z=t+ti (2−1+3≦t≦21+3) とおく。この範囲で t>0 だから z=t(1+i)=0 である。
(1) 軌跡 C の決定
z2−wz+1=0 で z=0 なので w=z+z1. z=t(1+i) より z2=t2(1+i)2=2t2i,また z1=t(1+i)1=2t1−i (有理化). よって w=(t+2t1)+(t−2t1)i. w=x+yi(x,y は実数)とおくと x=t+2t1,y=t−2t1(t>0). このとき x2−y2=(t+2t1+t−2t1)(t+2t1−t+2t1)=2t⋅t1=2, すなわち点 (x,y) は双曲線 x2−y2=2 上にある。相加・相乗平均より t>0 で x=t+2t1≧221=2>0(等号は t=21)だから,(x,y) はこの双曲線の x>0 側の枝上にある。
次に t が動く範囲に対応する y の範囲を調べる。 dtdy=1+2t21>0 より y は t>0 で単調増加だから,t が区間の下端から上端まで動くとき,y もその像の下端から上端まで連続に単調増加する。
区間の両端を t2=2−1+3,t1=21+3 とおくと t1t2=4(3+1)(3−1)=43−1=21,t1+t2=3,t1−t2=1. 2t1t2=1 より 2t11=t2,2t21=t1 が成り立つから t=t1: x=t1+2t11=t1+t2=3,y=t1−2t11=t1−t2=1, t=t2: x=t2+2t21=t2+t1=3,y=t2−2t21=t2−t1=−1. よって t=t1=21+3 のとき w の表す点は P1=(3,1),t=t2=2−1+3 のとき w の表す点は P2=(3,−1) である。t2<21<t1(実際 t2≈0.366, 1/2≈0.707, t1≈1.366)だから,y が −1 から 0 を経て 1 まで単調に増えるのに対応して,t は t2 から 21(頂点 (2,0))を経て t1 まで動く。y は −1≦y≦1 の値をすべて一度ずつとり,各 y に対して x=t+2t1 は x2−y2=2,x>0 を満たす値(x=y2+2)に一致するから, C: x2−y2=2 (x>0), −1≦y≦1 である。これは頂点 (2,0) を通り,P2(3,−1) から P1(3,1) まで実軸方向にふくらんだ弧(図示:横軸を実軸,縦軸を虚軸とし,この弧と,原点から P1,P2 への線分を描く)である。
(2) 回転体の体積
軌跡 C,線分 OP1,線分 OP2 で囲まれる領域を,虚軸(y 軸)の周りに 1 回転させる。
−1≦y≦1 を満たす各 y における断面(x軸方向の幅)を調べる。
曲線 C 上の点は x=y2+2(外側の境界)。
線分 OP1(O(0,0) から P1(3,1))は 0≦y≦1 で x=3y,線分 OP2(O(0,0) から P2(3,−1))は −1≦y≦0 で x=−3y。まとめると内側の境界は x=3∣y∣(−1≦y≦1)。
0≦y≦1 で 2+y2≧3y2すなわちy2≦1 が成り立つ(等号は y=1)ので,全区間で外側境界 x=y2+2 は内側境界 x=3∣y∣ 以上であり,領域はつねに x≧0 側にあるから,y 軸まわりの回転体の体積は円環(外半径・内半径)の断面積を積分して求められる。 V=π∫−11{(y2+2)2−(3∣y∣)2}dy=π∫−11(2+y2−3y2)dy=π∫−11(2−2y2)dy. 被積分関数は偶関数だから V=2π∫01(2−2y2)dy=2π[2y−32y3]01=2π(2−32)=2π⋅34=38π. (検算:曲線だけを y 軸周りに回転させた立体の体積は π∫−11(y2+2)dy=π[3y3+2y]−11=314π,線分 OP1,OP2(2本合わせて頂点を共有する二重の円錐)だけを回転させた立体の体積は π∫−113y2dy=2π(半径 3,高さ 1 の円錐 2 個分 =2×31π(3)2⋅1=2π)であり,314π−2π=38π で一致し,結果は正しい。)
よって求める体積は V=38π である。