さいころを3回投げて出る目を順に a,b,c とすると,(a,b,c) の組は全部で 63=216 通りあり,これらは同様に確からしい。
f(x)=(x2−ax+b)(x−c) の実数解全体は,g(x)=x2−ax+b=0 の実数解全体と {c} との和集合である。
(1) g(x)=0 の判別式を D=a2−4b とする。
(i) D<0 のとき,g(x)=0 は実数解をもたないから,f(x)=0 の実数解は x=c のみであり,その個数は常に 1 個である。
(ii) D=0 のとき,g(x)=0 は重解 x=2a をもつ。f(x)=0 の実数解全体は {2a,c} であるから,個数が 1 個となるのは 2a=c のときに限る。
(iii) D>0 のとき,g(x)=0 は相異なる2つの実数解をもつから,f(x)=0 の実数解は少なくとも2個あり,個数が 1 個になることはない。
したがって,実数解の個数が 1 個であるのは,(i) D<0 の場合,または (ii) D=0 かつ a=2c の場合である。
(i)の場合の数:a の値ごとに D<0すなわちb>4a2 を満たす b (1≦b≦6) の個数を数えると ab>4a2 を満たす b の個数162534425060 よって (a,b) の組は 6+5+4+2+0+0=17 通りあり,このとき c は 1 から 6 までのどの値でもよいから,(i)の場合の数は 17×6=102 通りである。
(ii)の場合:D=0すなわちa2=4b より a は偶数で b=4a2。a=2 のとき b=1,a=4 のとき b=4,a=6 のとき b=9 となり b≦6 を満たさないので不適。さらに c=2a が必要なので,a=2,b=1,c=1 および a=4,b=4,c=2 の 2 通りのみが条件を満たす。
以上より,条件を満たす (a,b,c) の総数は 102+2=104 通りであるから,求める確率は 216104=2713.
(2) f(x)=0 の実数解全体は g(x)=0 の実数解全体と {c} の和集合であり,c は 1 から 6 までの自然数だから常に自然数解の1つである。自然数解の個数が 3 個になるのは,g(x)=0 が相異なる2つの自然数解 p,q (p<q) をもち,かつ c が p,q のいずれとも異なるときに限る(それ以外では自然数解の集合の要素数は高々2個にしかならない)。
g(x)=x2−ax+b=0 が自然数解 p,q(p<q)をもつとき,解と係数の関係より a=p+q,b=pq であり,1≦a≦6, 1≦b≦6 を満たす必要がある。p≧1, q≧p+1 のもとで p+q≦6 かつ pq≦6 を満たす組 (p,q) を調べると (p,q)=(1,2),(1,3),(1,4),(1,5),(2,3) の 5 通りに限られ,対応する (a,b) はそれぞれ (a,b)=(3,2),(4,3),(5,4),(6,5),(5,6) である(例えば (p,q)=(1,6) は a=7>6,(2,4) は b=8>6 となり,いずれも不適)。
これらの各 (a,b) について,p,q はいずれも 1 から 6 までの相異なる2値であるから,p,q のいずれとも異なる c は 6−2=4 通りある。
よって条件を満たす (a,b,c) の総数は 5×4=20 通りであるから,求める確率は 21620=545.