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九州大学/2026年度/前期

九州大学 2026年 数学 第5問解答・解説

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1問題

九州大学2026年度第5問配点 50点

この問題の解答は,解答紙19の定められた場所に記入しなさい。

【問題】

関数 f(x)=∫xx+1log⁡(4t2+1) dt\displaystyle f(x)=\int_{x}^{x+1}\log(4t^{2}+1)\,dt に関して,以下の問いに答えよ。

(1) f(x)f(x) が極値をとるときの xx の値を求めよ。また,そのときの極値を求めよ。

(2) 極限 lim⁡x→∞x{f(x)−f(x−1)}\displaystyle\lim\limits _{x\to\infty}x\{f(x)-f(x-1)\} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

積分の端点を微分して極値を特定し、部分積分で極小値を求める。極限は積分差を被積分関数の差に直し、単調性によるはさみうちで評価する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  x=−12\displaystyle (1)\;x=-\frac{1}{2} のとき極小値 π2+log⁡2−2\displaystyle \frac{\pi}{2}+\log 2-2
    (2) 2

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) g(t)=log⁡(4t2+1)g(t)=\log(4t^{2}+1) とおくと,gg は全実数で連続であり,積分の上端・下端を微分して f′(x)=g(x+1)−g(x)=log⁡4(x+1)2+14x2+1.\displaystyle f'(x)=g(x+1)-g(x)=\log\frac{4(x+1)^{2}+1}{4x^{2}+1}. 対数関数は増加するから,f′(x)f'(x) の符号は 4(x+1)2+1−(4x2+1)=4(2x+1)4(x+1)^{2}+1-(4x^{2}+1)=4(2x+1) の符号と一致する。したがって,x<−12\displaystyle x<-\frac12 で f′(x)<0f'(x)<0,x>−12\displaystyle x>-\frac12 で f′(x)>0f'(x)>0 である。よって ff は x=−12\displaystyle x=-\frac12 まで減少し,その後増加するので,ここで唯一の極小値をとる。

その値は f ⁣(−12)=∫−1/21/2log⁡(4t2+1) dt.\displaystyle f\!\left(-\frac12\right)=\int_{-1/2}^{1/2}\log(4t^{2}+1)\,dt. 部分積分により ∫log⁡(4t2+1) dt=tlog⁡(4t2+1)−2t+arctan⁡(2t)+C\displaystyle \int\log(4t^{2}+1)\,dt=t\log(4t^{2}+1)-2t+\arctan(2t)+C だから, f ⁣(−12)=[tlog⁡(4t2+1)−2t+arctan⁡(2t)]−1/21/2=log⁡2−2+π2.\displaystyle f\!\left(-\frac12\right)=\left[t\log(4t^{2}+1)-2t+\arctan(2t)\right]_{-1/2}^{1/2}=\log 2-2+\frac{\pi}{2}. したがって極小値は π2+log⁡2−2\displaystyle \frac{\pi}{2}+\log 2-2 である。

(2) g(t)=log⁡(4t2+1)g(t)=\log(4t^{2}+1),h(t)=g(t)−g(t−1)h(t)=g(t)-g(t-1) とおく。積分区間をそろえると f(x)−f(x−1)=∫xx+1{g(t)−g(t−1)} dt=∫xx+1h(t) dt.\displaystyle f(x)-f(x-1)=\int_x^{x+1}\{g(t)-g(t-1)\}\,dt=\int_x^{x+1}h(t)\,dt. g′(t)=8t4t2+1\displaystyle g'(t)=\frac{8t}{4t^{2}+1}, g′′(t)=8(1−4t2)(4t2+1)2<0(t>12)\displaystyle g''(t)=\frac{8(1-4t^{2})}{(4t^{2}+1)^{2}}<0\quad(t>\frac12) より,g′g' は t>12\displaystyle t>\frac12 で減少する。したがって t>32\displaystyle t>\frac32 では h′(t)=g′(t)−g′(t−1)<0h'(t)=g'(t)-g'(t-1)<0 となる。よって x>32\displaystyle x>\frac32 なら x≦t≦x+1x\le t\le x+1 の範囲で hh は減少し, h(x+1)≦f(x)−f(x−1)≦h(x).h(x+1)\leq f(x)-f(x-1)\leq h(x). 端点では h(x)=log⁡(1+8x−44(x−1)2+1),h(x+1)=log⁡(1+8x+44x2+1).\displaystyle h(x)=\log\left(1+\frac{8x-4}{4(x-1)^{2}+1}\right),\qquad h(x+1)=\log\left(1+\frac{8x+4}{4x^{2}+1}\right). ここで u>0u>0 に対し log⁡(1+u)=∫0uds1+s\displaystyle \log(1+u)=\int_0^u\frac{ds}{1+s} だから,u1+u≦log⁡(1+u)≦u\displaystyle \frac{u}{1+u}\leq\log(1+u)\leq u である。また 8x−44(x−1)2+1⟶0,x8x−44(x−1)2+1⟶2,8x+44x2+1⟶0,x8x+44x2+1⟶2.\displaystyle \frac{8x-4}{4(x-1)^{2}+1}\longrightarrow0,\quad x\frac{8x-4}{4(x-1)^{2}+1}\longrightarrow2,\qquad \frac{8x+4}{4x^{2}+1}\longrightarrow0,\quad x\frac{8x+4}{4x^{2}+1}\longrightarrow2. この不等式から xh(x)→2xh(x)\to2,xh(x+1)→2xh(x+1)\to2 である。上のはさみうちに xx を掛けて極限をとれば,求める極限は 22 である。

この問題で使う考え方

  • 導関数と増減
  • 極大・極小
  • 関数の極限
  • 合成関数の微分
  • 指数・対数関数の微分
  • 第二次導関数
  • 不定積分・定積分の性質
  • 部分積分法

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