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九州大学/2026年度/前期

九州大学 2026年 数学 第3問解答・解説

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1問題

九州大学2026年度第3問配点 50点

この問題の解答は,解答紙17の定められた場所に記入しなさい。

【問題】

0<r<10<r<1 とする。表が出る確率が rr,裏が出る確率が 1−r1-r の硬貨を投げ,表が出た場合は白玉を2つ横並びに置き,裏が出た場合は黒玉を1つ置く。この要領で硬貨を繰り返し投げ,左から右に1列になるように白玉と黒玉を順に並べていく。

例えば,3回硬貨を投げ,結果が順に「裏,表,表」であれば,左から順に「黒,白,白,白,白」と5つの玉が並ぶ。

nn を自然数とする。n+2n+2 回硬貨を投げたとき,左から n,n+1,n+2n, n+1, n+2 番目の玉がすべて黒である確率を pnp_{n} とする。以下の問いに答えよ。

(1) p1,p2p_{1}, p_{2} を求めよ。

(2) n≧2n\geq 2 とする。n+2n+2 回硬貨を投げたとき,左から1,n,n+1,n+2n, n+1, n+2 番目の玉がすべて黒である確率を pn−1p_{n-1} を用いて表せ。

(3) n≧3n\geq 3 のとき,pnp_{n} を pn−2,pn−1p_{n-2}, p_{n-1} を用いて表せ。

(4) pnp_{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) p1=(1−r)3,p2=(1−r)4;(1)\space{}p_1=(1-r)^3,\quad p_2=(1-r)^4;
    (2) (1−r)pn−1;(2)\space{}(1-r)p_{n-1};
    (3) pn=(1−r)pn−1+rpn−2 (n≧3);(3)\space{}p_n=(1-r)p_{n-1}+rp_{n-2}\space{}(n\ge3);
    (4) pn=(1−r)31+r(1−(−r)n) (n≧1).\displaystyle (4)\space{}p_n=\frac{(1-r)^3}{1+r}\bigl(1-(-r)^n\bigr)\space{}(n\ge1).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

q=1−rq=1-r とおく。各硬貨投げは独立で、投げるたびに列の右端へ玉を追加する。

(1) p1p_1 では3回投げて最初の3個を黒にするので、3回とも裏である。p2p_2 で2〜4番目を黒にするには、1回目が裏で、続く3回も裏でなければならない。したがって p1=q3=(1−r)3,p2=q4=(1−r)4.p_1=q^3=(1-r)^3,\qquad p_2=q^4=(1-r)^4.

(2) 1番目の玉が黒であるには1回目が裏である必要がある。その後にできる列の (n−1),n,(n+1)(n-1),n,(n+1) 番目が黒となる確率は、定義から pn−1p_{n-1} である。よって求める確率は qpn−1=(1−r)pn−1.q p_{n-1}=(1-r)p_{n-1}.

(3) 最初の硬貨が裏なら、(2)より確率は qpn−1q p_{n-1} である。最初が表なら最初の2個は白になり、元の列の n,n+1,n+2n,n+1,n+2 番目は、残りの列の (n−2),(n−1),n(n-2),(n-1),n 番目にあたる。この事象は残りの硬貨の最初の nn 回で決まり、最後の1回はそれらより右側に玉を加えるだけなので、条件付き確率は pn−2p_{n-2} である。したがって pn=qpn−1+rpn−2=(1−r)pn−1+rpn−2(n≧3).p_n=q p_{n-1}+r p_{n-2} =(1-r)p_{n-1}+r p_{n-2}\qquad(n\ge3).

(4) dn=pn−pn−1d_n=p_n-p_{n-1} とおく。(3)から dn=r(pn−2−pn−1)=−rdn−1,d2=p2−p1=−rq3.d_n=r(p_{n-2}-p_{n-1})=-r d_{n-1}, \qquad d_2=p_2-p_1=-r q^3. よって dn=q3(−r)n−1d_n=q^3(-r)^{n-1} であり、 pn=p1+∑k=2ndk=q3+q3∑j=1n−1(−r)j=q31+r(1−(−r)n).\displaystyle \begin{aligned} p_n&=p_1+\sum\limits _{k=2}^{n}d_k =q^3+q^3\sum\limits _{j=1}^{n-1}(-r)^j\\ &=\frac{q^3}{1+r}\bigl(1-(-r)^n\bigr). \end{aligned} したがって pn=(1−r)31+r(1−(−r)n)(n≧1).\displaystyle \boxed{p_n=\frac{(1-r)^3}{1+r}\bigl(1-(-r)^n\bigr)}\qquad(n\ge1).

この問題で使う考え方

  • 硬貨投げの独立性と場合分け(HS_A_INDEPENDENT, HS_A_PROBABILITY_RULES)
  • 2項間の差に変換して等比数列を得る(HS_B_RECURRENCE)
  • 有限等比数列の和

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