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熊本大学/2015年度/前期

熊本大学 2015年 数学 第3問解答・解説

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1問題

熊本大学2015年度第3問

aa と bb を正の実数とする。△ABC\triangle ABC において、∠B\angle B と ∠C\angle C は鋭角とする。点 AA を通り辺 BCBC に直交する直線を引き、辺 BCBC との交点を X1X_1 とし、線分 AX1AX_1 の長さを1とする。また、BX1=a, CX1=bBX_1=a,\ CX_1=b とする。各 n=1,2,3,…n=1,2,3,\ldots に対して以下の操作を行う。

辺 BCBC 上の点 XnX_n を通り辺 ACAC に平行な直線を引き、辺 ABAB との交点を YnY_n とする。また、点 YnY_n を通り辺 BCBC に平行な直線を引き、辺 ACAC との交点を ZnZ_n とする。点 ZnZ_n を通り辺 BCBC に直交する直線を引き、辺 BCBC との交点を Xn+1X_{n+1} とする。

線分 ZnXn+1Z_nX_{n+1} の長さを lnl_n とするとき、以下の問いに答えよ。

(問1) l1l_1 を a,ba,b を用いて表せ。

(問2) ln+1l_{n+1} を ln,a,bl_n,a,b を用いて表せ。

(問3) b=8ab=8a のとき、ln>12\displaystyle l_n>\frac{1}{2} となる最小の奇数 nn を求めよ。必要ならば、3.169<log⁡29<3.173.169<\log_2 9<3.17 を用いてよい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (問1)l1=aa+b(\displaystyle )\quad l_1=\frac{a}{a+b}\qquad (問2)ln+1=1−ba+bln(\displaystyle )\quad l_{n+1}=1-\frac{b}{a+b}l_n\qquad (問3)n=25)\quad \boxed{n=25}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

BCBC を xx 軸とし、X1=(0,0)X_1=(0,0)、A=(0,1)A=(0,1)、B=(−a,0)B=(-a,0)、C=(b,0)C=(b,0) とおく。Xn=(xn,0)X_n=(x_n,0) とする。X1X_1 は垂足で AX1=1AX_1=1 だから、この座標の取り方でよい。

辺 ACAC の傾きは −1/b-1/b なので、XnX_n を通る平行線は y=−(x−xn)/by=-(x-x_n)/b。辺 ABAB は y=1+x/ay=1+x/a である。交点 YnY_n の座標は xYn=a(xn−b)a+b,yYn=a+xna+b.\displaystyle x_{Y_n}=\frac{a(x_n-b)}{a+b},\qquad y_{Y_n}=\frac{a+x_n}{a+b}. YnY_n を通る水平線が ACAC と交わる ZnZ_n は、高さが yYny_{Y_n} であり、ACAC の式 y=1−x/by=1-x/b から ln=ZnXn+1=yYn=a+xna+b,xn+1=xZn=b(b−xn)a+b.\displaystyle l_n=Z_nX_{n+1}=y_{Y_n}=\frac{a+x_n}{a+b},\qquad x_{n+1}=x_{Z_n}=\frac{b(b-x_n)}{a+b}. 特に x1=0x_1=0 より l1=a/(a+b)l_1=a/(a+b)。また xn=(a+b)ln−ax_n=(a+b)l_n-a を代入すると xn+1=b(1−ln),ln+1=1−ba+bln.\displaystyle x_{n+1}=b(1-l_n),\qquad \boxed{l_{n+1}=1-\frac{b}{a+b}l_n}. x1=0x_1=0 であり、0≦xn≦b0\le x_n\le b なら 0≦xn+1≦b2/(a+b)<b0\le x_{n+1}\le b^2/(a+b)<b。さらに 0<yYn=(a+xn)/(a+b)≦10<y_{Y_n}=(a+x_n)/(a+b)\leq1 なので Yn,ZnY_n,Z_n は各辺上にあり、構成は以後も定義される。

r=b/(a+b)r=b/(a+b) とおけば 0<r<10<r<1、l1=1−rl_1=1-r である。漸化式の定数解は 1/(1+r)1/(1+r) なので ln=11+r+(−r)n−1(1−r−11+r)=1+(−1)nrn+11+r.\displaystyle l_n=\frac1{1+r}+(-r)^{n-1}\left(1-r-\frac1{1+r}\right) =\frac{1+(-1)^n r^{n+1}}{1+r}.

(問3) b=8ab=8a なら r=8/9r=8/9。奇数 nn に対し m=n+1m=n+1 は偶数で、 ln>12すなわち(89)m<118すなわち(98)m>18.\displaystyle l_n>\frac12\text{すなわち} \left(\frac89\right)^m<\frac1{18} \text{すなわち} \left(\frac98\right)^m>18. L=log⁡29L=\log_2 9 とおくと、これは m>R:=1+LL−3\displaystyle m>R:=\frac{1+L}{L-3} と同値。与えられた 3.169<L<3.173.169<L<3.17 から、L<3.17L<3.17 により R>24R>24(73>23L73>23L)、L>3.169L>3.169 により R<25R<25(24L>7624L>76)。従って 24<R<2524<R<25 である。mm は偶数なので、条件を満たす最小の mm は26。したがって n=25.\boxed{n=25}.

この問題で使う考え方

  • 座標と平行線の連立
  • 一次漸化式の固定値と等比型一般項
  • 厳密な対数不等式
  • 偶奇条件による最小値決定

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