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京都府立医科大学/2021年度/前期

京都府立医科大学 2021年 数学 第1問解答・解説

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1問題

京都府立医科大学2021年度第1問

関数 f(x)=x∣x2−1∣f(x)=x\left|x^{2}-1\right| を考える。rr は正の実数であるとして、関数 g(x)g(x) を g(x)=∫x−rx+rf(t) dt\displaystyle g(x)=\int_{x-r}^{x+r}f(t)\,dt と定める。   (1) y=f(x)y=f(x) のグラフの概形をかけ。   (2) r≧1r\ge1 のとき、g(x)g(x) は単調に増加する関数であることを証明せよ。   (3) g(x)g(x) が単調に増加する関数であるような rr の範囲を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

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  • (1)f(x)={x3−x(∣x∣≧1),x−x3(∣x∣≦1).(1)\quad f(x)=\begin{cases}x^3-x &( |x|\ge1),\\ x-x^3 &( |x|\le1).\end{cases}\quad 零点 −1,0,1,-1,0,1,\quad 極小点 (−13,−233),\displaystyle \left(-\frac1{\sqrt3},-\frac2{3\sqrt3}\right),\quad 極大点 (13,233).\displaystyle \left(\frac1{\sqrt3},\frac2{3\sqrt3}\right).
    (2)r≧1(2)\quad r\ge1 なら g は単調増加する。
    (3)r≧12.\displaystyle (3)\quad r\ge\frac12.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 絶対値の中身の符号で場合分けすると f(x)={x3−x(∣x∣≧1),x−x3(−1≦x≦1).f(x)=\begin{cases} x^3-x &(|x|\ge1),\\ x-x^3 &(-1\le x\le1). \end{cases} いずれも x=−1,0,1x=-1,0,1 で 00 となり、ff は奇関数である。外側では f′(x)=3x2−1>0f'(x)=3x^2-1>0、内側では f′(x)=1−3x2f'(x)=1-3x^2 である。したがって、内側の極値は x=−13 で f(x)=−233,x=13 で f(x)=233.\displaystyle x=-\frac1{\sqrt3}\text{ で }f(x)=-\frac2{3\sqrt3},\qquad x=\frac1{\sqrt3}\text{ で }f(x)=\frac2{3\sqrt3}. また x=−1x=-1 は尖点の極大点、x=1x=1 は尖点の極小点であり、これらと零点および上の極値を通る奇関数のグラフを描けばよい。

(2) ff は連続なので、積分区間の端点を微分して g′(x)=f(x+r)−f(x−r)g'(x)=f(x+r)-f(x-r) を得る。ff が奇関数であることから g′(−x)=g′(x)g'(-x)=g'(x) となるので、x≧0x\ge0 の場合を調べる。0≦x≦r0\le x\le r なら g′(x)=f(x+r)+f(r−x)≧0,g'(x)=f(x+r)+f(r-x)\ge0, なぜなら x+r≧1, r−x≧0x+r\ge1,\ r-x\ge0 であり、s≧0s\ge0 では f(s)≧0f(s)\ge0 だからである。x≧rx\ge r とし u=x−r≧0u=x-r\ge0 とおくと g′(x)=f(u+2r)−f(u).g'(x)=f(u+2r)-f(u). u≧1u\ge1 では ff は x≧1x\ge1 で増加するので、この差は正である。0≦u≦10\le u\le1 では f(u)≦2/(33)f(u)\le 2/(3\sqrt3) である一方、u+2r≧2u+2r\ge2 より f(u+2r)≧f(2)=6f(u+2r)\ge f(2)=6 だから、やはり差は正である。よって全ての xx で g′(x)≧0g'(x)\ge0 となり、gg は単調増加する。

(3) まず 0<r<1/20<r<1/2 とする。x=1−rx=1-r とおけば 0<x−r=1−2r<10<x-r=1-2r<1、x+r=1x+r=1 なので g′(1−r)=f(1)−f(1−2r)=−f(1−2r)<0.g'(1-r)=f(1)-f(1-2r)=-f(1-2r)<0. したがってこの範囲の rr では gg は単調増加しない。

次に r≧1/2r\ge1/2 とする。再び x≧0x\ge0 だけを調べればよい。0≦x≦r0\le x\le r で x+r≦1x+r\le1 のときは 1/2≦r≦1, x≦1−r1/2\le r\le1,\ x\le1-r であり、 g′(x)=f(r+x)+f(r−x)=2r(1−r2−3x2)≧2r{1−r2−3(1−r)2}=−4r(2r−1)(r−1)≧0.g'(x)=f(r+x)+f(r-x)=2r(1-r^2-3x^2) \ge 2r\{1-r^2-3(1-r)^2\} =-4r(2r-1)(r-1)\ge0. 0≦x≦r0\le x\le r かつ x+r≧1x+r\ge1 のときは、x+r≧1, r−x≧0x+r\ge1,\ r-x\ge0 より g′(x)=f(x+r)+f(r−x)≧0g'(x)=f(x+r)+f(r-x)\ge0 である。 最後に x≧rx\ge r とし u=x−r≧0u=x-r\ge0 とおく。u≧1u\ge1 なら ff の x≧1x\ge1 での増加性から f(u+2r)−f(u)≧0f(u+2r)-f(u)\ge0。0≦u≦10\le u\le1 なら u+2r≧u+1≧1u+2r\ge u+1\ge1 なので g′(x)=f(u+2r)−f(u)≧f(u+1)−f(u)=u(2u+1)(u+1)≧0.g'(x)=f(u+2r)-f(u)\ge f(u+1)-f(u) =u(2u+1)(u+1)\ge0. よって全ての xx について g′(x)≧0g'(x)\ge0、従って gg は単調増加する。以上から求める範囲は r≧12.\displaystyle \boxed{r\ge\frac12}.

(1)の概形。零点は−1,0,1-1,0,1、内側の極値は±13\displaystyle \pm\frac1{\sqrt3}。±1\pm1では折れ、原点対称。

x軸・y軸(原点O)に、青い曲線y=x|x²−1|が描かれ、右上の曲線の左に「y=x|x²−1|」と記されている。曲線は左下から上がってx=−1でx軸に達すると折れて下がり、極小点(−1/√3, −2/(3√3))を通って原点Oを右上がりに過ぎ、極大点(1/√3, 2/(3√3))を通ってx=1でx軸まで下がって再び折れたのち右上へ伸びる。x軸上の−1、O、1と2つの極値点は黒点で示され、極値点には引出し線で座標が付いている。

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