(1) 漸化式は an+1=f(an)、f(x)=1−x22x の形をしており、a1=31 である。直接計算すると a2=1−a122a1=1−312⋅31=3232=32⋅23=33=3, a3=1−a222a2=1−323=−223=−3, a4=1−a322a3=1−32(−3)=−2−23=3=a2. 漸化式は「一つ前の項の値だけから次の項が定まる」形 an+1=f(an) であるから、a4=a2 ならば a5=f(a4)=f(a2)=a3,a6=f(a5)=f(a3)=a4=a2, これを繰り返すことにより、数学的帰納法によってすべての自然数 m について a2m=a2=3,a2m+1=a3=−3 が成り立つ。すなわち n≧2 では an は周期2で 3,−3 を繰り返す。まとめると a1=33,an=(−1)n3(n=2,3,4,…). (検算) n=2 で (−1)23=3、n=3 で (−1)33=−3 となり実際の値と一致する。また n≧2 で an=(−1)n3 を漸化式の右辺に代入すると 1−32⋅(−1)n3=(−1)n3⋅(−1)=(−1)n+13=an+1 となり式を満たすことが確かめられる。 (2) 加法定理により tan12π=tan(3π−4π)=1+tan3πtan4πtan3π−tan4π=1+33−1. 分母を有理化すると 3+13−1=(3+1)(3−1)(3−1)2=3−13−23+1=24−23=2−3. よって tan12π=2−3. (検算) 2−3≒0.268 であり、0<12π<2π で tan の値は正で、実際の tan15∘ のおよその値 0.2679 に近い。符号・大きさとも矛盾しない。 (3) θ=20π とおくと a1=tanθ である。一般に x=tanα(cosα=0)のとき、二倍角の公式より 1−x22x=1−tan2α2tanα=tan2α(cos2α=0) が成り立つ。問題文の仮定により数列 {an} の各項に対し漸化式の右辺 1−an22an が定まる、すなわち各 n で 1−an2=0 であるから、an=tanαn とおけるならば an+1=tan(2αn) となる。これを n=1 から繰り返し用いると an=tan(2n−1θ)=tan(202n−1π)(n=1,2,3,…). tan は周期 π の関数で、かつ(定義される範囲で)tanα=tanβ であることと α−β が π の整数倍であることは同値である。よって an+k=an であるための必要十分条件は、 202n+k−1π−202n−1π=mπ を満たす整数 m が存在することである。すなわち、 202n−1(2k−1) が整数 であることが必要十分である。 20=4×5 であり、n≧3 のとき 2n−1=4⋅2n−3 は 4 の倍数だから 202n−1(2k−1)=52n−3(2k−1). n=3 のときこれが整数であるための条件は「2k−1 が 5 の倍数」であり、逆にこれが成り立てば 2n−3 は整数だから任意の n≧3 についても上式は整数になる。したがって、n=3,4,5,… のすべてで an+k=an が成り立つための条件は、n に無関係に 2k−1 が 5 の倍数 ということに帰着する。k=1,2,3,4 について 2k−1 の値を調べると 21−1=1,22−1=3,23−1=7,24−1=15=5×3 であるから、5 の倍数になる最小の自然数は k=4 である。 (検算:角度で直接確認する) αn=2n−1⋅9∘ を 180∘ で割った余りを並べると α1=9∘, α2=18∘, α3=36∘, α4=72∘, α5=144∘, α6=108∘, α7=36∘, α8=72∘,… となり、n≧3 では 36∘,72∘,144∘,108∘ の4つを周期4で繰り返す(α7=α3)。この4つの角に対応する値 tan36∘, tan72∘, tan144∘=−tan36∘, tan108∘=−tan72∘ はいずれも異なる実数であるから、k=1,2,3 のいずれについても n=3 の時点で an+k=an は成り立たない。以上より、求める最小の自然数は k=4.