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産業医科大学/2021年度/一般

産業医科大学 2021年 数学 第3問解答・解説

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1問題

産業医科大学2021年度第3問

二次関数 y=∣x2−4x+1∣y=|x^{2}-4x+1| を考える。この二次関数と直線 y=fy=f で囲まれる面積を SS とする。

(1) 二次関数の頂点の座標を求めなさい。

(2) f=9f=9 のときの SS の値を求めなさい。

(3) 面積 SS が最小となるような ff の値を求めなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 絶対値グラフの中央の折返し点は (2,3)\quad \boxed{(2,3)}\quad (内側の放物線の頂点は (2,−3)\quad (2,-3)\quad )。また
    S∣f=9=243,S が最小となる f=95.\displaystyle \quad \boxed{S\bigm|_{f=9}=24\sqrt3},\qquad \boxed{S\text{ が最小となる }f=\frac95}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)

絶対値を付ける前の式を平方完成すると x2−4x+1=(x−2)2−3.x^2-4x+1=(x-2)^2-3. 内側の放物線 y=x2−4x+1y=x^2-4x+1 の頂点は (2,−3)(2,-3) である。絶対値を取ると負の部分が xx 軸に関して反転し、中央の部分は y=3−(x−2)2y=3-(x-2)^2 となる。したがって、表示された絶対値グラフの中央の折返し点(中央の頂点)は (2,3)\boxed{(2,3)} である。なお、グラフの最小点は (2−3,0)(2-\sqrt3,0)、(2+3,0)(2+\sqrt3,0) である。

(2)

t=x−2t=x-2 とおくと、曲線は y=∣t2−3∣y=|t^2-3| となる。f=9f=9 では交点は t2−3=9t^2-3=9 を満たし、t=±23t=\pm2\sqrt3 である。また ∣t2−3∣={3−t2(0≦t≦3),t2−3(3≦t≦23).|t^2-3|= \begin{cases} 3-t^2 &(0\le t\le\sqrt3),\\ t^2-3 &(\sqrt3\le t\le2\sqrt3). \end{cases} 対称性より囲み面積は S=2{∫03(9−(3−t2)) dt+∫323(9−(t2−3)) dt}=2{∫03(6+t2) dt+∫323(12−t2) dt}=2(73+53)=243.\displaystyle \begin{aligned} S &=2\left\{\int_0^{\sqrt3}\bigl(9-(3-t^2)\bigr)\,dt +\int_{\sqrt3}^{2\sqrt3}\bigl(9-(t^2-3)\bigr)\,dt\right\}\\ &=2\left\{\int_0^{\sqrt3}(6+t^2)\,dt +\int_{\sqrt3}^{2\sqrt3}(12-t^2)\,dt\right\}\\ &=2(7\sqrt3+5\sqrt3)=24\sqrt3. \end{aligned} よって S=243.\boxed{S=24\sqrt3}.

(3)

t=x−2t=x-2 とおき、g(t)=∣t2−3∣g(t)=|t^2-3| とする。囲み領域ができるには f≧0f\ge0 が必要である。

0≦f≦30\le f\le3 では、交点の tt 座標は ±r,±R\pm r,\pm R である。ただし r=3−f,R=3+fr=\sqrt{3-f},\qquad R=\sqrt{3+f} とおき、f=0,3f=0,3 では重なる交点を一つと数える。t=3t=\sqrt3 は絶対値による折返しの境界であり、積分を分ける点である。左右対称性により、全ての囲み部分の面積の合計は S(f)=2{∫0r(3−t2−f) dt+∫r3(f−3+t2) dt+∫3R(f+3−t2) dt}.\displaystyle S(f)=2\left\{ \int_0^r(3-t^2-f)\,dt +\int_r^{\sqrt3}(f-3+t^2)\,dt +\int_{\sqrt3}^{R}(f+3-t^2)\,dt \right\}. 各積分を原始関数で計算し、r2=3−f, R2=3+fr^2=3-f,\ R^2=3+f を用いると S(f)=2{[(3−f)t−t33]0r+[(f−3)t+t33]r3+[(f+3)t−t33]3R}=43(3+f)3/2+83(3−f)3/2−83.\displaystyle \begin{aligned} S(f)&=2\left\{\left[(3-f)t-\frac{t^3}{3}\right]_0^r +\left[(f-3)t+\frac{t^3}{3}\right]_r^{\sqrt3} +\left[(f+3)t-\frac{t^3}{3}\right]_{\sqrt3}^{R}\right\}\\ &=\frac43(3+f)^{3/2}+\frac83(3-f)^{3/2}-8\sqrt3. \end{aligned} この式を合成関数の微分法で微分すると、0<f<30<f<3 で S′(f)=23+f−43−f=2(3+f−23−f).S'(f)=2\sqrt{3+f}-4\sqrt{3-f} =2\bigl(\sqrt{3+f}-2\sqrt{3-f}\bigr). 平方根はいずれも非負なので、S′(f)=0S'(f)=0 は 3+f=4(3−f)すなわちf=95\displaystyle 3+f=4(3-f)\quad\text{すなわち}\quad f=\frac95 と同値である。さらに 0<f<9/50<f<9/5 では 3+f<4(3−f)3+f<4(3-f) より S′(f)<0S'(f)<0、9/5<f<39/5<f<3 では S′(f)>0S'(f)>0。

f≧3f\ge3 では最も外側の交点は t=±f+3t=\pm\sqrt{f+3} であり、その二点の間では曲線が直線以下となる。f=3f=3 では t=0t=0 でも接する。この場合 S(f)=2{∫03(f−3+t2) dt+∫3f+3(f+3−t2) dt},\displaystyle S(f)=2\left\{ \int_0^{\sqrt3}(f-3+t^2)\,dt +\int_{\sqrt3}^{\sqrt{f+3}}(f+3-t^2)\,dt \right\}, 原始関数で計算すると S(f)=2{[(f−3)t+t33]03+[(f+3)t−t33]3f+3}=43(f+3)3/2−83.\displaystyle \begin{aligned} S(f)&=2\left\{\left[(f-3)t+\frac{t^3}{3}\right]_0^{\sqrt3} +\left[(f+3)t-\frac{t^3}{3}\right]_{\sqrt3}^{\sqrt{f+3}}\right\}\\ &=\frac43(f+3)^{3/2}-8\sqrt3. \end{aligned} したがって f>3f>3 では S′(f)=2f+3>0.S'(f)=2\sqrt{f+3}>0. 二つの面積の式は f=3f=3 で一致し、S(f)S(f) は f≧0f\ge0 で連続である。以上より面積は f=9/5f=9/5 で最小となる。 f=95.\displaystyle \boxed{f=\frac95}.

最終答案

絶対値グラフの中央の折返し点は (2,3)\boxed{(2,3)}(内側の放物線の頂点は (2,−3)(2,-3))。また S∣f=9=243,S が最小となる f=95.\displaystyle \boxed{S\bigm|_{f=9}=24\sqrt3},\qquad \boxed{S\text{ が最小となる }f=\frac95}.

使用した解法

平方完成と絶対値によるグラフの反転、対称性を用いた定積分、交点区間ごとの場合分けと面積関数の微分を用いた。

この問題で使う考え方

  • 二次関数のグラフと頂点
  • 実数と無理数
  • 定積分による面積
  • 定積分
  • 合成関数の微分
  • 導関数と増減
  • 極大・極小

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