(1) 円 C1, C2 の中心の座標
OP=(1,0,3) であるから ∣OP∣=12+02+(3)2=2 である。直線 OP と直交する平面は,法線ベクトルが OP に平行であるから x+3z=k(kは実数の定数) の形に表せる。
この平面と原点 O との距離は ∣OP∣∣k∣=2∣k∣ である。球 S(中心 O,半径3)とこの平面の交わりの円の半径を r とすると,三平方の定理より r2=32−(2k)2=9−4k2 が成り立つ。
C1,C2 の半径がともに1であるという条件から 9−4k2=1よりk2=32よりk=±42.
原点からこの平面へ下ろした垂線の足(=円の中心)は,OP 方向への正射影として ∣OP∣2kOP=4k(1,0,3) で与えられる(この点は平面 x+3z=k 上にあり,かつ OP に平行なので,条件を満たす垂線の足である)。
k=42 のとき,中心は 442(1,0,3)=2(1,0,3)=(2,0,6) で z 座標は 6>0。
k=−42 のとき,中心は (−2,0,−6) で z 座標は −6<0。
条件「C1 の中心の z 座標は正,C2 の中心の z 座標は負」より C1の中心=(2,0,6),C2の中心=(−2,0,−6).
(検算)いずれも原点からの距離は 2+0+6=22 であり,32−(22)2=9−8=1 となって半径1と整合する。また両中心は (1,0,3) の実数倍だから直線 OP 上にあり,T1,T2 が直線 OP と直交するという設定とも矛盾しない。
(2) 円柱の側面を平面 z=0 で切った切り口
C1,C2 を底面とする円柱は,半径1で,軸が直線 OP(原点 O を通り方向ベクトル (1,0,3))に一致する円柱である。単位方向ベクトルを u=21(1,0,3) とおくと,(1)の結果より2つの底面の中心は,軸上の座標を t(O から u 方向に測った符号付き距離,中心は tu)として,t=22(C1)と t=−22(C2)に対応する。円柱の側面上の点は X=tu+w,w⊥u, ∣w∣=1,−22≦t≦22 と表せる。w=(w1,w2,w3) とおくと,u⋅w=0 より 21w1+23w3=0よりw1=−3w3, ∣w∣=1 より w12+w22+w32=1よりw22+4w32=1.(∗)
このとき点 X=(x,y,z) の座標は x=2t+w1,y=w2,z=23t+w3 である。z=0 とおくと t=−32w3. これを x の式に代入すると x=21(−32w3)+(−3w3)=−3w3−3w3=−34w3, すなわち w3=−43x。また y=w2。これらを (∗) に代入して w2,w3 を消去すると y2+4(−43x)2=1よりy2+43x2=1, すなわち 3x2+4y2=4(z=0).
なお (∗) より ∣w3∣≦21 だから ∣t∣=32∣w3∣≦31<22 となり,t は常に底面の範囲 −22≦t≦22 の内側に収まる。したがって平面 z=0 は円柱の側面のみを一周切っており,切り口は途切れのない閉じた楕円全体になる。
整理すると,切り口の曲線は xy 平面上(z=0)で 4/3x2+y2=1 と表される,原点を中心とする楕円であり,x 軸方向の半径は 32=323,y 軸方向の半径は 1 である(長軸は x 軸上で頂点 (±323,0),短軸は y 軸上で頂点 (0,±1))。
(検算1)w2=1,w3=0 に対応する点は t=0,(x,y,z)=(0,1,0)。原点からの距離は 1 であり,3⋅02+4⋅12=4 を満たす。
(検算2)w3=−21,w2=0 に対応する点は t=31,(x,y,z)=(−32,0,0)。3(32)2+4⋅02=3⋅34=4 を満たし,方程式と整合する。
図示 xy 平面(z=0)上に,原点を中心とし,x 軸方向の頂点を (±323,0),y 軸方向の頂点を (0,±1) とする横長の楕円を描く。