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長崎大学/2012年度/前期

長崎大学 2012年 数学 第8問解答・解説

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1問題

長崎大学2012年度第8問

実数 x,yx,y が連立不等式 {1010<2x3y<1011⋯⋯ (A),109<3x2y<1010⋯⋯ (B)\begin{cases} 10^{10}<2^x3^y<10^{11} & \cdots\cdots\ (A),\\ 10^9<3^x2^y<10^{10} & \cdots\cdots\ (B) \end{cases} を満たすとき、次の問いに答えよ。

(1) 連立不等式(A)、(B)が表す xyxy 平面上の領域は、どのような図形であるか答えよ。また、その理由を述べよ。

(2) 連立不等式(A)、(B)が満たす実数 x,yx,y において、x+yx+y がとりうる値の範囲、および y−xy-x がとりうる値の範囲をそれぞれ求めよ。

(3) 連立不等式(A)、(B)を満たす整数 x,yx,y を考える。このとき、y−xy-x が最大となる整数 x,yx,y を求めよ。ただし、log⁡102=0.3010\log_{10}2=0.3010、log⁡103=0.4771\log_{10}3=0.4771 として計算してよい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 境界を含まない平行四辺形の内部。 (2) 19log⁡106<x+y<21log⁡106\displaystyle \frac{19}{\log_{10}6}<x+y<\frac{21}{\log_{10}6}、0<y−x<2log⁡10(3/2)\displaystyle 0<y-x<\frac{2}{\log_{10}(3/2)}。 (3) x=8,y=18x=8,\quad y=18。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) a=log⁡102a=\log_{10}2, b=log⁡103b=\log_{10}3 とおけば 0<a<b0<a<b である。常用対数をとり、 u=ax+by,v=bx+ayu=ax+by,\qquad v=bx+ay とすると、条件は 10<u<1110<u<11, 9<v<109<v<10 となる。境界の二組の直線はそれぞれ平行であり、両組の傾き −a/b-a/b と −b/a-b/a は異なる。また連立式の和と差から x=12(u+va+b−u−vb−a),y=12(u+va+b+u−vb−a)\displaystyle x=\frac12\left(\frac{u+v}{a+b}-\frac{u-v}{b-a}\right),\qquad y=\frac12\left(\frac{u+v}{a+b}+\frac{u-v}{b-a}\right) と一意に解けるので、二組の間の共通部分は空でない。従って領域は四つの境界直線に囲まれた平行四辺形の内部であり、境界を含まない。

(2) 和と差をとると x+y=u+va+b,y−x=u−vb−a.\displaystyle x+y=\frac{u+v}{a+b},\qquad y-x=\frac{u-v}{b-a}. 19<u+v<2119<u+v<21, 0<u−v<20<u-v<2 だから、求める範囲は 19log⁡106<x+y<21log⁡106,0<y−x<2log⁡10(3/2).\displaystyle \frac{19}{\log_{10}6}<x+y<\frac{21}{\log_{10}6},\qquad 0<y-x<\frac2{\log_{10}(3/2)}. 範囲内の値が全てとれることも確認する。0<t<10<t<1 として u=10+t,v=9+tu=10+t,v=9+t と選べば u+v=19+2tu+v=19+2t が全範囲を動く。また u=10+t,v=10−tu=10+t,v=10-t とすれば u−v=2tu-v=2t が全範囲を動く。いずれも(1)の連立式から実数 x,yx,y が求まるので、上の範囲は必要十分である。

(3) d=y−xd=y-x とおく。整数 x,yx,y なら dd は整数であり、(2)より 0<d<20.1761<12.\displaystyle 0<d<\frac2{0.1761}<12. 従って d≦11d\leq11。d=11d=11 と仮定して y=x+11y=x+11 を代入すると 10<0.7781x+5.2481<11,9<0.7781x+3.3110<10.10<0.7781x+5.2481<11,\qquad 9<0.7781x+3.3110<10. 第1式の整数解は x=7x=7 のみ、第2式は x=8x=8 のみであり、同時には満たせない。実際 0.7781⋅6=4.66860.7781\cdot6=4.6686, 0.7781⋅7=5.44670.7781\cdot7=5.4467, 0.7781⋅8=6.22480.7781\cdot8=6.2248, 0.7781⋅9=7.00290.7781\cdot9=7.0029 をそれぞれ境界と比較できる。よって d≦10d\leq10。

d=10d=10 の場合は 10<0.7781x+4.7710<11,9<0.7781x+3.0100<10.10<0.7781x+4.7710<11,\qquad9<0.7781x+3.0100<10. 第1式は整数 x=7,8x=7,8、第2式は x=8x=8 だけを許す。従って x=8,y=18x=8,y=18 が唯一の最大化する組である。このとき両対数は 10.995810.9958, 9.23489.2348 で元の開区間に入り、最大値 d=10d=10 は実現する。

この問題で使う考え方

  • 対数による一次不等式への変換
  • 連立一次方程式の和と差
  • 整数候補の絞り込み

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