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京都大学/2025年度/前期

京都大学 2025年 数学 第4問解答・解説

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1問題

京都大学2025年度第4問配点 35点

座標空間の4点 O,A,B,CO,A,B,C は同一平面上にないとする。s,t,us,t,u は 00 でない実数とする。直線 OAOA 上の点 LL,直線 OBOB 上の点 MM,直線 OCOC 上の点 NN を OL→=sOA→,OM→=tOB→,ON→=uOC→\overrightarrow{\mathrm{OL}}=s\overrightarrow{\mathrm{OA}},\qquad \overrightarrow{\mathrm{OM}}=t\overrightarrow{\mathrm{OB}},\qquad \overrightarrow{\mathrm{ON}}=u\overrightarrow{\mathrm{OC}} が成り立つようにとる。

(1) s,t,us,t,u が 1s+2t+3u=4\displaystyle \frac{1}{s}+\frac{2}{t}+\frac{3}{u}=4 を満たす範囲であらゆる値をとるとき,3点 L,M,NL,M,N の定める平面 LMNLMN は,s,t,us,t,u の値に無関係な一定の点 PP を通ることを示せ。さらに,そのような点 PP はただ一つに定まることを示せ。

(2) 四面体 OABCOABC の体積を VV とする。(1) における点 PP について,四面体 PABCPABC の体積を VV を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

Oを原点とし、位置ベクトルを空間ベクトルの座標で表した。平面LMNの条件を逆数変数で整理し、許される変数が開いた範囲を動くことから係数を比較して共通点の存在と一意性を示した。体積比は共通底面ABCに対する符号付き高さの比で求めた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)OP→=14OA→+12OB→+34OC→\displaystyle (1)\quad \overrightarrow{OP}=\frac14\overrightarrow{OA}+\frac12\overrightarrow{OB}+\frac34\overrightarrow{OC} を満たす点 P がただ一つの共通点である。
    (2)V2\displaystyle (2)\quad \frac{V}{2}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)  OA→\overrightarrow{OA}=a\mathbf{a}, OB→\overrightarrow{OB}=b\mathbf{b}, OC→\overrightarrow{OC}=c\mathbf{c} とおく。4点 O,A,B,C は同一平面上にないので、a\mathbf{a},b\mathbf{b},c\mathbf{c} は一次独立である。したがって、任意の点 X はただ一通りに OX→=xa+yb+zc\overrightarrow{OX}=x\mathbf{a}+y\mathbf{b}+z\mathbf{c} と表される。

L=sa\mathbf{a}, M=tb\mathbf{b}, N=uc\mathbf{c} であり、s,t,u はいずれも 0 ではない。よって L,M,N は一次独立で、平面 LMN は xs+yt+zu=1\displaystyle \frac{x}{s}+\frac{y}{t}+\frac{z}{u}=1 で表される。

α\alpha=1s\displaystyle \frac1s, β\beta=1t\displaystyle \frac1t, γ\gamma=1u\displaystyle \frac1u とおくと、条件は α\alpha+2β\beta+3γ\gamma=4 となる。共通点 P の座標を OP→\overrightarrow{OP}=pa\mathbf{a}+qb\mathbf{b}+rc\mathbf{c} とすると、P がすべての平面 LMN 上にあるための条件は pα+qβ+rγ=1p\alpha+q\beta+r\gamma=1 が、α\alpha,β\beta,γ\gamma≠\ne0 かつ α\alpha+2β\beta+3γ\gamma=4 を満たすすべての組で成り立つことである。

γ\gamma=4−α−2β3\displaystyle \frac{4-\alpha-2\beta}{3} を代入すると (p−r3)α+(q−2r3)β+4r3=1.\displaystyle \left(p-\frac r3\right)\alpha+\left(q-\frac{2r}{3}\right)\beta+\frac{4r}{3}=1. ここで α\alpha,β\beta は α\alpha≠\ne0, β\beta≠\ne0, α\alpha+2β\beta≠\ne4 の範囲で任意に動く。この範囲は平面上に開いた領域を含むので、上の一次式が常に 1 であるためには p−r3=0,q−2r3=0,4r3=1\displaystyle p-\frac r3=0,\qquad q-\frac{2r}{3}=0,\qquad \frac{4r}{3}=1 でなければならない。したがって p=14\displaystyle \frac14, q=12\displaystyle \frac12, r=34\displaystyle \frac34 である。

実際、この座標をもつ点 P については、任意の条件を満たす α\alpha,β\beta,γ\gamma に対し pα+qβ+rγ=α+2β+3γ4=1\displaystyle p\alpha+q\beta+r\gamma=\frac{\alpha+2\beta+3\gamma}{4}=1 となるから、P はすべての平面 LMN 上にある。また、すべての平面に共通する点の座標は上の連立条件からこの一通りに定まる。よって、そのような点 P はただ一つであり、 OP→=14OA→+12OB→+34OC→\displaystyle \overrightarrow{OP}=\frac14\overrightarrow{OA}+\frac12\overrightarrow{OB}+\frac34\overrightarrow{OC} である。

(2)  (1) の式を点の係数で表すと P=−12O+14A+12B+34C,−12+14+12+34=1.\displaystyle P=-\frac12 O+\frac14 A+\frac12 B+\frac34 C, \qquad -\frac12+\frac14+\frac12+\frac34=1. 平面 ABC からの符号付き距離を h とすると、h(A)=h(B)=h(C)=0 であるから、点の係数に関する一次性より h(P)=-12\displaystyle \frac12 h(O) となる。したがって、P と O の平面 ABC への高さの大きさの比は 1:2 である。底面 ABC は共通なので、 Vol⁡(PABC)V=∣h(P)∣∣h(O)∣=12.\displaystyle \frac{\operatorname{Vol}(PABC)}{V}=\frac{|h(P)|}{|h(O)|}=\frac12. よって、四面体 PABC の体積は V2\displaystyle \frac V2 である。

この問題で使う考え方

  • 位置ベクトル
  • 空間座標と空間ベクトル
  • ベクトルによる図形の考察
  • 空間図形の計量

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