle \frac{\sqrt3}{16}。

この問題で使う考え方

  • 正射影
  • 反射による最短経路
  • 係数行列式
  • 増減判定

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